ゲーマー回顧録

雑食ゲーマーが色々語る

ブログ開設10年弱にして動画とブログアイコンを初めて作った

このブログももう開設から10年近くが経とうとしている中、今や(当時からじゃないか?)時代は動画が主流。筆者自身がテキスト派だったのもあり、動画は作った事がなかったのだが、一つの良い経験だろうという事でブログ記事の動画リメイクという形で動画を初めて作成した。

ついでに、実は今までブログアイコンが無かったので合わせて作成。AIでポン出しも出来る時代ではあるが、どちらかと言えば自分で作る経験を重視していたのでちゃんと自分で作成。とは言えAIにツールの操作方法や出来栄えをレビューしてもらいながらの作業をしたので便利な時代である。

という事で動画とアイコン作成をした感想とメイキングをここに記す。

なお、今回作った動画のリンクとアイコンは以下。

youtu.be

作ってみて感じた動画主流時代の異様さ

動画を作った感想を一言で言えば、”面倒かつ大変”である。

まずは動画の素材について。ブログであればとりあえず文字を書けば良いし、せいぜい用意するのも一部の画像素材ぐらい。画像はなんなら無くても成り立つコンテンツである(ものにもよるが)。

では、動画はどうだろうか。一つ目の課題は準備する素材が多い点。とりあえず本ブログの内容に準拠した形で行くと、まずゲームの内容を示すプレイ動画の録画が必要。説明する内容に合わせた動画パートも必要だし、動画と音声で伝わりにくい部分は別途説明用画像の用意も必要。そして更に解説用の音声なり文字なりの準備も動画とは別に要る。

もちろんこれらはブログであってもある程度準備した方がよい素材である事は間違いない。しかし、動画というメディアの性質上情報をより盛り込みやすく、なおかつそれらがないのであれば動画である必要性がないだろう。無論文字だらけの動画も不可能ではないが、それは動画を使ってやる事か…?という話。

そして二つ目の課題として素材が用意できても編集もまた大変。ブログであればせいぜい段落構成とか文字のサイズとかその辺り(しかないとも言えるしその程度で十分ともいえる)で済むが、動画はとにかく自由度が高いが故に調整しないとちゃんとしたモノにならない。動画の長さや切り貼り、音声の調整、テロップ、画面遷移、エフェクト…と気にすべき項目が多く、全てが必須でないにせよ、手を抜けば抜くほどクオリティが下がっていく。

つまり、素材と編集の二重のハードルにより、ブログと比べると出来栄えが上にも下にも幅広くなりうるという事。そして、表題の異様さをどこに感じるかと言えば、このクオリティの幅も広くなりがちで作るのが大変なメディアが主流になっている事である。こんなに大変なのに皆よくやるな、と。

今回の動画制作の流れ

テーマ決め

今回の動画制作はほぼ思い付きで、過去ブログのリメイクをしようというお題からスタートした。動画化するとなると、前述の素材の話があるので動画を取りやすいかつ動画にする意義がそれなりにある物、なおかつせっかく動画化するのだから一定程度には需要のありそうな内容にしたい、という所からSatisfactoryのクリアまでのプレイ感想の記事を題材にすることにした。

素材集め

動画はOBS Studioでプレイ動画を撮影。動画を編集し始めてから気づいたのだが、目当てのプレイシーンだけでなく、動画の尺調整や合間を埋めるのに程よい”絵”というのが一定量必要なのだなと。漫然と撮るだけではなく、どう映えるかという点を気にする必要があるのもなかなか大変だったポイントの一つ。

解説用の画像はとりあえずGoogle スライドで作ったが、ものによってはもっと良い方法がありそう。

音声作り

ブログの動画化なので、テロップがメインになる。流石に自分で読み上げるのは大変なのでそこの音声化はVoiceVoxで行った。テロップはブログの記事を元に動画向けの長さに調節しつつインプット。イントネーションの調整はやや面倒ではあったが、ツールとしては使いやすく、書き出しファイルの名称設定もデフォルトで気が利いたものになっていたのでありがたかったポイント。

動画編集

動画編集はDavinci Resolveを使用。正直ClipChampで十分だったのでは説があるのだが、せっかくなのでそれなりにきちんとしたツールの操作を学んでおくのも悪くないだろうという選択。動画の編集は全くしたことがなかったので、今回最も苦戦した。

動画の尺調整や場面に応じたシーンの切り抜き、音声のタイミング合わせ、途中途中の説明画像の挿入。単純な操作慣れもそうだが、トータルでの見栄えを調整していくのがなかなか大変。前述したとおり動画というメディアの自由度の高さが故である。

音声と動画をあらかた入れたら次に画面遷移の設定。ツールの方でエフェクトは用意されていたので色々見ていくと、テレビとかYoutubeの動画で見た事あるなあというエフェクトがいっぱい。動画制作の手順も含め、世の動画というものに対する解像度が上がった気がする。

続いてテロップ。VoiceVoxに投入した元テキストがあるのでそれをベースにしつつ、動画らしくどこで強調するかという事を意識して調整。文字も色々とエフェクトをかけられるかつ手を抜くと一気にしょぼくなるポイントで、これもまた難しい。

とにもかくにも初めての動画制作だったので、そもそも動画編集に何の要素が必要なのか、ツールとしてもどこで何が出来るのか、と手探りだらけで大変だったとしか言いようがない。それらのハードルを何とか乗り越えてひとまずの完成とした。

単純な制作の難しさもそうだが、表現の工夫に凝りだせばキリがないのが悩ましいポイントであった。スキル的な難易度という意味でもそうだし、それに伴ってかかる時間という観点でもそう。凝れば凝っただけ良いかというと題材によっては必ずしもそうでもない。ポリシーというかバランス感覚というか。

動画投稿…の前にアイコンが無い

動画投稿の為にYoutubeのチャンネルを…と思ったのだが、何を隠そうこのブログ、アイコンの類が存在しなかったのである。別になくても動画は投稿できるのはそうなのだが、せっかくここまでやったのだから最後までちゃんとやるべきだろう、と思い立ち、開設から10年弱にしてブログアイコンの制作に取り掛かり始めた。

アイコン制作の流れ

まずはデザインのアイディア出し

正直な所、デザインの類を全く通ってこなかったのでどうすればいいんだよといきなり路頭に迷ってしまった。ここは逆転の発想という事で、自分でも出来そうな所から考えた結果、回顧録なのだから本だろうと。という事で本をテーマにアイコンの制作に取り掛かり始めた。

真っ直ぐな線が引けないので(?)ベクターツールを使う

何のツールを使えばいいかAIにも聞きながら調べていたが、よく考えると筆者は真っ直ぐな線が引けないので一般的なお絵かきツールは無理だなと。で、アイコンの類は拡大縮小も考えるとベクター系のツールで作るといいよとの事だったのでAffinity Designerを利用。Inkscapeをほんの少しだけ触った事はあったのでなんとなくベクターの概念は理解していたが、これもまた操作に慣れる所から大変だった。

ラフを描き、ノードを繋いでブラッシュアップ

まずはラフ。ざっくりと本の形状と文字を入れるイメージを描いてノードを入れるベースを作る。ラフだから線が震えていても平行でなく曲がっていても大丈夫。

ベクターツールなのでラフの上のレイヤーから長方形ツールやペンツールで外形を作る…のだが、パスを閉じる概念になかなか慣れず、悪戦苦闘。それでも平行な線や複製は作りやすいので一から書くよりかはだいぶマシだったはず。

パスが閉じているようで閉じていないのでちゃんと塗れない図

外形を作ったら次は塗りと文字入れ。塗りは一括で出来るのだが、フラット過ぎてもなあとテクスチャを探したりエフェクトのかけ方を調べたり。

特に悩んだのが文字で、フォント選びもそうだが、そこからどう装飾するか?という所。世の中のロゴを見ると皆色々工夫しているんだなあと感心するばかりなのだが、自分のスキルとどんなデザインにするかという非常に大きな課題の前に立ち尽くしていた。

またしても逆転の発想で、自分に出来るかつ今回のお題に沿ったデザインとは何だろう?と考えた時、回顧録なのだからある程度古い感じの本で、なおかつ文字はアイコンとしての見やすさ重視ではないか?という事で色々試行錯誤し、以下のように。

全体としてのデザインは迷走気味だがアイコンとして文字は読みやすい

自分で作りながらなんか文字が浮いてるよなあと思いAIに相談、もうちょっと古書感を出すことにして、またそれっぽいテクスチャやエフェクトを調整して次のようになった。

だいぶ完成形に近いが文字のバランスとかがいまいち

更にレビューを続けて、色合いや文字位置の調整、細かい装飾の調整もしてやっと完成形へ。

完成してから気づいたのは、アイコンは縮小される事がほとんどなので、細かい部分の調整ってどうせ見えないのでは…?となったが、まあ良しとしよう。

今回アイコンを制作して思ったのは、世のデザインというのは色々工夫されているのだなあという所。特に文字。世の文字は文字自体をいい感じに崩したり、配置をいい感じに置き換えたり、意匠を加えたりと様々な装飾が施されている。今まで意識して見ていなかったというだけではあるが、視野が広がったなあと感じる。

 

最後に

動画も更にアイコンも初めて作るという経験をした訳だが、自分で出来る事の幅が広がったのに加えて、それ以上に世の中のコンテンツへの見方が増えたのが大きいなと感じる。

動画自体は今後も作ると思うが、そもそもこのブログの更新頻度が…という話なのと動画向きか否かという話もあるので不定期更新になるだろう。あと2,3本は既存記事から動画に向いていそうなものがあると思うのでその辺りから作りたい。

【AveMujica】アークナイツコラボきっかけにアニメを見た感想~困惑、衝撃、そしてまた困惑~

www.arknights.jp

2026/2/10よりアークナイツとバンドリ AveMujicaとのコラボが実施された。筆者は元々アークナイツをプレイしていたが、バンドリは特に触れて来ていなかった。今回のコラボに合わせてMyGo及びAveMujicaのアニメが全話公開されていたのでせっかくの機会にと見てみたのだが、

なんだったんだこれは、何を見ていたんだ…?

