ゲーマー回顧録

雑食ゲーマーが色々語る

すべてのゆめみるものたちへ【クロノクロス20thライブの感想】

タイトルの通りクロノクロス20thライブに参加して来たので感想というかレポートと言うか。相変わらず音楽の説明に際しての語彙に乏しいので備忘録のような感じ。

1/25の最終公演、中野サンプラザにて参加。その前の公演も応募してはいたのだが哀しみの落選。その後最終追加公演がみごと当選したのでこれはまさしく運命である。ゼノギアス20thに続き参加出来たのは幸運であった。

会場には昼過ぎに着いたのだがグッズは特に売り切れ等なく割と閑散としていた。ゼノギアスの時はイラスト展示などもあったので凄まじい人混みだったが、クロノクロスではそういったことが特に無かったからというのもあるだろう。展示物と言えばイメージイラストの大きなやつがグッズ売り場の近くに飾られていたぐらい。

ロビーにはクロノクロスのサントラが流されていた。

 

その後しばらくして入場の段階になって改めて驚く人の多さ。老若男女問わず、と言った感じで外国人の姿もちらほら。国を問わず未だなお愛されているのだろう。そして受け取ったサイリウムことエレメントの色は赤(と思っていたのだがエレメント発動させたら黒だったので焦った)。

肝心の席は5列目という近さ。ビビる。メンバー一人一人の動きから表情までが全部見えてしまう。ビビる。

 

ゲームの追体験、あるいはそれ以上の体験

ゼノギアスのコンサート同様、ゲームで聞く、サントラの順に従ったセットリスト。圧倒的な音と感動の波に飲まれて既に記憶があやふやな部分もあるのだが、演奏していない曲を挙げた方が早いレベルのカバー度合い。事実上サントラをライブで聴いているというよりそれ以上である。

 

始まりは時の傷痕から。思い出深いあのOP映像と共に最初からクライマックス。未だこれを超えるOP、あるいは単体の曲は存在しないと思っているぐらい好きな曲なのだが、ライブアレンジも最高だった。

そしてデモ画面で流れる時のみる夢からタイトル画面の神の庭。ボーカルはゼノブレのEDやクロノクロスのアレンジアルバム「ハルカナルトキノカナタヘ」などでお馴染みのサラ・オレインさんが担当していたのだが、これがもう言葉に表せないくらいの澄んだ音色でずっと聴いていたくなるほどであった。今回のライブのミュージシャンの方々はそれぞれ何かしらクロノクロスの登場人物を模していて、サラさんはそのまま「サラ・キッド・ジール」。そのままとは言うが本当にそのままなのだからこれ以上に述べようが無い。EDで見せる白いワンピースに編んだ長い金髪を赤いリボンで纏めたその姿がキッドで無くて何だと言うのか。

 

そこから再序盤の死線。ライブアレンジのテンションが凄まじく、こんなに飛ばしてるのに更にまだまだ続くのだから本当にすごい。

アルニ村はホームからパラレルワールドを移動するかのような演出を伴ってアナザーへのメドレー。そしてちょっと意外なチョイスの溺れ谷。

 

テルミナは別のバンドでアレンジされたもののリアレンジとの事だったがこれまたバンドにぴったりな曲。スタンディングのライブという事もありどんどん会場のテンションが上がっていったのを感じた。

影切りの森からの蛇骨館はあのちょっと不気味な雰囲気を伴いつつもそこから急に敵とのエンカウントをして疾風から勝利のファンファーレ。疾風は元から弦楽器が駆け巡るような曲なだけあってライブアレンジはもうノリノリ。

 

ガルドーヴに航海アナザーと続いて古龍の砦。シナリオ的にも急転するここでなんとサプライズとして次元の狭間がサラさんによるボーカルアレンジ。ハルカナルトキノカナタヘでも思ったのだが本当に綺麗な歌声でそれを生で聴けたのは本当に嬉しかった。単曲でもアルバム収録でもいいのでまた聴ける機会を下さい。

