2022/2/10、ついに待望のゼノブレイドシリーズ最新作であるゼノブレイド3が発表された。
みなさん!シリーズ最新作、Nintendo Switch『ゼノブレイド3』が発表されましたも!!発売は2022年9月の予定ですも!!
— ゼノブレイド総合 (@XenobladeJP) 2022年2月9日
公式サイトもオープン!世界のことや、キャラクターたちをちょっとだけ紹介してるから、見てみてほしいも!#ゼノブレイド3https://t.co/6xpOGXP9Xa
もう半年後に発売が迫っているとの事でもう気が気がでないのだが、初報のPVからとてつもない情報量だったのでそれをまとめると共に今の内だからこそ出来る考察もとい妄想を書き連ねたい。言うまでもなく各シリーズのネタバレを含むので未プレイならば今すぐカタログチケットを買ってプレイしましょう。
3の舞台となる世界について
まずはここから。アイオニオンと呼ばれる世界でケヴェス、アグヌスなる国家が日夜戦争状態にあるとの事。アイオニオンという名前の響きからまず思い出すのはアイオーン。アルスとアルストのように名前の関係性から何かあるのだろうか?折れた機神の剣と切断されたインヴィディアがある時点で1,2が深く関係してくる事は明らかなのだが、まさか世界の基盤にアイオーンが関わってくる?2のラストで、自爆により軌道ステーションを吹き飛ばしてアルストを護る為に消滅させられたはずだが、そもそものアイオーンのポテンシャル(コアプロセッサーとゲートが前提)から見るにただの消滅では済まなかったのかもしれない。
そもそも1,2の世界が混在している事がどういう事情なのかという問題だが、これはPVの内容からただストレートに受け取るならば、二つの世界が何らかの理由で接続され、その結果お互いの世界同士で争っているようである。実際、フィールドには機神の天涯の爪先と思しき場所や落ちた腕、マクナ原生林やエルト海が混ざったかのようなビジュアルが出てきている。しかし、仮に”ED後の”世界が繋がったものとすると異常であると分かる。機神の剣の存在や”楽園”へ集合したはずのインヴィディアが切断されているのは時系列が合わない。かといってED前だとすると繋がる未来でのあからさまな伏線や総監督のメッセージの
>『ゼノブレイド3』は、『ゼノブレイド』、『ゼノブレイド2』、二つの世界をつなぎ、未来へと旅立たせるための新たな物語です。
というコメントとも噛み合わない。ついでにニンダイのお知らせメールの”シリーズ2作の未来を繋ぐ物語”というコピーも謎である。と、ここまでの情報だけで考えると、どうやら正常な未来が繋がった訳ではなさそうである。なんらかの理由で歪んだ継ぎはぎになっているかのような雰囲気を感じる。そうなった理由を考えるとやはり繋がる未来で出てきた霧、世界の亀裂を原因と見るべきだろうか。2つの世界がED後同一の世界となっていたかどうか明確に描写されていなかったが、元から地球だった2はともかくクラウスによって創られた閉じた世界を抜けた1がどうなったのか?という疑問はある。閉じた世界の開放の影響でお互いの世界の独立が保たれず干渉しあい、結果として亀裂を通して繋がった…とあまり捻らず考えるならこんな所だろうか。元々一つの世界だったものが戻ろうとしているという具合。霧の王がグルドゥに酷似していた事から、やはり亀裂の向こうは互いの世界と考えて良さそう。それにしても仮にそうやって繋がったとしてなぜ戦争に向かうのか。いずれの世界にしてもそれを強制するような神からの解放を果たしたにも関わらずそうなったという事は、主体的にそうする理由が出来たはず。ここで考えられるのが、亀裂の向こうから来た存在は霧のような敵性存在として認識されている事。互いの世界が亀裂の向こうから攻撃を受けているという認識の元戦争に至ったのだろうか?もしくは争う事を強いるザンザのような上位存在が現れたのだろうか?ケヴェス、アグヌスのどちらも子羊を意味するとの指摘を見たが、それはつまりラムズ(子羊)に対するアバル(羊飼い)が居てもおかしくはない。