というのが見終わっての正直な感想である。衝撃と困惑と僅かばかりの感動(?)のような何かが入り混じった感情を抱いた。面白かったか、と問われれば面白かった…と思って見ていたと思うのだが、どう面白いと思って見ていたのだろうか?息をつく間もない急展開の嵐で、例えるならジェットコースターにでも乗っていたとかそういう部類の面白さだったのではないだろうか。

色々な意味で頭から離れないので思考の整理的な意味でも感想を書いていきたい。

コラボシナリオのボスのお言葉
Ave Mujicaの理解度が非常に高い

まず始めに困惑次に衝撃最後もやっぱり困惑

美少女と声優をプッシュしたそこそこよくあるメディアミックス系コンテンツ(実際はもっとバンド部分がメインらしい)というぐらいの感覚で見始めていたのだが、前提のMyGoの時点でん?となるぐらい、ストレートな青春ものではないな…?という雰囲気が伺えていた。

バンドという一つの目標に対して各々求めるものとモチベーションの差が生まれるのはバンドという題材や年代を問わず割と普遍的な話のようでいながらもその描き方が…。特に、そよとCrychic周りは完全に昼ドラ過ぎてどうすんだこれ…と数分に一回つぶやいていた気がする。そこから来るバンド崩壊を燈の熱意で繋ぎ留めるというのはギリギリ青春モノと言えそうだなあと思いつつ、崩壊を乗り越えた後のそよの発言とか、祥子の振る舞いからしてやっぱり昼ドラじゃないか?の困惑の反復横跳びが止まらなかった。バンドないし祥子を昔の男というポジションに見立てるともはやドロドロのメロドラマの構図である。

連続視聴したのでそれほどでもなかったが、放映時期がMyGoは2023/6~、Ave Mujicaは2025/1~という事を踏まえると、リアタイしていた人間からしてみれば祥子の事情もよく分からないし終盤はAve Mujica結成という完全に2期前提の終わり方をしていたのだと思うのと凄い作りである。

そしてAve Mujicaはというと…。どうすんだこれ…が数分どころではなかった。あえて悪く言えば話題性に全部振ったかのような衝撃的な展開が毎話注ぎ込まれ、この後どうするの?とどうやって収束させるの?の疑問を常に抱き続けていた。話題性全振りにしても、この手のメディアミックス系コンテンツであそこまでの展開をやる理由が理解できず、そういった観点からも困惑。アークナイツの方のwikiとコラボシナリオとである程度の予習はしていたはずなのだが、そちらで与えられていた情報は大分マイルドだったんだなという驚き。そして、衝撃と困惑の展開の連続の中、前を向いて…本当に前だったかどうか怪しい事は置いておいて、それなりな感じに着地…本当に着地なのか墜落なのかはもはや分からないのだが、とにかくAve Mujica再スタートという結末に至った瞬間の感覚は安堵だったのだろう。多分。地雷がそこいら中に埋まっているけどもはや気にせず突き進む事を前向きと呼んでいいのであれば前向きな結末と言っていいのかもしれない。

細かい所は気にせず勢いで突っ走った面は否定しきれず、困惑と疑問符は浮かび続けていたが、一つのバンド及び各人に対する熱意…というより激情はビジュアルや熱演の双方から伝わって来て、感情を揺さぶるという点で本当に凄いアニメだったと思う。怪作という言葉がこれほど似合うものもないだろう。曲もかなり好みで、使われ方の印象的な面も含めてAve MujicaとKiLLKiSSの二曲がお気に入り。

アクナイ側では人が死なないだけのウルサスの子供達*1なんて言われていたのをよくあるオタクの過剰誇張話だろうと思っていたのだが、見終わった今ならかなりピンポイントな例えだなと頷ける。…死んでいない?本当に?

 

睦はそれでいいの?とか初音もそれでいいの?とか海鈴もそっちに行くのかよとか祥子もそれでいいのかよとかにゃむは止めておけとか各人の細かい困惑について書いていく。

物語の根幹であり元凶であり主役な祥子

行動力も才能もカリスマもあり、しかしながら年齢相応な行動によって正負どちらにも周りを物凄い勢いで巻き込んでしまうのが何とも罪作りである。祥子の行動が無ければ物語が始まらないと同時に問題の大半も祥子に起因する事も合わせて本当に主人公。

唐突な離脱は自分の苦境を周りに見せたくないが故、新たなバンドの結成は傷心と拠り所の為、それらに付随する言動は全て自分本位の我儘、と単純に言い切ってはしまえないぐらいには周囲の人間の事も気にしている上に責任を取ろうとする圧倒的な行動力を持ち合わせているのが絶妙な魅力というかなんというか。言動のそれぞれを箇条書きしたらかなり嫌な感じしかしない気がするのだが、それでもやはり惹きつけられるものがあるのは不運も自らの過ちをも吹き飛ばす行動力が理由だろうか。

Ave Mujica再結成は責任を取るしかないと各方面から詰められた結果のようにすら見えたが、それはそれとして決めた以上は全ての障壁をぶち壊して再デビューまで果たすのは本当に神としか言いようがない。…いや、本当にそれでいいのか?再結成して本当に大丈夫か?メンバー的にも周辺状況的にも再解散秒読みじゃない?となったのだが、13話のライブシーン良かったからまあいいか…いいのか?

創作によくある二重人格…どころではなかった睦

二重人格キャラは創作にはそこそこ出て来るが、それにしても描写が凄まじいと感じた。コロコロ入れ変わる人格の対立シーンやモーティス状態で引きこもっているシーン、内面を表した人形劇と、印象に残っているものばかり。サイコホラー辺りとジャンルを間違えたのか?というぐらいである。物語を大きく動かすきっかけであると同時にかなりの割合がシナリオ的に割かれているのもあり、ある種最も掘り下げられていた人物ではないだろうか?随所随所でここから入れる保険はあるんですか?としかならなかったが、やっぱり入れる保険なんてなかった。なかったけど突き進むしかないという勢いのみの展開には唖然としていた。

アクナイの方では傀儡師という所から二重人格である事は知っていたのだが、本来は二重どころではない上に本来があるかすら怪しく、その上睦とされていた人格は消えるしモーティスも最終的には存在していなさそうなのが本当にそのオチでいいのか…?としかならなかったが、描写を見る限りでは人格が統合されたかのような状況なのでそれなりの結末なのだろう。多分。それにしてもロドスに今いるのは一体…。

祥子との関係については、お互いにお互いを気遣っているはずなのに絶妙なコミュニケーションミスによるすれ違いが起き続けるのが本当に悲劇である。バンド離脱の事情を話せない所に(うまく弾けないから)バンド楽しいと思った事がないというとてつもないミスコミュニケーション。祥子の居場所が他にない事を察してAve Mujicaに参加したのにそれが原因でモーティスが生まれ、祥子は祥子で睦を取り戻す為にCrychicに戻ろうとしたのにそれが原因でまたしても睦を失う。”相思相殺”*2という言葉がとてもよく似合う二人である。

終盤で一気にどうすんだこれ…となった初華

後半の再結成近辺など、ところどころ危うい雰囲気は見せていたが終盤で全てをぶち抜いていった。10話で再結成でそれなりな着地を見せて特殊エンディングでいい感じに終わり…あれ、後3話どうするの?と思っていた所にいきなりぶちかまされる独白丸々1話はなんなんだあれは。散々この後どうするの?とどうやって収束させるの?となり続けてきた所にこれだからとてつもないインパクトである。

祥子に対する感情について、生まれの件はあるとは言えもはや妄執の域に達しているのはホラーではないか?実際に会ったのはあの入れ替わりのタイミングだけでそれ以外は伝聞のみだというのに、その感情を頼りに成り代わりと上京とアイドルデビューを果たしているのは恐怖でしかないだろう。実際の所、辛い時期を助けてもらっているとはいえ、初華を祥子はどう見ているのか疑問でしかない。冷静に考えてそこまでしてくる人間が物理的にも近くにいるのは怖くないのか?ド根性で家にも歯向かって連れ戻したが、一歩間違えば刺してきそうなのに(なんなら別方向で未遂の描写まである)それでいいのか?10話でAve Mujicaを選んでくれてありがとう、人生あげると聞かされた時の表情は何を思っていたんだ?とはいえ、それでも受け入れられる神の如き度量があるからこそ祥子なのかもしれない。睦周りの展開でホラーとか言ってたら急にギアを数段上げた物を見せつけられ困惑しか出来なかった。

でもやっぱり睦と初華どちらを取る?と言われたら睦になりそうなのだが本当にこれで大丈夫か?実際、睦が消えなかったらあのままCrychic再結成まで行っていたのでは…とここまで書いて気付いたのだが、Ave Mujicaを結成する前にちゃんと事情を説明して元鞘していればここまでこじれなかったのではなかろうか。

ところで、祥子の祖父が元凶と言えば元凶なのだが、認知はさておき援助もしていないのは逆にその辺りで減点しておかないと微妙に同情出来てしまうからではなかろうか。きっかけ自体は妻の早逝で、呼びよせ自体はしようとしていたらしいし、孫のやらかしも後片付けしているし、スイスに飛ばそうとしたのも家の恐ろしさが理由と見られ、なんだかんだで初華を連れ戻すのを黙認し更にはAve Mujica再結成まで通している所を鑑みれば、相当面倒を見ているように見える。その内祖父の方も消されないか…?というか初華初音爆弾は家の事抜きにしても未だ導火線に火が付きっぱなしだよな…?