 

ここからシナリオ的には少し飛んで死海・滅びの塔。徐々にノイズがキツくなる死海の廃墟映像と共に乱れ狂うようなギターの演奏が完全にマッチしていた。

そしてクロノクロスでは外せない、運命に囚われし者たち。比較的シンプルなヴァイオリンメインの演奏だったのだが、バックにはあのミゲルとの会話戦闘シーン付き。ご丁寧に白でフィールドを埋めてセンシティブ聖龍剣をぶちまかます…のだが割と耐えててびっくり…ではなくて、思い出が蘇る1曲だった。照明、映像演出も曲とぴったり合っていて、曲が終わるタイミングで戦闘を終え、ミゲル達が消えて夕焼けだけが映るシーンと共にオレンジ色の照明が一斉にこちらを向く。当時プレイした時の何とも言えないあの感情が呼び起こされるようだった。

 

そして世界のへそ。疾風や死線なんかもそうだったがライブ向けというかそちらで魅力が引き出せそうな曲はかなりアレンジがかかっていて、新鮮さすらあった。パーカッション対決は半分ぐらい曲関係無しだった気がしなくも無いがそういった演出込みで楽しい一曲。

ライブならば絶対に外せないと思っていたエチュードからのMAGICAL DREAMERS。エチュード1、2の失敗演出まで見事に再現してくれていた。ゼノギアスコンサートの時も思ったのだが音楽の感動を言葉で表すのは本当に難しく、そして更にライブという会場の盛り上がりや雰囲気込みでの楽しさをとなるともう筆者の語彙では到底説明しきれない。MAGICAL DREAMERSはまさしくそんな感じの言葉では言い表せない一曲だった。

 

物語もライブも終盤へと向かいFATES 運命の神。そして炎の孤児院から星を盗んだ少女のメドレー、凍てついた炎と来て事実上のラスボス龍神。もうこの炎の孤児院辺りから感動の渦に飲まれて記憶がだいぶ怪しい。

原作の重要なエレメントの順を表した映像照明演出になっていて、そこに演奏も加わっていよいよクライマックス。

 

生命〜遠い約束〜、ではお約束通り観客達がそれぞれのエレメントを正しい順で発動…出来ず、セルジュは3回ほどお亡くなりに。その都度あらかじめ失われしともしびが流れる事に。

そしていよいよクロノクロス発動と共に曲がスタート。赤だと思っていたエレメントが実は黒というハプニングもあったがちゃんと黒のタイミングで発動出来ていたと思う。上の方からはハート形のライブロゴが入った紙が舞い飛び、筆者は運良くキャッチ出来た。

 

真のエンディングはここにあった

そんなこんなで気づけばついにエンディング、RADICAL DREAMERS 盗めない宝石。これが最高過ぎて今回のライブに来て本当に良かったと思う(ここまでの曲も最高だったのだがそれらよりも遥かに群を抜いて)。

ハルカナルトキノカタナタヘで既に英語歌詞でサラさんが歌っているので、今回はそれをライブアレンジ…と思っていたのだがまさかの日本語歌詞での演奏。

クロノクロスのエンディングと言えば時喰いの浄化後、時間も世界も違う場所でキッドがセルジュを探しているという事を示唆した実写ムービーが挟まる。そして今回のライブ、目の前で、サラ・キッド・ジールそのものの姿をしたサラさんが、あの盗めない宝石を、しかも日本語歌詞で歌ってくれているというのがもうエモさを極めていた。解釈の一致とかそういう次元ではない。真のエンディングはここにあった…。

曲の、エンディングの終わりにはムービーとマッチするよう背を向けわずかに振り向き…。

 

ミュージシャンがそれぞれ何のキャラクターを模しているか紹介する場面があったのだが、そこでキッドではなく「サラ・キッド・ジール」と紹介されていたのが本当に印象的だった。更にその紹介の中でエピローグでのキッドのセリフを言ってくれるというとてつもないファンサービス度合い。ここ以外にも挙げればキリが無いのだがこういった演出1つ1つが凝っていて、ファンとして嬉しい限り。