それにしても”ケヴェス、アグヌスという敵対する2つの国家からなる世界「アイオニオン」。”との事だが、これまた巨神と機神しかなかった世界のごとく閉じている世界かのような表現だな…という印象。この閉じたかのような世界という点から1と2の世界から部分的に引っ張られた亀裂、霧の中の世界という形なのかなと想像してみる。実際、フィールドには何か所か黒い(?)霧のようなエフェクトも見える。
部分的に継ぎはぎされたと言えば惑星ミラだがまさか本当にクロスしてしまうのか…?これがもしミラだとすると未来(ミラ)のようなもじりに…?もしそうなると、ミラの環境が継ぎ接ぎであった事や1の伝承が伝わっている事も納得がいってしまう。
登場人物について
ノア
本作の主人公の一人。ポニテといえばフェイを思い出す。気になるのが服装がPVのものとイメージイラストで大分違う点。軍所属(というよりそうじゃない人間の方が少なそうな世界の雰囲気だが)の頃が黒い軍服で物語の過程で軍を抜けて着替えるのだろうか?他のキャラクターも軍服と思しき装備を纏っている場面と、私服か何かのような装備とで異なっているので、装備着せ替え復活か、いくつかから選べる形かそれとも場面で固定なのか…。持っている剣はどこからどうみてもモナド天の聖杯。エフェクトも青白いモナドの剣光に翠玉色のような聖杯の炎が混ざっており、今作の1,2が混在した世界観をこれでもかとアピールしている。ノアという名前は直球で行くと箱舟の人だが、さすがにそこまで露骨な事をするだろうか…?”おくりびと”という設定でこの表現からいくと死んだ人がエーテルとして巨神に還るあれを思い浮かべる。そして吹いている笛のデザインなのだが、黒と白、そして翠玉色のワンポイントとなれば思い浮かべるは天の聖杯、そしてアイオーン。途中これをミオと交換するシーンは戦場で出会う前の交流を表しているのだろうか。
ミオ
もう一人の主人公。PVを見てニア?となったけどニアじゃなさそう…?やっぱりニア!(仮面の別の人)となって忙しかった。ニアと見間違えるその風貌はもちろん、胸に光るはマンイーターのコアクリスタル。若干仮面の人と色の混ざり具合が違うようにも見えるので別人だと判断したが気のせいかもしれない。武器もチャクラムと完全に意識しているというか、なんなら子孫か何かなのだろうか。メツも大好きな瞳を見ればニアよりもレックスに近いまである。しかし気になるのがエーテルラインが全く見えない所だが、ニアも元々常に出ていた訳ではないのでそんなものかもしれない。ニアとの繋がりという観点でいくと、そもそもミオ(澪)という名前がニアの元々の名前説、あるいはそこから取ったものという説が考えられる。ブレイドは総じて和名であり、2では一切原名が出てこなかったのでここで回収とすれば熱い。雰囲気も水に関連して合っているように見える。
ランツ
ラインではないけどどう見てもそのポジション。最初インヴィディア人かと思ったのだが、ケヴェス所属というのと体をよく見るとマシーナっぽい。後述するユーニもなのだが顎についた謎の紋章が気になる。アグヌス勢にコアクリスタルがあるようにケヴェス勢の証というかそんな感じなのだろうか?
ユーニ
まさかのハイエンターだが、翼の小ささから言えばホムスとの混血の結果生まれた存在、つまるところメリアに関する人物のようにも見える。ベルトのデザインが繋がる未来シュルクの物に酷似しているとの指摘を見たがまさかそういう事なのだろうか?ノア、ランツの幼なじみとの事だが、マシーナと思しきランツはともかくノアがホムスっぽい所を見ると年齢的にはどうなるんだ…?そしてランツに対してこちらは胸に謎の紋章が。銃と杖を組み合わせるとはなんとも欲張り。回復を得意とするとの事でカルナやメリア意識に思える。翼がシーンによって白かったり黒かったりするのが気になる所。海外サイトに載っているどこから引っ張ってきたのか謎の立ち絵だと金髪のようなのだが…?