スイッチ入った途端AveMujica向き人材である事が判明した海鈴

ドライな感じで中盤辺りまではそれほど印象にも残らなかったのだが、信頼されていないというトラウマスイッチが入った途端の行動力がこれまた怖い。特にモーティスにギターを教え込んで代わりになればいいと唆すのはライン超えじゃないか?ベースはスイッチ入るとぶっ飛ばないといけないルールでもあるのか?やっぱりAve Mujica以外の選択肢あったのでは…?と思いつつ、前述の行動力を思えばやはり適任である。

色々な意味で人選ミスなにゃむ

正直、序盤の仮面外しの関係であまり印象は良くなかった。のだが、よくよく考えてみると祥子が自分に関係する2人と掛け持ちマンに加えて数字目当てで全然関係のない人間を呼んだのだから人選ミスの結果と言った方が正しい気がしている。自分の為にAve Mujicaを結成し、そこについていく形の2人とビジネス的についてきた1人と、そして真面目にハングリー精神を持ったタレントなのだから嚙み合わなくて当然である。祥子側から見てもにゃむ側から見てもミスマッチで、あまりにも常人(常識人ではない)な為なんで入ったんだよとしか言いようがない。絶対Ave Mujica以外の選択肢あるよ…。でも睦に出会ってしまったからという事なのだろうけど…。

仮面外しがなかったとしても彼女たちの事情を考えれば崩壊は遅かれ早かれという感じではある。

 

ここからはアニメを踏まえてアクナイコラボの方も振り返りたい。

解像度が高過ぎるコラボシナリオとキャラ実装

この見出しで話が終わってしまうのだが、これしか言いようがない。

シナリオとガチャによるキャラ実装がついたコラボはこれまでR6Sが2回、モンハンが1回、ダン飯1回とそもそも数は多くなく、R6Sは一般地球人の目線からテラで起こる出来事を見る形、モンハンはモンスターが現れたがキャラはアクナイ側のみ、ダン飯はテラの様々な食事をギャグテイストで巡るという形式であった。

そしてAve Mujicaコラボは、夢というような形で5人がテラに迷い込んだ状態の中、彼女たちの理想を体現したまた別の夢の中に幽閉されたメンバーを祥子が救いに回る、というシナリオである。理想とは言えやはり微妙に満たされない物との葛藤の描写が絶妙で、アクナイでAve Mujicaの二次創作でもやりたかったのではと言われても仕方ないくらいアクナイ側メンバーの大半がいなくても成り立ちそうな上に解像度の高い構成であった。女優として成功するもドラムは叩けないにゃむ、ファミリー*3の信頼を勝ち得たと思った矢先に罠に嵌められる海鈴、離島の屋敷にて祥子を待ち続けるも会えない初華、慎ましくも家族と仲が良く平穏だがそれを夢と理解している睦、両親に出会えてもAve Mujicaのメンバーがそこに居ない祥子。特に祥子と母との再会を果たさせて前を向かせるのは本編では無理であろう事を考えると、ある意味コラボでやった意義が非常に大きいシナリオではなかろうか。他のメンバーについても本編よりよっぽど丁寧というか良い所に落ち着いているのは笑うしかない。時系列的には再結成後なのだろうが、Ave Mujica自体についても爆弾の塊なのは変わらずなのでしがらみのないテラの方がマシな可能性が高いのは何とも言えない。各キャラのプロファイルに記載されたカウンセリングコメントも解釈が秀逸。

そして、プレイアブルキャラとしての実装も非常に面白い。Ave Mujicaメンバー間で強力なシナジーを持つ独自システムを引っ提げて来た事により、最高レアで実装された祥子以外も採用する楽しみがあるのが素晴らしい。単純に祥子が強いのみならず、遊びの幅が広がるという点で面白いのが最高。いわゆるGlass Cannon*4な祥子、敵の攻撃を受けたり自傷でシナジーが発生する上に傀儡師*5で実装された睦、祥子名指しの効果を持つ*6上になぜかキャラ背景に祥子の肖像画が写っている初華、足止めの確率の信用が微妙に低い*7海鈴、ドラムが上手い*8にゃむ。キャラ性能までしっかり本編の味わいが再現されているのはひとえに愛ゆえだろう。

コーデは普段あまり買わないのだが、祥子はSDが本当に好みで買ってしまった。コーデだけでなくシナリオ中の立ち絵も良いデザインで、ロドス制服祥子が使えないのは本当に残念。

優雅な剣捌きで音符を飛ばし現代アークナイツ最高火力を叩き出す神の姿
なお、通常コーデではピアノとオルガンを使うのだがコーデでは物理攻撃と術攻撃を二刀流の剣それぞれで行う

夢の中でサルカズという忌み嫌われる悪魔の種族になっているのは何の因果か

にっこりしながら敵を素通ししか出来ないモーティスの姿

さきちゃん取らないで!!!と叫ばんばかりに睦を無視して祥子だけを回復する初華の姿

ゲーム外についても、碧い瞳の中にという新曲、碧い瞳の中にのMV、碧い瞳の中にの3DMV、アクナイメンバーによるKiLLKiSSのカバー3DMVととてつもない供給である。また、曲という観点で言うとゲーム内にGeorgette Me, Georgette Youのバイオリンアレンジ*9がホーム画面のBGMとして実装されている。トータルで見ると過去最大規模のコラボだろう。

それにしても、Ave Mujica放映が約1年前、アークナイツグローバル版に対して先行している大陸版は半年実装が早い事を踏まえると、放映終了からコラボ実施までわずか6ヶ月程度だったという凄まじいスピード感である。相当早い段階でコラボを確定させていたのか…?

最後に

正直な所、コラボ実施の初報を聞いた時はチョイスが謎過ぎて疑問符しか浮かばなかったのとジャンル的にもあまり乗り気ではなかったのだが、結果として新しいコンテンツに触れる機会にもなりアニメは面白く、アークナイツ側に実装されたコンテンツも楽しく、素晴らしいコラボであった。アクナイ補正が多分にある事は否定出来ないが、祥子いいよね…となっている現状。

アニメの視聴中はなんだこれ?の連続で見終わってからも困惑やらなんやらが頭から離れないが為になかなか別の事に手が付かず、この記事を書いた次第。困惑したとばかり書いていた気がするのだが楽しんだ…はず?

3期や劇場版が予定されているらしいのでこの後どうなるのか本当に気になるが、いったいどうするのだろうか…?凄まじいスピード感のコラボだったのでそこに合わせて2回目が超スピードで計画されていても驚かない。

 

余談

これはアクナイには全く関係ない話。

初華のボーカルにどこかで聞き覚えがあった気がしたのだが、調べてみると以前TGSのステージでライブを聞いたガンヴォルト鎖環のルクシアと同じ方だった事に気づいた。TGSステージと言っても小さめのステージで設備もそれなりかつ周りもかなり騒々しい中、そんな事が気にならないぐらい非常にパワフルな歌声で印象に残っていたのを覚えている。

そして、AveMujicaの曲を初めて聞いたのは碧い瞳の中にだったのだが、ボーカルの力強さによるインパクトが第一印象だった。何というか点と点が繋がったような感覚。

*1:武装集団の暴動に巻き込まれ、学校に監禁された学生達の生死を描いたサイドストーリー。初期の頃に実装されており、アークナイツは陰鬱と騒がれる原因の一つ。公式でボイスドラマ版が公開されている:

【全編無料配信中】ドラマCD「ウルサスの子供たち」 - YouTube

*2:アークナイツメインストーリー二章のタイトル。どういうあらすじかはお察しください

*3:マフィアのファミリーである。よりによってそっちに行くのか

*4:耐久性がない代わりに圧倒的な火力(他の高火力とされるキャラの倍は出る)を誇る。打たれ弱くも行動力の塊というまさしく祥子らしい。なお職分は領主(Lord)

*5:ダメージを受けて瀕死になっても身代わりによる延命が可能な職分。当然身代わりとして出て来るのはモーティスで、彼女はただニコニコ笑うだけで何も出来ない

*6:どんな状況下でも祥子の回復を最優先する。例え瀕死の味方がいても自分が死にかけでも

*7:素で30%、スキルを使っても期待値80%強…

*8:他のメンバーと比べ明らかに性能とシナジーが一段低い所も含めて原作解像度が高いのか?シナジー要素は置いておけば良いだけという置物扱いな所まで再現しなくても…

*9:なぜバイオリンなのか、という点についてはメインキャラクターのアーミヤがバイオリンを弾くという点から来ていると思われる

【暁光追奏】アークナイツオーケストラコンサート参加レポ

2025年10月4日、アークナイツのアニメシリーズのオーケストラコンサートとして暁光追奏が開催された。筆者も参加してきたので簡単なレポートを書いて行く。

orchestra.arknights-anime.jp

会場に唯一あったイベント展示物

 

参加前の気持ち

初報を聞いた時、正直な所参加するか非常に悩んだ事を覚えている。音律は日本でもやってくれないかなとずっと思っていたが、まさか日本でも音楽イベントをやってくれるとはという驚きが最初に来た。それと同時に感じたのは、アニメの方の楽曲かあという所。アークナイツのアニメは全部追っており、3期も全て見ていた(と言っても初報の頃はまだだったが)。2期までも本当に素晴らしい作品だったのもあり、クオリティ的な部分に関しての不安は特になかったのだが、肝心の楽曲に関しては劇伴という事もあって曲単品はそこまで印象に残っていなかったという所である。ゲーム楽曲に比べるとやはりBGMという趣が強いと個人的に感じており、いい悪いという方面ではなく、あまり覚えていない曲をオーケストラで聞いて楽しめるだろうか、と。(あとついでにこの手のイベントにしてはパンフ込みを加味しても割とチケットが高い)

ただ、この手の音楽イベントはどのコンテンツにおいても競争倍率はかなり高いものと認識しており、開催される機会自体も非常に稀である事や、OPEDを担当された方が来るとの事で生歌が聴けるのでは(周年イベントで観客席の狭さからフロストノヴァの子守歌の生歌が聴けなかった人間)という期待、大陸版限定のコンテンツがちょこちょこある中で珍しく日本側がリードしているコンテンツといった点を踏まえてせっかくの機会だからと応募してみる事にした。

いざ応募してみるとあっさり抽選には通った。なんならそもそも落選報告を全く見なかった上に先着販売も締めの報告を聞かなかったので、筆者同様にアニメ側の楽曲という点で躊躇したドクターはそれなりにいたのではないだろうか。

応募から参加までの間に3期も完走し、期待が高まる中での参加。どんな雰囲気だったのかを次に書いて行く。

 

アニメの映像を振り返りながらのオーケストラによる劇伴

LINE CUBE渋谷こと渋谷公会堂での音楽イベント参加は今回が初。席は後ろの方ではあったが音響自体は問題無く、オーケストラの様子もそれなりには見えるぐらいであった。それでも1階後ろと2階が1階前方と同じ値段のチケットなのはマジか…という感じは否めない。なんだかんだで席はほぼ埋まっており、あの抽選倍率の低さは何だったんだろうという感じ。

MCも特になく、アーミヤが若干のアナウンスをして割といきなり始まり、曲のみがどんどんと進んでいく構成であった。アニメの映像を編集されたものをバックに、その曲にあったシーンが流れるという形式。曲のセットリストの都合上で同じシーンが流れる事も多々あり、何回ミーシャはアーミヤに殺されるんだよと突っ込みそうになったが…(多分4回以上)。

前述したようにアニメの楽曲そのものは覚えていないものが大半だったが、アニメの振り返りとして感情が呼び起こされるようで非常に良かった。映像の展開と曲、ライトの演出もかなり合わせてあり、ケルシーの所はちょうど最近の15章の事もあって印象深かった。

そもそもとして原作の1部自体がかなり溜めが長い構成でそれにセットリスト側も合わせてある事から、ヒロイックな盛り上がる曲は本当に終盤。タルラとの決戦の場面をバックに流れる焔燼曙明はアニメ映像との合わせ含めて最高だった。

セットリストには書いていなかったがラストに3期EDとOPのTruthと生命換装もオーケストラをバックに生歌を聴く事が出来た。原曲もとてもストーリーの展開に合っていて好きなのだが、オーケストラ版である事や音響の良さと相まって真に心を揺さぶられるようであった。ここだけでも来た甲斐があったと思う。ちなみに生命換装の生歌はここが初だったらしい。

 

余談

ここからは余談というかアンケートがあれば書くべき内容なのだが思う所があったのでちょっとだけ書いておく。

開演してからもしばらくの間人の出入りと動きが明らかに他のイベントでは見ないレベルで多く、恐らく入場遅れ等と思われるのだが流石に入れるタイミングは計って欲しかった所。キャリーケースを持ち込もうとしている人も居たのでこの手のイベントに不慣れな層が多かったのか?