 

エンディングから続くアンコールでは登場回数1回の銅鑼と共にまさかの天晴驚愕大奇術団。そしてそのノリのままにゼルベス。

クロノマンティーク、航海ホームと中野だけ(?)の曲が続いて最後にはマブーレ。エレメントのカラーを模した巨大バルーンが飛んだり同じく銀テープが飛び交ったり最後までとにかく楽しいライブだった。

 

ゼノギアスの時も思ったのだが、20年前のゲームがこうして一つの作品だけでライブないしコンサートが開けるというのは、ファンも、製作者側の熱意も全て含めて本当に凄い事だと思う。哀しみを殺すのでも消すのでも無く癒す、それも音の力でというクロノクロスのラストにこれ以上なくマッチしていたライブだった。

 

ちなみに銀テープには光田さんからのメッセージが。

 

“もう一つの次元であなたは大切な人に逢えましたか?”

 

もはや答えを書く必要もあるまい。

 

最高のライブを、感動をくれた光田さんはじめミュージシャン、スタッフの方々全てに感謝を。

 

フロントラインについて解説と啓蒙をしたい(漆黒のヴィランズパッチ5.18)【FF14】

これまた間隔が開いての更新だが、今回はFF14PvP(フロントライン)について書き連ねたい。

というのも、パッチ5.1で環境が変わってからと言うもののあまりにも酷い状況が続いているからである。本当は5.1からすぐに記事を書くつもりだったのだが、5.15で新ルールオンサルハカイルの追加や、それに伴うバランス調整があるだろうと思っていたのでこの時期になった(なおバランス調整は無かった、驚きである)。

なおパッチ5.18にてバランス調整がされたのでそれを加味した内容に編集してある。

酷い状況、と言っても色々あるのだが、基本的には固定PTとそれ以外の差がすさまじく、ゲームになっていない場面が多いのでそこをどうにかしたいという所に尽きる。勿論固定PTが悪だとかそんな事が言いたいのでは無く、野良で何も知らないプレイヤーが蹂躙されるままなのは面白くないという思いである。所詮おまけモードと言えばまあそれまでなのだが戦うからには勝ちたいと思うのは当然であろう。

という事でどうすればPvPに勝てるあるいはまともに戦えるようになるかを書き記す。

主に強ジョブとそれ以外の差について書く。

ルール等に関しては公式ガイドのリンクを貼っておくのでこちらをチェック。

フロントライン | FINAL FANTASY XIV, The Lodestone

 

12/24 追記編集

パッチ5.18公開とそれに伴う変更点について追記編集

2/19 注記

現在パッチ5.2において大規模なバランス調整が行われた。記事の内容は更新していないので過去こんなバランスがあったなあという思い出にしてほしい。

…が、数値の差はあれど基本的なジョブバランスは変わってないように思う。

レンジキャスを使うなメレーを使え

とにもかくにもこれに尽きる。PvEであればジョブ差はあれどプレイヤースキルによる部分が大きいのだが、PvPにおいてはそもそも覆せない性能差が存在する。

パッチ5.1の調整によってかなり手が入ったのだが、中でも大きいのはDPSのメレー(竜騎士忍者モンク侍)とレンジ(詩人機工士踊り子)キャスター(黒魔導士召喚士赤魔導士)間の立場が逆転したという事である。5.1以前は圧倒的なCC(クラウドコントロール、要するにヘビィとかスタンとかその辺の行動阻害デバフ)と火力を持つ黒と機動力(と固定における合わせ能力)を誇る踊り子の二強で、ヒラは占以外もはや存在せずタンクはほぼ一長一短といった具合。メレーは比較的小規模な戦闘の制圧戦で忍者が強かったぐらいで他は微妙の一言。