タイオン
式神使いというのはゼノシリーズでもかなり珍しい印象。ミオもそうだが、イーラを彷彿とさせる和装が印象的。誰かさんもこんな感じでコアクリスタル隠してたしな…。一瞬ヨシツネかと思ったがそうではなさげ。後述するセナがどう見てもブレイドなあたり、アグヌス勢という事でブレイドかブレイドイーターだったりしそう。
セナ
コアクリスタルにエーテルラインとどう見てもブレイド。しかしミオについてもそうだが、2のブレイドシステムが不要となった世界においてブレイドはどのような存在なのだろうか。元々情報収集の端末でしかなく、記憶のリセットもその仕様の為、適応進化もその仕様の為とするならばそれらがなくなった後はもしかするとただの1種族のような扱いだったり?クラウスがほっぽりだしてマスターからのフィードバックによる進化無き後もとりあえず記憶の消去は続いていた訳だが。髪の青白いメッシュからはカグツチを思い浮かべるしなんとなくネフェル感もある。
仮面の二人
なんというか、こうもあからさまだと普通にミスリードを疑うが、メリアとニアのように見える二人がそれぞれトップとしてケヴェス、アグヌスを率いているようには見えた。見えたがこれをそのまま信用していいのかは疑わしい。ただ本人かどうかについては見えている範囲では完全に一致している。もしED後の世界だとするなら、メリアはともかくニアがトップに立つ状況となるとそれはつまりレックス等亡き後のように思えてしまう。マンイーターの寿命は不明確だがニアの能力的にも長寿になりそうだしそもそもミオの存在も謎である。マンイーターの子はマンイーターなのか全くの別人なのか…。彼女達が世界の代表者として争うのがプロローグでなんやかんやあって世界が結合再構築され、その転生後がユーニ、ミオという説。ギアスもサーガも転生と輪廻を描いたキャラはいたのでまさかのここでブレイドシリーズでも…?
その他
X字の傷跡を付けたおじさんは何も言われなくても名前はヴァンダムだなとなったが、眼帯を見て一瞬まさかのジークか?ともなった。もし本当にED後の未来の世界とするならマシーナ長寿勢は数多く居るのでジーク以外の登場もあり得る。謎のノポン二人組はレックスホムラ…?となったが果たして。ホムラ(仮)の方は没デザインに似ているように見えるし、レックス(仮)はプネウマカラーが印象的。
PVで気になるセリフ
生きるために戦う、戦うために生きる
あたしらの命を何だと思ってる!