その後落ち着いてからは静かだったのだが、キーボードソロのタイミングでスタッフ移動と出入りが起きていたのは流石に…。

 

最後に

当初は参加を悩むくらいであったが、いざ参加してみればとても良いイベントであった。と同時にやっぱり音律を日本でもやって欲しいなという欲求が増した。改めて音楽含めてアニメ版はとても良い作品だったし、この調子で2部とか劇場版バベルとかどうですかと言い続けたい所。

ちょうど今日大陸版で16章実装が予告されており、ロドスもレユニオンも因縁の地ウルサスへ戻るという所で絶妙なタイミングである。

【ゼノブレイドクロスDE】10年越しの完結を迎えての感想と当時の回顧

2025年3月20日ゼノブレイドクロスディフィニティブエディションが発売された。あのゼノブレイドクロスのSwitchへの移植である。

www.nintendo.com追加要素は一通りクリアしたのでその感想とゼノクロの回顧録を書いていきたい。

 

複雑な感情が入り混じる当時を回顧する

ゲーマー回顧録と名乗りながらあまり回顧をしていない本ブログだが、たまには昔を振り返ってみようと思う。

思い返せば10年前の2015年、ゼノブレイドクロスWiiUで発売された。発表自体はそれよりかなり前に行われており、あのゼノブレイド(以降1と表記する)の続編という事で非常にワクワクしたのを覚えている。ロボットにフィーチャーした要素や1とは打って変わってかなりSFに寄せた雰囲気、1の頃から素晴らしかったフィールドがついにオープンワールド化と、1とはまた異質ながらも、公開された情報やPVはどれも期待値を高めてくれるものばかりであった。特にストーリーPVは、BGM、カット、セリフ、そのどれもがシナリオ展開へ期待をせざるを得ない作りであった。

youtu.be

公式サイトは当初はモノリスソフトが独自に立ち上げた宣伝サイト(?)が後に公式になったり、モノポン…ではなくゼノブレイドクロス公式アカウントがTwitterゼノブレイド2の頃にモノポンへと変化した)で宣伝したり、ニンダイでも大々的に取り上げられたりと、隠れた名作ポジションの1の頃に比べれば宣伝もパワーアップしていたのは間違いなかった(まああの実写CMに比べればもはや何でもパワーアップ…と言えるか?)。

そうして迎えた発売。同梱版が発売されており、筆者はそれを購入した。今もなお同梱版特典のアートブック、ミラマップと独自デザインのプリペイドカードはきちんと手元に残っている。

当時のWiiUを思えばかなりのレア品なのだろうか

当時のWiiUはパッケージ版が主体かつ同梱版もパッケージ版ではあった。しかし、ゼノクロにおいては容量とロード時間の問題から、一部データは追加でインターネット経由で別途内部ストレージへのダウンロードを推奨されるという仕様。その上WiiUの内部ストレージは8/32GBの2種類で、8GB版ではそもそも追加ダウンロードの為の容量が足りないというすごい状態であった(同梱版は32GB版だったので余裕があったが)。WiiU自体がそこまで人気では無かった事と、今ほどインターネット接続が前提、という雰囲気でも無かった気がするのでゲーム開始時点でのハードルが既に高かった。それに加えてシュルクスマブラ参戦などでゼノブレイドシリーズの知名度は上がりつつもまだマイナー寄り(当時の体感、数値的な物はない)であった事も踏まえれば何重にもユーザーを選んでいた気がする。

そんなハードルを超えながらついに始めたゼノクロのプレイ。キャラクリもなかなかに悩んだものだが、それ以上にエルマに連れられて原初の荒野を眺めるあのシーンは本当に衝撃的だった。1の巨神脚に出るあのシーンも当時は感動したものだが、それを遥かに超えていたと思う。そこからNLAへ案内されてThemeXと共にNLAを眺めるあのシーンもとても強く印象に残っている。

それからストーリーを進め、サブクエを進め、異様に走破性の高いキャラでどこを見ても絶景のフィールドを駆け巡るのは最高の体験だった。ドール解禁も経て更に自由にフィールドを探索し、戦闘もOCGを理解しつつ戦闘BGMも最高に雰囲気に合った曲ばかりでひたすらに楽しんでいた。ドールとインナーとを自由に切り替えて絶景ばかりのオープンワールドを探索するのは本当にオンリーワンの体験であったと言える。どんどん異星人が増えて賑やかに、そして治安が悪くなるNLAも間違いなく面白さの一つであった。文字が小さいUIの悪さとか、フィールドスキルで諸々制限がかかるとか、何がどの素材落とすのかよくわからんとか、時間変更制限とか仲間の入れ替えだるいとかその辺の気になる点はかなりありつつも、他の魅力が全て消し飛ばすほどであったと思う。

しかし…ストーリーを進める内に暗雲が立ち込めて来た。所々微妙なBGMの使い方。無駄に長いセリフ送りできない棒立ちムービー。一瞬で出番が終わる敵の幹部。本筋自体は妙に短いメインストーリーの展開。あれは何だったんだ?のまま進む伏線や設定の数々。そして迎えた最終章。明かされる数々の真実…と呼ぶには不足している情報量。まあ当初の問題自体は解決したからそれでいいのか…?となりながらも、1のような重厚なシナリオも期待していた身としては正直肩透かしと感じた事は否めない。期待していたストーリーPVもほとんど詐欺じみたというか、およそあれが全てというすさまじい話。しかし、それでも"Your Voice"と共にこの星で生きて行くリンの決意を聞くとこれはこれで良かったな…となっていた。

…なっていたのだが!!!スタッフロールの後に流れる衝撃のムービー。そして表示されるThis story is never ending...の文字。残された謎も非常に多いまま、どころではない。とてつもないクリフハンガーを最後の最後にぶちかましたのである。何せそこまでの前提をおよそほとんど吹き飛ばす内容だったのだから、崖と呼ぶべきかすら怪しく、残されたものはもはや深淵である。

サブクエでも謎はかなり散りばめられていたが、調査率で何か追加の展開がある、という訳でもなく。追加コンテンツの販売が予定されており、初弾はキャラ追加だった為、その後にストーリー追加もあるのか?と期待していたがそれ以降特に何もなく。おまけに公式アカウントは沈黙。発売前はそれなりにされていた宣伝はどこへ行ったのか、CMなども全く音沙汰がない状態。そしてその後はあのスプラトゥーン発売なのだからもう…。今思い返せば本当に発売にこぎつけるのが限界で販促費等ももはや残っていなかったのだろうな…と何となく予想は出来るがそれはそれである。

フォロワー作品が出る事も無いオンリーワンな体験と、謎が残り続けたまま続きがあるのかも分からないエンディング。オープンワールド作品は数あれど、ミラのような絶景をロボットと共に自由に探索できるようなゲームはついぞ現れず、当然ながらあのエンディングの続きはどんなコンテンツでも語られない。社長が訊くでも語られるぐらいの高コストデバッグWiiUで発売された事を踏まえたプレイヤー数の少なさから期待出来ない移植。後にアートオブミラで明かされる数々のお蔵入り資料。こうして、正の意味でも負の意味でも文字通りゼノクロプライヤーはミラに囚われ続けたという訳である。

この文章だけでなぜこれほどまでに我々がミラに囚われ続けていたのかは伝えきれないかもしれないが、とにかく、こういった過去があったという訳である。その後、ゼノクロの謎を少しでも理解すべくゼノギアスのプレイをしたり、ゼノクロがこんな終わり方を迎えた事から、正直ゼノブレイドシリーズが今後出る事も期待出来ないのではないかと思っていたさなかのゼノブレイド2発表への驚きと、この話の続きはあるのだが、それでもゼノクロが続く事は無かった。

強烈な体験への感動とエンディングの凄まじいクリフハンガーへの失望とある種の期待。複雑な感情を抱えたまま10年弱の月日が経ち、その沈黙はついに破られる事になる。

 

ディフィニティブエディションの発表と改めて訪れるミラ

ニンダイでも何でもなく唐突にTwitterで発表されたゼノブレイドクロスディフィニティブエディション。移植の衝撃もさることながら、問題のあのシーンのその後と思しきカットが最後に挟まれていたのがあまりにも衝撃的であった。ついにあの先を10年越しに見れるのか、と。その後の2ndPVでは明確にラストの続きがある事だけではなく追加のマップに更には新規キャラクターまで登場。余りにも盛り沢山で、お蔵入りとされていた要素をどれだけ出すつもりなんだと期待しかなかった。

当時は尻すぼみだった宣伝も、テレビCMに駅広告に、そして発売後も一定の情報発信とこちらも幻覚ではないかというプッシュ具合。

そして、何が追加され、どのような結末になるのかとそわそわしながら迎えた発売。10年越しでも変わらずミラは美しく、そして人間は醜く、相変わらずオンリーワンな存在であった。

キャラクターモデルの一新は非常に良く、特にシナリオでも重要なリンはその変化度合と合わせてシナリオへの没入感はかなり上がった気がした。ラオの裏切りとそれへのリンの対応。あれから別のゼノシリーズをプレイした事や10年の月日の経験を経て、当時よりも両者共に主張に感じ入る所があった。

当時とは違うクラスを使ってみたり、徒歩でどこまで踏破できるかチャレンジしたり、次から次へと出て来るサブクエになんか知らない新要素まで、とにかく楽しんでいた。調査率100%を目指すときりが無くなりそうなのでやっと12章をクリアし、そして例のエンディングへ…。しかし!本作ではあのThis story is never ending...の続きがあるのだった。