それが5.1の調整により破壊。端的に言うならDPSは忍者(メレー)一択、ヒラはだいたいどれでも、タンクは居ても居なくてもという状況である。現状レンジキャスを出すのは限りなく利敵行為に近い。以下になぜそのようなバランスなのかについて解説する。

 

 ・耐久差

これは紅蓮終盤の頃の調整からそうだったのだが、フロントラインにおいて(RWでは数値が少し小さいが)メレーとタンクは被ダメージが-30%、与ダメージが+15%される。HPがメレーは17500、レンジキャスは12500パッチ5.18からレンジキャスは15000となっているのだがこのバフの存在により実際の差はもっと大きい。元々大規模戦闘では多少の耐久差があったところで囲んで殴れば死ぬのであまり重要ではなかった。しかし、それをぶち壊したのが5.1の調整である。

それがポーションの追加である。残存HP依存で自身を2000-6000回復出来る共通スキルで、前衛用後衛用と別れており、前衛はリキャスト15sで最大3つ持て、後衛はリキャストが倍の30sで2つまでしか持てない。前述のHP差と自己回復能力差によってメレーとレンジキャスでは実効HPにとてつもない差が生まれるのである。

パッチ5.18でポーションは全ジョブ共通の軍用ポーションとなった。性能は旧前衛と同じ。

実際にどれくらい差があるか計算すると、メレーとレンジキャスが全く同じ火力で殴り合った場合、ポーションで1つ当たり3000回復出来たとすれば

メレー:(17500+3000*3)/ 0.7 = 37857

レンジキャス:(12500+3000*2)/ 1.15 = 16086

レンジキャス:(15000+3000*3)/ 1.15 = 20870

と1.8倍程の差が付く。被ダメージ軽減効果によってヒーラーからのヒール効率も伸びるのでこの差はより広がる。更にリキャスト差もあるので継戦能力にも差がある。実効HPだけの差ならまだいいのだが、ここに後述の問題が組み合わさる事によりこの差はさらに広がる。

パッチ5.18でレンジキャスのHP増加、ポーション通化という調整が入ったが、結局のところ実効HPに差がある現状に変わりはない。特に被ダメージ減少バフがない都合上、若干HPが増えた所でポーションを使うまでも無く死ぬ事が予想されるので、今までとそこまで変わらないだろうと考えられる。

・機動力差

これもまた5.1で追加された共通スキルによる部分が大きい。メレーは疾駆、レンジキャスは疾走という移動速度を上げるスキルが使えるのだが、疾駆はリキャスト30s、疾走はリキャストが倍の60s。かつてはメレーが近づく前にレンジキャスにタコ殴りにされていたのだが、今となってはこのリキャスト差と前述の耐久差によりそもそも引き撃ちが成り立たなくなった。逃げる前に死ぬかそもそも前に出れないかのどちらかになる。

パッチ5.18で全ジョブ共通の疾走になった。(性能は旧疾駆、つまりリキャスト30s)そのため違いが出るのはジョブ毎のスキルによるものとなるので、踊り子黒以外のレンジキャスの機動力が微妙なのは相変わらず。むしろ機動力に欠けるモンク侍がきつい状態に。そもそも何かしらのオブジェクトの近辺で戦闘する事が多いため、このような状況ではオブジェクトに居座る事も突撃も出来ないレンジキャスが不利になるのは当然である。

一応レンジにはプロトンというPTメンバーの移動速度強化スキルがあり、その速度はなかなかのものなのでPTに一人ぐらいは居ると若干助かる場面もある(がそのレンジがメレーならもっと助かる)。

 