もう仲間じゃない、奴の糧だ
ゼノサーガ1のキャッチコピーのオマージュとの指摘を見て驚いた。まさかゼノギアスの再構築を2で、3でサーガを…?それはそれとしてこのセリフ、命というテーマも相まってなんとも異様に聞こえる。殺し合う事そのものが目的と化しているかのよう。奴の糧だ、というセリフや命を何だと思っているのかという問い。これが何を意味するのか、後述の火時計と合わせると見えてくるように思う。
この瞳の火時計が満タンになったからって、なくした気持ちは満たされねえんだ
火時計、破壊しましょう
いいよね、時間、たくさんあって
日時計なのか火時計なのか悩んだが英語版pvでflame clockと呼ばれているので火の様子。まず言葉だけで考えると何かしらで溜まるもので、ないよりは溜まっていた方が良い。でも溜まったからと言って気持ちが満たされるものではない⇔欠けると感情、記憶の類を失うが、満ちてもそれが戻るわけではない?ただの比喩で、その満ちる過程で満たされる感情は無い(満たす過程が不愉快)という意味かも。大型の機械のような敵に対して破壊を狙っていた事から動力源か何かである事は間違いない。さながらコアクリスタルのような存在にも思える。
イラストや3Dモデルを見ると共通するデザインとして半分だけ満ちたゲージのような円が武器や兵器についていて、ケヴェス勢は青の右半分、アグヌス勢は緑の左半分である。これが両者で半分ずつ逆方向に満ちているという対比。
セリフの内容やデザインから考えてこの火時計の中身(命?エーテル?)を奪い合うのが日常という事なのではないだろうか。前述の殺し合う事そのものが目的と化しているというのは、要するにエーテルの総量が定められていてそれらを直接奪う事でしか生き永らえないのでは?と考える。おくりびとはその奪った命≒エーテルを巨神に還るエーテルがザンザの糧となったように、エーテルを操作する笛によって自陣営へ還元する…と。火時計は時間を見るものである事も踏まえると、時間がたくさんあるというセリフも相まって寿命か何かを直接示しているかのよう。火時計が物を燃やしてその残りから時間を見るものである事を考えればかなりしっくり来る。ただ、この説だと人体ではなく武器や兵器にしかついていないのは謎である。
”瞳の”というのはこのデザインそのものだろう。PVだと半分が常に光っているが光らない立ち絵ではまさしく瞳のよう。そして、ゼノギアスで瞳と言えばゾハルに埋め込まれた生体電脳カドモニもといその生体素子。考えすぎだとは思うが、前述のコアクリスタルの様なもの、という説にもぴったり来る。加えて、これはウロボロスの環ではないかとの指摘を見た。遠目では分かりにくいが、例のどこから引っ張って来たのか謎の海外サイトの立ち絵をズームすると蛇、竜が自身の尾を喰らうウロボロスのデザインがなされている事がわかる(ユーニ、セナが分かりやすい)。永遠や完全性を意味するウロボロスの環がデザインされている意味とは…。もちろんゼノシリーズでこれがテーマの一部であった事は過去にもある。ギアスにはモロにウロボロスの環というキーワードがある上、転生者達の繰り返しなどもある意味そう。サーガの永劫回帰。1のザンザの行いはまさしく破壊と創世を繰り返す事による自身の永遠を望むものであった。2ではブレイドシステムが永遠の循環そのものだろう。ちなみに、英語pvでは“世界に仇なすもの〜”の下りで"ouroboros"とのワードが出て来るので、相当重要なキーワードである事は間違いない。命という限りある物がテーマであるのに永遠を意味する物が各所にあるのは妙な対称だが、命の循環を殺し合う事で成り立たせていると考えれば、前述の考察にも合うように思える。その命を奪い満たして永遠を為すとはなんとも虚しいものである…。
毎回シナリオの要素を戦闘システムに盛り込むのがゼノブレイドシリーズだが、今回はこの火時計が肝になるのではないかと予想。もしここまでの予想が当たっていればそれは命を燃やして何かをする訳だが…。
その他感想等
総監督のメッセージで2の開発前からもう既にこの構想があったというのだから本当に驚きである。後付けではないとの事なので、3が正真正銘の集大成なのだろう。そしてそのタイミングと言えばどうしてもクロスの存在を思い出さずにはいられないのだが、シリーズのカウント的にもクロスはクロスシリーズ(?)として見ているのだろうか。でもその割には2でエルマにかなり意味深なセリフを言わせていたので気になるには気になる。
BGMは安心と信頼と期待のいつものメンバーなので本当に楽しみ。光田氏で笛メインと言えば時の傷痕やSmall two of piecesなど名曲がすぐに思い浮かぶので待ちきれない。
なお、この記事を書きながら2の初報、第二報PVを見直したのだが、PV内容からあの展開は全く予想出来るものではなかったので、今回のこれも後から見直したら相当ミスリードに引っかかっているのだろうなと思う。