 

追加要素を振り返る

まずはUI面の調整について。文字が大きくなったのはもちろん、WiiUゲームパッド前提だった部分も大幅に作り直されており、非常に見やすくなっていた。その上仲間の入れ替えの簡略化、ナビゲーションボールの改善やフィールドスキルの制限の(ほぼ)撤廃、作中のヒントやチュートリアル、用語等を見返せるギャラリーなども充実しており、かなり遊びやすくなっていた。微妙にかゆい所に手が届かないながらもウィッシュリスト機能とそのアイテムナビゲーション、そしてチケットでのアイテム交換もレートがだいぶマシになっていたのは好印象。正直当時のあれはMMOでも作りたかったのか?状態だったので…。

加えて、クイックリキャストの追加は戦闘テンポ改善と共に難易度を程よく下げる良い追加だったと思う。ダブルリキャストをする事で時間対ダメージ効率が上がる仕様な訳だが、序盤においては正直待ち時間がまあまあ長かっただけな点を短縮させるのと、OCGを繋げる際に装備が揃っていないと回しにくい部分を補完してくれたりと、ベースの仕様にマッチした追加だったと思う。

そしてキャラクター追加にドールも追加。フレスベルグの巡行形態はミラ観光としては最高。性能?Ares90乗ればいいから…。キャラクター追加分には更に新しいアーツも追加(追加アーツのボイスもしっかり新録されておりそういった面でも豪華だなと)とPVからの期待通り…どころではなく、無印でどう見ても仲間になりそうでならなかったガデルグの追加まで。出せるものは全て出すという意気込みを感じた。

ムービーギャラリーが無かったのはなぜだろうか。過去作全てにあるのに本作にだけ無いというのもまあまあ謎である。特に追加ストーリー分は長めなのもあって見返したいのだが…。

そして肝心の追加ストーリーについてはここからだが、ネタバレしか含まないので注意。

 

お蔵入りプロット大公開な追加ストーリーとその考察

13章は一言で言えばタイトルの通りである。とにかく今まで公開されなかったプロットを一斉に公開してきたなと。ゼノギアスDISC2という表現はそこそこ近しいかも。ヴォイドは…またメビウスみたいな事やってるな…という感じでもはや舞台装置の感覚でしかなかったが、それはそれとしてアレス、ゴースト、英雄、エルマ、グロウスなど、無印では明らかにならなかった設定をとにかく明らかにしてきて、ひたすらあれはそういう事だったのか、という感じであった。特大クリフハンガーへのアンサーも出て、ようやく成仏出来そうだな、という気持ちと結局ルーやテレシア、ミラそのものの特異性の謎は拾わないんだな…という気持ちがある。さらに最終的にはミラ消滅ってこれまたアイオニオンみたいな事やってるな…という感じだったのだが、それでも10年に渡る謎に一定の決着が着いたのは良かったと思っている。ストーリーそのものに感動した、というよりかは完結した事実に感動したというか。

ひたすらプロット公開な感じの追加ストーリーではあったが、要所要所の展開はとても好きな所がある。最初の消失現象に襲われる場面で救援に入るアレスのシーンはとてもヒロイック。本編では意外と少ないドールのアクションシーンという事もありとても魅せて来る。無印では成されなかったアルとエルマの再会。ラオからリンへのメッセージ。ラストバトルで主人公がアルと共にアレスに搭乗して本来はタンデム機という設定を回収する所や主人公が最後の最後で主人公らしく特攻する所。そして何より最後にアレスを動かすのは生への意志、人への、世界への”愛”に帰結する辺りは何ともゼノシリーズらしいなと。

途中まではミラを脱出して行きつく先があらみらのラストの地球で、なるほど…ゼノブレイド"クロス"という訳だな、と思っていたのだがそうではなかったらしい。狭間の世界という形で"クロス"はしているのだが。

アレスに搭乗できるようになったのもめちゃくちゃ嬉しかった点の一つ。挙動がでかい人間そのものというドールにあるまじき異物感なのがアレスの異質さを表しているようで好きである。どうでもいい話なのだが、オリジナルアレスの表記はやっぱり"OR.Ares"であってほしかった(変えられるんだけど)。

浮遊大陸は正直な所、微妙に期待していたのと違ったというのが感想。飛行前提のマップで仲間を探して大陸を巡るのは嫌いではないのだが、問題はそれをクリア直前の一番盛り上がっている所限定で、しかも一方通行の状況でさせるなという話である。

新規追加曲はどれも最高だった。浮遊大陸のやたら冗長な探索も戦闘BGMの良さで気にならないレベル。前述したアレスの救援シーンなどで流れるイベントBGMもムービーに完全に合っていて好きだし、まさかのラストでThe key we've lostのアレンジバージョン。追加曲含むサントラは出るのだろうか?無印の方のサントラは謎の曲構成で非常にイライラしたのだが…。

 

設定はほとんど追加ストーリー内で語られた通りだとは思うのだが、いくつか考えたい事があるので少し書いておく。

  • オリジンとは何だったのか?
    • ゼノクロの考察でなんでオリジンの話をするんだよという話なのだが、狭間の世界という集合的無意識の話とセントラルライフがその中継点という話が出た以上しないわけにもいかない。
    • セントラルライフが狭間の世界の中継点であり、オリジンはセントラルライフにも類似しており、そしてオリジンは魂と記憶の場、と表現されていた訳だが、狭間の世界もまた生物の意識が集まる場とされている事を踏まえれば、オリジンは実質的に狭間の世界のエミュレーションであったと推測出来る。
    • むしろ、アイオニオンという宇宙とその意識が行きつく先のオリジンという小さな世界規模のエミュレーションとでも言うべきか。
    • 送り、という儀式の必要性や成人の儀によるオリジンからの離脱(むしろ本来あるべき狭間の世界へ帰ったと言えるのではないか?)も不完全なエミュレーションであったと考えればだいぶ納得がいく。
  • アレスとウロボロスの類似性はどこから来ているのか?
    • アレスとウロボロスの類似性はゼノブレ3の頃からコアのデザインが似ているのではないかというのはあったが、特にあらみらで出て来たオリジナルウロボロス(?)のデザインからもう言い逃れが出来ないレベルであった。今回改めて実機上でアレスが明確に描画され、やはりその類似性は間違いない。ではなぜ両者は似たデザインにされているのだろうか?端的に言うとどちらもゲート由来の収斂進化的な結果だと考えているのだが、順を追っていく。
    • 追加ストーリー内でアレスがゲート由来、というよりその力そのものであるという事が明らかになった。
    • セントラルライフが狭間の世界の中継点という形で実質的にエミュレーションであった事が指摘されているが、似たような仕組みは他にもあった。そう、オリジンである。
    • そもそもゲートはマルチバースジョイントユニットと称されており、そこから力を引き出すというのは狭間の世界、並行世界から力を引き出している事ではないか?
    • そしてその狭間の世界のエミュレーションに近しいオリジンから作られたウロボロスストーンでウロボロスへと変化する事を踏まえると、結局の所ウロボロスも力の源としては同じ狭間の世界由来(=人の意識、魂)なのではないだろうか?
    • そうして同じ力の由来を持つ両者はどちらも同じような形状をとった、という考えである。
    • これはTwitterを漁っていて見つけた情報だが、2のアイオーンもまたウロボロスやアレス同様の配置のコアを持つ事が自爆シーケンスのUIで示されているらしい。上記の推測のように、いずれもゲート由来、つまる所狭間の世界の力を使う場合に行きつく形式という事ではないだろうか。
    • いずれにせよ、このデザインの類似性は狙わないと出来ないものだと思うので、ゼノクロの時には既に2、3の構想もあったという事なのだろうか。
  • ゴーストとは何だったのか?
    • エネミー図鑑によれば、"ゴーストより放たれた光の柱は対象を塩の柱にする事が確認されている"との事。もうこれでほぼ説明が付いてしまう気がしないのでもないのだが、正直アレスとゴーストの因果をゼノサーガに投げるのはどうかと思うので、ゼノクロにおいてなんであるのかを考えてみる。
    • 作中では世界を矯正する存在ではないかと言及されていた。アレスを追って現れた事を踏まえれば、矯正対象はアレスが存在する世界なのだろうが、矯正が正しくないものを正しい状態に直す事である事を考えた時、では何が正しくないのか?
    • アレスはゲートの力を還元して作られたとされており、それを踏まえればゲートの力そのものが正しくないとされているのではないか?ゲートが狭間の世界から力を取り出しているのだとすれば、その力の不均衡自体がNGなのではないか。並行世界から引っ張ってきたエネルギーの不均衡をその世界ごと消失させる事で”矯正”する、という解釈である。
    • そうすると転移先の世界にもゴーストは沸いてきそうだが、使わなければセーフか…?
  • 主人公のは何だったのか?
    • この辺の追加シナリオでの言及はなかった訳だが、結局BBは狭間の世界から魂が降りてきて動いているという結論に基づけば、メタな話をするなら狭間の世界を通してプレイヤー自身の意識が乗り移っているとでも言えるのではないだろうか。単にそれ以上の情報がないというだけだが、個人的に好きな考え方である。

 

最後に

とにもかくにも、ゼノクロの移植がされたという事実が本当に嬉しい。WiiUというハードももうそこそこ古い上にあまり人気ではない事から非常に触れにくいゲームであった。それが今やSwitchでゼノクロのみならずシリーズ全作遊べるというのだから非常に喜ばしい。

Switch2エディションか2向けのアップデートがされるのか、現在は特に言及はないがぜひ来て欲しい所。まあまずは予約抽選戦争への勝利からなのだが。

そして人間は欲深い生き物で、DEが出たのは実質的に続編への前振りだと思っているので、直接的な続編でなくともゼノクロ路線の新作を期待したい所。Switch2向けのモノリス新作はまだ一本も発表されていないし、Switch2でかなり性能向上しているようだしで期待が高まる。

【逆コーラップス:パン屋作戦】絶対にもっと話題になっていいSLG大作をクリアしたので感想を書く+簡単な攻略情報

逆コーラップス作戦:パン屋作戦というゲームをクリアしたのでその感想を書いて行きたい。

実の所、値段やその背景を考えて購入当初の期待値はそこまで高くなかったのだが、思っていた数倍のクオリティの物が出て来たので思わずブログを書く画面を開いた次第。というより、これだけの作品なのに検索しても本作に触れているブログやらなんやら少な過ぎないか?と。そういう意味でも”もっと話題になっていい”というタイトルな訳である。

なお、ここからネタバレ感想の所まではネタバレは含まない。

store.steampowered.com

 

逆コーラップス作戦:パン屋作戦とは

一言で言えばシナリオも難易度も骨太なSFミリタリー物の2Dグリッド型SLGである。近未来の世界秩序が一変した世界にて重要ターゲットの護送を行う潜入任務、コードネーム”パン屋作戦”の遂行を主題として物語を進めていく。

ゲーム性としてはファイアーエムブレムなどのように、複数のキャラクターユニットを戦場で直接操作し、ミッション毎の作戦目標を達成して進めていくものと言えばわかりやすいだろうか。キャラクターの育成要素もあるがそれが主、という感じではなく、どちらかと言えばプレイング重視。使えるキャラクターは極少数で、それらの装備やスキル、アイテムのカスタマイズも限定的だが、何を優先して強化・持ち込みするかという取捨選択が重要となっている。潜入任務という事もあり、少数精鋭で圧倒的な物量の大群を相手にする形で、逃亡劇やステルス、もちろん殲滅戦もと様々なシチュエーションが用意されている。

ストーリーの演出は立ち絵+セリフの一般的なものに加えて、いわゆるSDキャラによる演出もあるのだが、これがめちゃくちゃ臨場感満点で動く。シナリオの性質上CQBのシーンがそこそこあるのだが、SDキャラでここまで表現出来るものなのかと感嘆した。9割以上に(ボイスがついていないのは作戦中の小規模なセリフぐらい)日本語ボイスがついており、これもまたシナリオを盛り上げる。

それでいてとてつもないボリュームを誇る。難易度ノーマルで初回全ステージ評価Sクリアを達成した時点で70時間は超えていた。長考の末休憩していた時間や膨大なリトライもあるのでゲーム内時間は55時間ほどだったが、それにしても骨太である。いわゆる稼ぎ行為のような引き伸ばし的要素は一切なくこれなのだから凄まじい。

ここまで書いたようにそこらのフルプライスゲーム並みの要素が詰まっているのに定価で2800円というのだからなお驚き。

細かい話

本作はSteamページ内でも紹介されているように、ドールズフロントラインというスマホゲームを製作しているMicaTeamの同人時代の作品のリメイクである(ついでに言うと原作のリマスター版までパン屋の少女2092Rという隠し要素として入っている。本編だけでとてつもないボリュームだというのにまだある)。また、それらの作品とは直接的に世界が繋がっている。

メディアでも、そして熱心なファンも割とそこを取り上げて重要な点であるように触れられているが、筆者がプレイして感じたのはそこまでその点が重要という訳では無く、この作品単品で十分に完成しているという事である。筆者はドルフロはサービス開始当初に極僅かに触れた程度しかなかった為、正直な所本作のプレイを躊躇していた所はあったのだが、いざプレイ・クリアまで遊んでみればそれは杞憂であった。というよりむしろ人形は数える程度すら出て来ない(若干のネタバレ反転:2マップだけの登場でシナリオの絡みも極僅か)。用語等もゲーム内で解説が入る為、そういった点で気になる事はまずなかった。従って、ドルフロなど関連作品のプレイ有無に関わらず、SLGに興味のある人ならまずオススメ出来る。

以下、ゲームの各要素について書いて行きたい。

 

多彩なシチュエーションに多様な戦術、詰将棋のようなパズルまで

少数精鋭による潜入任務という事もあり、多数を相手取る作戦が基本である事は前述した通りだが、それをどう捌いて行くかを考えるのが非常に面白いゲームである。

一人一回の行動、ではなく、各行動に定められたAPというリソースをターン毎に割り振られる分まで自由に使えるという形式。移動には地形に応じたAPを、攻撃やアイテムにはその種類に応じたAPを消費するので、攻撃だけしてもいいし移動してから攻撃してもいいし選択肢は豊富。その上、アイテムも範囲ダメージを与えるものからトラップ、デバフ、タレットにと様々で30を超える種類があり、それぞれユニークな性能を持つ。プレイヤー視点である南連はロ連に対して技術的にリードしているが人的物量自体は少ないという設定にもマッチしたプレイとなるように出来ている。

また、各キャラクターには固有のパッシブ及びアクティブスキルが用意されていて、それらも非常に強力な効果を持っている。例えば、主人公のジェフティは攻撃で消費するAPを減少させつつ攻撃力などを上げるスキルを持つ。更に別の味方はAPを回復させるものや味方の攻撃力を増加させるものもあるので、それらとのシナジーを発揮させたり、あるいはまた別の味方は挑発とアーマー増加スキルを持つ為、そちらに攻撃を吸ってもらう前提でより攻撃的なポジション取りをしたりと戦略の幅が更に広がる訳である。

本作の好きな所の一つでもあるのが、シミュレーションゲームという性質上、シナリオの展開がそのままゲームプレイに直結する点である。すなわち、絶望的な包囲を受けるストーリーはゲームプレイ上でも絶望的な包囲状態(4:50とか)から始まる。敵も味方も酷いと1発、硬めのキャラでも3発貰えば死ぬようなバランス感覚なので、多勢に無勢の状況下における雑な行動はすぐさま致命的な状況に繋がる。前述したような多様な選択肢を組み合わせ、いかに前述したようなアイテムやスキルを活用して難局を突破するかが肝となるゲーム性が非常に面白い。あの敵を倒したいけどこちらが危険だから向こうは足止めアイテムとトラップで抑えて退却しつつ防御スキルで無理やり耐えてもう一方はタレットに任せて有利な地形へ移動して…と組み合わせによる試行錯誤が難しくも夢中になる。

本作ではよくある光景

作戦開始時にはどうするんだよこれと何度も頭を抱え、なんなら作戦中も二桁台の増援でまた頭を抱えたものだが、いざプレイしてみるとなんとかなる(数多のセーブロードを重ねながら)骨太さはなかなか他では見られない魅力。

プレイ済みプレイヤーのほとんどが頭を抱えたであろう序盤の難所
苦境の中の生とはよく言ったものである

それぞれの作戦には作戦クリア条件でもあるメイン目標の他にサブ目標としてお題が課せられており、それらを達成すると作戦評価が上がる(全て達成するとS評価)。やり込み要素でもあるのだが、これがなかなか憎らしくも面白い。このサブ目標無視すれば簡単にクリア出来そうなのに…と頭を悩ませる場面もあれば、ある意味ヒントというか、それを達成するにはこうするしかないのでないか、と詰将棋チックなパズルのようにむしろ攻略を導いてくれるものもあったりと様々。そして時にはこれ詰んでるなと涙を流しながら数ターン前のデータをロードしたり…。

シナリオのシチュエーションの数だけ作戦があり、ワンオフのギミックも数豊富であれだけのボリュームがありながら最後まで飽きさせないのが本当にすごいところ。包囲戦有り逃亡戦有り殲滅戦有りステルス有りボス戦もあれば多勢力の混戦にとなんでもある。

中でもステルス要素は多く、完全ステルス(発見されたら敗北)を求められる部分は好みが分かれそうではあるが、筆者としては詰将棋のようなパズルゲーム感覚で楽しんでいた。ステルスと一口に言ってもいくつかあり、完全ステルス(発見即敗北)、基本ステルス(発見されるとかなり不利)、索敵系(お互いの位置が不明な状態で索敵しながら戦闘)となる。発売から何度か調整され、発見即敗北の作戦はかなり少ない。索敵系作戦はかなり面白く、嫌らしい敵の待ち伏せ配置を索敵用アイテムを駆使して看破しながらこちらの位置も上手く隠しつつ撃破する、というプレイは非常にこのゲームらしい体験。

また、細かい話ではあるが、戦闘予測やステルス関連の視野情報に加えて各種ショートカットが充実しており、UI面もかなり良いものであった事は添えておく(でもやっぱり会心後のダメージ予測も見たかった)。

何を書いてもネタバレになるシナリオと練られた世界観

ネタバレを回避しようと思うと何を書けばいいか悩むのだが…。軽く本作の世界について紹介すると、遺跡という古代文明の遺物が見つかった世界において、そこから漏洩した崩壊(コーラップスと読む)液という超強い放射性物質のようなものが世界中に拡散した事によって世界秩序が一変。紆余曲折あって世界はロクサット主義合衆国連盟(ロ連)と南極連邦(南連)の二大勢力に分かれ互いに争っているという状態である。

そんな中でパン屋作戦はロ連から逃亡する”パン屋”こと主人公でもあるジェフティの南連への護送を遂行する作戦である。なぜジェフティはロ連から逃亡しているのか?パン屋作戦の裏で何が起きているのか?ジェフティとは何者なのか?そういった数々の謎と共にシナリオを進める事になる。詳細は伏せるが、1章終わりと3章終盤からの流れにはかなりの衝撃を受けた(のでこれを読んだ人にも事前情報無しであの衝撃を味わってほしい)。

フルボイスのシナリオに加えて前述したようなSDキャラクターによる演出もさることながら、ゲーム内の収集アイテムとして用意されている世界観資料も読みごたえがある。本編の補完的な部分もありつつ、世界への理解も深めてくれるものが揃っている。

プレイ再開時には前回のあらすじを教えてくれるのと過去のシナリオはギャラリーからいつでも見返せるのは何気に良い所。

 

簡単な攻略方針

これだけ骨太骨太と言いながらも、恐ろしい事にまともに攻略情報がまとまっている所がまずない。難易度選択もあるので難易度を下げればなんとかなるとは思うが。という事で全体的な攻略に関わる情報を書き記しておく。

なお、マップ毎の攻略については某所の2の方のwikiが詳しい。

文字を読むべし

このゲームにおいてマスクデータというものはほとんどない(強いて言えば戦闘状態の移動ルートぐらい)。作戦中に追加で明らかになる情報だとかはあっても、基本的に全ての情報がオープンである。例えば敵の攻撃力、スキル、攻撃優先度などこちらの生存に関係する情報は非常に重要で、それを知っているか否かが勝敗を分ける。

序盤で特に重要なのはパッシブ及びアクティブスキル情報。例えば精鋭偵察兵は一回の”通常”攻撃を絶対に回避するので消費APが安い攻撃で剥がすべきだし、手榴弾などアイテムのダメージは普通に通る。精鋭突撃兵はHPが一定以上で確定会心なので事前に削るか射程外でないとワンパンされる危険性がある。アクティブスキルはどれも強力かつ射程も長めだがCTが設定されているので、どんな効果で何が起きるのか、このターンは安全なのか否かをよく考えるべし。

見落としがちだが地形効果も敵味方双方にとって強力なものが多いのでよく見る事。

また、ヘルプでチュートリアルの情報は見返せるのできちんと読んでおこう。

アイテムを上手く使うべし

アイテムは持ち込み量制限はあるもののいずれも強力。手榴弾などは回避率を無視して確定でダメージを与えられる上に範囲攻撃である点が非常に強い。敵の数がこちらを上回るのが基本のこのゲームにおいて、アイテムは数少ない優位点である事からこれの活用が肝となる。パーツに関しては物を拾ったりしていれば基本的には足りなくはならないはず。ノーマル以下なら稼ぎも可なので惜しみなく使うべし。ただし、例外的に明らかに消費パーツが重いアイテム、製作に限りがあるリモート爆弾は良く考えて使う事。リモート爆弾は特に最大改造後の方が明らかに強く、終盤向け。

また、特性紅焼肉は入手量が限られているがめちゃくちゃ強力なので使い所を選びつつもここぞというタイミングで投入する事。ボス戦向けが基本。

タレット類は命中率がキャラクターより高めで1ターン辺りの手数も増やせる事からどう使っても優秀だが、極力すぐには破壊されないように運用したい。モンドの覚醒スキルで破壊されたタレットも復活できるのでその後回収するのも手。ただ、破壊されても次の作戦で復活するのでデコイにした方がよい局面は間違いなくある。なお、偵察機も隣接すれば発見されるかつ移動の邪魔にはなるのでデコイ代わりにする事も可能である事は覚えておきたい。

改造をきちんとしているか否かで射程もダメージ量も追加効果も変わってくるので改造後の性能はちゃんと確認する事。手榴弾のレベルはそこから合成するアイテムのダメージに関わるので優先して上げたい。序盤のオススメとしては後は閃光弾Lv2と衝撃弾Lv2。閃光弾はスタン効果も強力だしデバフ無効の敵であっても(人間かシュライクなら)攻撃力低下が通る。衝撃弾を使う場面はそこまで多くないが、ほとんどの敵に効く為、地形から強制移動させる事で消費AP以上の価値がある場面は間違いなくある。また、麻酔針も上げておくとステルスマップが楽になるし、距離測定器は多くの場面で命を救ってくれる。重ね掛けも出来る事は覚えておきたい。回復系は要るには要るのだが余計な被弾をしている時点でけっこうアウト。挙げたようなもののレベルを上げてからで良い。

スキルを上手く使うべし

アイテムに続いてキャラクターのスキルも非常に強力。ただし、SPが必要なのとCTが設定されているのでどこで切るべきかは悩ましい。特にボスが控えている場合はスキルを組み合わせて一気に削る事前提と言って差し支えないような状況がほとんどの為、無暗に使うのも難しい。明らかにボス用ではないスキルは積極的に切りつつ、アイテムで対応出来るならそちらを優先した方が良い場合は多い。

SPは敵撃破で3pt、他が1pt獲得なのでギリギリの場合は意識した方が良い。

また、どれを優先して強化するかだが、とりあえずジェフティの沈黙射撃と爆撃崩壊は優先したい。ロックオン効果で必中化や対ボス用として非常に強力。また、モンドも目標選定はロックオン効果でマスト。アテナについては挑発が付く攻撃誘引は欲しいし絨毯爆撃もアイテムの効果が一気に上がるので優先させたい。ジェヴァンはボス用の趣が強いので全身全霊及び崩壊極限は確実に。リビルドキーはそこそこ余裕があるので色々試すのも悪くはない。

上手く先手を取って作戦目標に集中すべし

数的不利が基本かつ二桁の増援が基本の本作では受けに回るとどうしようもなくなりがち。とはいえ闇雲に突っ込んでも一瞬で死ぬだけなので、このターンでどこまで処理できるのか、どこまでなら被弾を許容できるのかを考えた攻めの戦術を練るべし。

それでいて更に重要なのはあくまで作戦目標を達成する事である。敵撃破時の経験値などは一切無いのでとにかくいかに作戦目標を達成するかが全て。敵を無視して突っ走った方が良い事はままある。しかし、作戦中に目標が変わる事もあるのでセーブロードは重要。

ステルスの仕様を把握すべし

完全ステルスから索敵マップまでステルス要素を意識する機会は多い。全体仕様についてはチュートリアルの通りではあるのだが、見落として理解していない部分があると一気に難易度が上がるので補足。

特に重要な点は隠蔽状態になる地形である。森や建物などは潜行によるステルス状態か否かに関わらず、敵ユニットの隣接あるいは戦車のような特殊な反潜視野を持つユニット以外には見つからない隠蔽状態になる。逆に言えば隠蔽状態なら通常の反潜視野には入っても発見されないという事。これは敵も同じで、隣接するか偵察機を使わないと隠蔽状態の敵は発見できない。隠蔽状態になる地形だけを移動する時は潜行をしなくても良いという事であり、APの節約に繋がる。なお、移動時のAP消費は地形情報に書かれており、括弧内が潜行時の消費量。偵察機は常時この隠蔽状態扱いである。従って、隣接されると発見されてしまう事から置く場所には注意したい。また、後半ではステルスを持つ敵も現れるがこれはこちらの潜行によるステルスと同じ仕様(=隣接しなくても味方の反潜視野で発見できる)。

また、射撃や攻撃系アイテムの使用など、アラートが鳴る行動を行うとそれを実施したマスがそのターンの間敵全体の反潜視野扱いになる。逆に言えばそのマスに居ない限りは発見状態ではないという事なので、攻撃した後すぐに移動をすれば再び未発見状態になる。無論他のキャラクターがそこに移動しても発見される。ただし最後に発見された場所の近辺が捜索エリア扱いとなり、そこに敵が寄って来るので注意。逆に言えば待ち伏せが出来るという事。なお、一部トラップ系のアイテムなどはアラートが鳴らない。従ってトラップをいい場所において起動できればそこに敵を誘導出来るという事でもある。

注意したいのは、防御射撃を持つタレットやスキルはこちらが発見状態か否かに関わらず自動で発砲する事。不用意な発見に繋がるのでいつどこに置くかは考えたい。

 

最後に

同人時代の作品のリメイクである事や中価格帯であった事、スマホゲームと世界観を共有しているが自身は未プレイと言った理由からそこまで期待値は高くなかったのだが、いい意味で物凄く裏切られた。

がっつりSLGを遊びたいならぜひおすすめな一作。もう年は越したが自分の中で2024年SLG GOTYはある。冒頭にも書いたがもっと話題になっていい、絶対。

 

これは余談だが、Steamでの発売当初は中国圏の”熱心過ぎるプレイヤー”がレビュー爆撃をしていたらしい。その為、全体評価でやや好評かつ発売当日の不評が異様に多いとの事。

 

 

ここからネタバレ感想

ネタバレ無しにこの作品を語るのはまあまあ難しい気がするのだが、とにもかくにもシナリオの展開には驚かされっぱなしであった。

1章

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まず1章ラストの自決。リゲルと合流してからシナリオ動くのかなあなんて思っていたけど状況があれ…?という感じでやっぱりダメそうからのループ。ループものだと全く知らなかったのでめちゃくちゃ驚いた。なお、寄託とは” 当事者の一方(受寄者)が相手方(寄託者)のために保管することを約束して、ある物を受け取ることによって成立する契約”らしい。失敗したジェフティから次のジェフティへの寄託という訳か…。そこから2章開始で流れるOPは掴みとして最高だった。

2章

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2章はループ(とマップ流用)を活かしつつも敵配置や作戦は全く別となっており、そうなるシナリオ的理由も含めて作りが上手いなあと。

2章の作戦で言えば”苦境の中の生”である。包囲戦自体は1章にもありつつも本格的な物量での包囲はここが初。Sランクには75体撃破という数字が躍っているのもまた酷い。各種アイテムをこれでもかと言わんばかりにフル活用する本作のチュートリアルとも言える気がする。

そして極めつけは”地獄の花園”。そもそもアテナが分離されて合流を急がないといけない(のに山ほど狙撃やら機銃やらがいる)マップが前半戦でしかないという。リゲル戦はギミックは理解しても挙動がなかなか掴めずそれでいて前半戦でタレット類も使い尽くしていたので本当にどうすればいいんだという状況。それでいて3ターンでHPを一定以下にしろとのサブ目標。なるほど、HPを一定以下にするイベント戦闘なんだなと納得し有りものを全て吐き出してHPを削るもサブ目標のチェックマーク以外何も変わらず1敗。なるほど、あくまでHPを3ターンで一定以下にするのはクリアの目安なんだなと納得してなんとか削り切るも復活されて2敗。そもそも3ターン削りも1ゲージ削り切りもアイテムもスキルも各種吐いた上でかなりギリギリだったので復活どころか即死スキルが増えて更に強化されている事実に絶望しかなかった。衝撃弾を使えば比較的楽である事に全く気付かなかったので、上手い事ジェフティを囮にしながらたまたま持ち込んでいた偵察機と他のキャラで通路ブロックをしてエピフィラムに誘導するという。それでもジェフティがギリギリワンパンされない程度のHPしか無いのでリソースとの勝負。無数の試行錯誤の末に上手くいくルートを見つけ出した時はもうジェフティの気持ち。

アテナのフラグ立てが絶妙過ぎるなと思ったら案の定…。

3章以降

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3章は唐突なホラーマップで笑ってしまった。たまたまゴンドラを見つけ出したのでそれで脱出したが真面目に向き合ったらけっこうだるいマップだろうなというのと隠しギミックがまだありそう。その後のロ連生骸の怪獣大決戦マップは笑いながら遊んでいたがそれはそれとして誘導安定しなくて辛いところもあった。そしてカール生きていたのかよとスキル強過ぎと聞き込みマップシビアだけど面白いと愉快な要素だらけ。

とか言ってたら”雪山での合流”では分断されて一生榴弾が降り注ぐ中雪山登るの辛いし登ったら登ったでオレグ強くない?常時反撃味方の射程減少被弾で回避スタックでおまけの回避火力変換に通常攻撃追撃しまくりでついでに会心率持ちってただの人間なのに盛りすぎだろ…。たまたまセットしていたジェフティの爆撃崩壊で難を逃れたが、セットしていなかったらやばかった。シナリオ上ジェヴァンの因縁の相手らしいが、ゲームプレイ的にも反撃を無効化出来る回数シールドがメタになっているし被弾回避スタックはロックオンを持たないジェヴァンのメタという事には後で気づいた。

からの”罠”作戦では道路多くて罠だらけの中敵の突撃辛くね?とかヤリーロの常時防御射撃辛くね?とか”暁”痛くね?とか。主砲発射する時に暁発射とか言ってみたい…とか言ってたら後にその夢がかなう事になるとは思わなかった。

で、問題の”山頂での決戦”。こちらは二人しかいないのに一生増援とシュライク復活でついでにβはバカみたいな体力で本当にどうするの?としかならなかったが極めつけは彼らのシュライク化。負けイベか?とも思ったのだがよくよく説明を見て突破口に気づく。上手く諸々の位置を誘導してデバフを大量に重複させてからの崩壊爆撃で突破出来たののだがその後の展開には呆然とするしかなかった。

 

 

 

本当に3章クリアした?

4章突入は本当に…。3章ラストの作戦タイトル的にもシナリオ展開的にもいい感じだしスキルの取得状況的にレベル35で最後まで行ったし値段的にもボリュームはこの辺かなというメタ読みをしていたのだがまさか思いっきり裏切られるとは思ってもみなかった。まさかここまでの全てがジェフティとしてのチュートリアルだとはつゆほども思わなかった。それでいて4章がそもそも1~3章全部よりも多いのだからとんだボリューム詐欺(?)である。

ちなみに下ルートから上ルートの順に進んだ。

完全ステルスの”救出”はSランク取れたには取れたのだが、地雷で無理やり誘導してというだいぶ怪しい手法を取ったので正攻法が未だに分からない。”おびき寄せ”は分裂素体何体いるんだよ!ロ連の増援も何体いるんだよ!となりながらも誘導を上手く行うルートをなんとか探し出してギリギリの突破。”悪夢”は逃走ルートを先に選んでいたので”占拠”が先だったのだがこれまたラストの逃走が辛い。距離測定器を連打してダッシュがかなり有効だった訳だがシナリオ通り3人で真面目に足止めをさせる方がもっと辛くないか?

で、”末路”。作戦タイトル、教会、二人きり、どう見てもバッドエンドだこれとなりながらクリアした訳だが…本当に驚くのはこの後”悪夢”の別ルートを最後までクリアした時であるとはまさか思いもしなかった。

”悪夢”の撃破ルートは完全に詰将棋だなと。本作戦の豆知識なのだが、庭園修復フェーズで拾える実験IDカードは使い道がないように見える。しかし、これを分裂素体に使うと怒り出して直接攻撃可能になる為、戦車フェーズで使うと戦車撃破分まるまるギミックをスキップ出来てかなりターンとアイテム使用回数の節約が出来る(というより使わないとSランクには足りなくない?)。その後リゲル行動可になると使用不可になるのでここで使う事を想定されていると思われる。

”敵を破って前進”も”占拠”のバージョン違いではあるのだが最後のオレグ撃破が辛かった。さっきから辛いしか書いていない気がするが本当に辛いのだからしょうがない。オレグをいい感じに誘導するのも反撃に耐えながら1ターン撃破出来るよう詰めるのもまあ大変。シールドが無くなったジェヴァンが1発なら反撃耐えるだろうと撃ったら会心貰ってワンパンされたのは笑い所。

で、更に問題の”玉石供に焚く”。3つ巴もそうだが、彼らが何者なのか断片的に明かされる衝撃…に加えて特殊ルールのターン制限。Sランクの都合もあるのでターン制限の妨害も気にしながらメンバーをどう合流させてシュガーをどう詰める?という最大の問題。一度は上手くいったか?と思うも山のHPがSランクラインをギリギリ切っていてこの戦略ではダメだと最初からやり直し…。”暁”とか”夜明け”発射とか叫んでみたいのだが、それはそれとして2回目の砲撃が”夜明け”は暁の誤訳ではないか?2回目の砲撃をする頃は彼らもボロボロなのもあって言葉の響き的にも名前が変わるのは嫌いでは無いのだが。シナリオ的にもいい感じだし”悪夢”の方で元凶を解決したはずだしいかにもラストなマップだしやっとクリアかあと思った矢先のあの展開である。いったいどうすればパン屋作戦は遂行出来るんだ…とジェフティの気持ち。理想の未来にたどり着くまで絶対にあきらめないと本人は言っているのだが。

その後中央ルートを埋めつつ上ルートは基本的にレベル差でだいたい殴れたのでステルスマップですら物理で解決していたりした。生骸の楽園は余りにも嫌らしい配置でそこそこキレていたが。

上下ルート合わせたバーチャルモデルマップで明かされるジェフティとリゲルの過去は…余りにも壮絶なのだが後から判明する事実を踏まえると更に凄まじいという二段構え。覚悟決まり過ぎではないですか?

上ルートも最後まで到達する事で判明する諸々の真実。それはそれとしてどうするの?となった矢先の分岐追加。バッドエンド直行の原因やその過程を考えればなるほどなあと言わずにはいられなかった。交渉シーンは熱演の長尺で気合が入るものなのだが、この期に及んでふざけた選択肢があるのは笑ってしまったしなんならそこにちゃんとルート分岐すらある。そして真面目に進んだ先の”孤軍の敵地侵入”は…メタルギアじゃん!と。なお、分岐追加は上下ルートを順不同で最後まで攻略する事で起きると思われる(交渉材料に必要なアレやソレの情報がそれぞれの最後で得られるので)。

そして”終末の戦い”。まさかの上下巻。いかにも最終決戦という過去最大の質と物量、そしてウォーフォートが使えるという盛り上がり。暁発射(意外と射程が短くて使いにくい)!オレグ専用機に笑いながらも相変わらずギリギリで捌いていった。オレグに関してはデコイに突っ込んできた所を袋叩きにしただけではあるのだが…。後半戦に突入して街に下がれとは言われるものの、意外と前線で持ちこたえられるなあとカールだけ街の装備を起動させにいったらまさかの伏兵。やっぱりな!と言いながらもここで最強アイテム対地ミサイルが解禁されるのでドカドカ撃ちまくりなんとか生存。対地ミサイルの使い所はこの後もまだまだある訳だが…。

下巻はもうどうすればいいんだこれ(n回目)という感じ。Sランク獲得の為対地ミサイルをぶっぱしたり無理やり2ターン目辺りでHP削り切ったりしながらもモンドの追加スキルがほぼ必須レベルという事に後から気付いてやり直したりもした(n敗)。最終的に移動しなくてはならない都合、血の霧をどう避ける・処理するかが余りにも厄介だった。最後はやっぱり偉大な距離測定器で1ターンダッシュ。でもこれやっぱりダメじゃない?分岐あるのか?と思いながらクリアした所の結末があれだからもう…。

 

 

 

本当に全てを知った?

”全てを知らないといけない”の言葉通り、残りの分岐も探して(なお、筆者は初回は対峙の方から分岐させたが交渉の方からの分岐でも最後は合流する)機密ファイル埋めをしていた。”真夜中の共謀”はなかなかのパズルマップで、トラップに分裂素体ではなく一般人が引っかかって無駄になるという逆の罠があるのには笑ってしまった。そして機密ファイルを全て集め…。

5章は冒頭から非常に長いストーリーが展開されるので食べ物や飲み物を用意してのメッセージで面を食らった。本当にそのメッセージ通り膨大なストーリーがここだけで展開されるのだからもう驚くしかない。それでいてその内容が…。何が何でどうなったんだ?となりながら読み進めるうちにああ…となんとなく向かう先が読めて来るあの感じ。そして今度こそ明らかになるジェフティの本当の目的。つかの間のハッピーエンドに見えた矢先のアレ…救いは…無いんですか?

そして始まる5章の作戦はいきなり彼らの物語。ワンオフのギミックで独特なプレイングが面白いことこの上なかった。オレグもシュガーも囲んで殴れ!!!

”都市防衛”は今度こそ総力戦という具合。こちらも対地ミサイルがあるのでそこまで問題にはならない…と思いながらオレグ専用機をデコイで寄せてまたしても袋叩きにしたらまさかの中身登場で1敗。中身も含めて1ターンキルの目途がなかなか立たずn敗。なんとか手持ちの選択肢をフル活用して中身も1ターンキルした所で今度は本拠地が危ないという二段構え。ステルス特攻は反則だろ…。と思っていたら今度はシュガー。しかもトラップへの誘導が必須という所でどうすればいいんだこれ(n回目)。肝心の都市防衛砲も乗っ取りされるし増援は相変わらずだしと絶望的な状況で光り輝いたのは拾い物の衝撃弾であった。寄ってきた所に遷移装置も駆使しながらポイポイと投げて無理やりトラップに隣接させてワンキル。

これでやっと終わ…らないんだろうなと思いながら迎えた”死の向こう側”。都市戦、ステルス、ボス戦と余りにも長丁場で最終作戦にふさわしいものであった。都市戦はトラップにキレながらも残った対地ミサイルぶっぱでなんとかなりつつも、ステルスは突破方法が全然掴めず1時間近くやり直していた。結局はシンプルな解法だと気づいた時にはあっさりといけていた。問題のラスボスはラスボスでHP99999はやり過ぎだろと(デバフで実質1/5なのだが)。それに加えて1度削ってからも辛いギミックの数々。やっぱりここでも距離測定器が輝いていた。ラスボスへのトドメは3人の近接攻撃1回ずつで全HPと同等のダメージを与えられるようなのだが、シールドのせいで上手くいかず、結局たまたま持ち込んでいたエネルギーバーを齧って無理やり攻撃力を上げて倒した。シールドはどう解除するのが正攻法だったのだろうか?途中でサイクルが云々というコメントがあった気がしたのとラスボス本体のHP表示がちょっと変わっていたので本体を削り切るとシールドが剥げたのだろうか。

エピローグはもう…救いは無いんですね…という気持ちと続編あり得るのか…?という気持ちと。”念願成就”じゃないんだよ!!!設定上火種作戦というジェフティの救出に向かう作戦が存在してはいるらしい(今もその設定が生きているかはさておき)。

改めてタイトル画面に戻ってジェフティの後ろの赤い人物が2人なのはそういう事だったんだなと。

この後ドルフロ周りの設定も調べたりしたのだが、要するにウィリアムは3作に渡って暗躍し続けるのかこれ…というよりドルフロ2でも決着付かない事が既に示唆されているんだなと。1でもシュライクの分裂素体みたいな事やってるしもうね…。