・火力差

前述したバフの存在により火力は元々かなりの差がついていたのだがこれに拍車を掛けたのが高揚バフの変更である。以前からも高揚バフはあったのだが、5.1の変更で徐々に溜まるゲージ制かつ途中から効果を発揮するようになった。以前はキル数でしか得られなかったのに対し今はアシストでも溜まるため、戦線にいて範囲攻撃でも撃っていれば容易に溜まる。アシストでも溜まる為レンジキャスでも恩恵がありそうなのだが、前述の耐久機動力差によってその高揚を活かす前に死ぬしメレーは生き延びる。さらに問題となるのがこのバフは前述のメレーバフと乗算である事で、例として挙げた殴り合いにすらならずレンジキャスの低いHPは消し飛ぶ。高揚は最大で与ダメージに1.5倍の補正が加わるので、これがメレー補正と合わさってすさまじい事に。

これがここまで解説してきた耐久差、機動力差と合わさるとどうなるか。メレーのスノーボール(どんどん加速的に強くなる)の完成である。逃げられないレンジキャスを轢き殺し高揚を付けて更に別の獲物を…と最終的に強高揚が付いた忍者軍団は誰にも止められない。具体的な数字を出すと、忍者の範囲バーストである劫火蛙劫火蛙という2GCDの火力は

(1600*2+1200*2)* 1.15 * 1.5 = 9660

となる。これが複数の忍者から飛んできた日にはPT壊滅も免れない。

参考までに他の範囲火力と比較すると、レンジのアドレナリンラッシュは詠唱有り直線6000、キャスターアドレナリンラッシュは忍者より広い詠唱有り円範囲4000である。前に出てアドレナリンラッシュを撃ちながら死んでいくレンジキャスはよく見るのだが、あれは要するに高揚補正無しの忍者バースト以下の火力を出すために死んでいるのである。なんと虚しい事か。

高揚有り忍者バースト(9660)>高揚無し忍者バースト(6440)>レンジAR(6000)>高揚有り忍者バーストの1GCD(4830)>キャスAR(4000)

 

さて、ここまでの解説で分かったようにレンジキャスとメレーの間には超えられない壁が存在する。それにも関わらず現環境についてこれないプレイヤーや(玉乗りですらレンジキャスを出してるのを見ると呆れてしまう)新人らしきプレイヤーはレンジキャスを愛用しているようなのだが、これは利敵行為である。なぜか。

それはまず高揚バフの存在。容易にキル出来るレンジキャスは恰好の餌であり、これによって敵の分かってるメレーがどんどん強くなる。

次いでキルポイントの存在。キルされる事で相手チームに勝利条件のポイントを献上する。

そして戦線がすぐに下がるという事。ラグの関係上撤退戦が非常に不利なのにも関わらず、レンジキャスの貧弱さでは戦線を下げなくてはならない状況になりやすい。これはレンジキャスが多ければ多い程起こり得るので、事実上レンジキャスが多いチームが負ける。加えてオブジェクトも取りにくくなる。

 

散々レンジキャスをこき下ろしたので若干フォローしておくと、レンジは単体CCとプロトン、キャスは範囲CCと遠隔騙し討ちが使える。しかしこれらは大量にいた所で活かされる要素ではないのでやはりせいぜいPTに一人要るかいらないか程度。もしどうしても宗教上の理由でメレーが使えないのなら多少機動力がある踊り子か黒を選ぶべき。

 

ここまで読んだなら恐らくレンジキャスを出そうとは考えなくなる事だろう。では何を使うべきか。メレーである(ヒラも重要だが茨の道なのは間違いない)。

いきなりメレーを使っても敵に殴られて終わりではないのかと思うかもしれないがそんな事はない。ポーションを連打しながら前線に出るだけでターゲットが散らせる上に圧力がかかるので他のメンバーの負担が減る。レンジキャスは餌なので分かってるプレイヤーから狙われやすいが、メレーならば味方と一緒に居るだけで戦線が築ける。機動力もあるので逃げる時は素早く離脱も出来る。思うにレンジキャスからメレーに転向するだけで勝率は上がるのではないだろうか。

 

メレーの扱い

さて、メレーの何を使うかという話では、忍者を使えば事足りるのだが、レンジキャスからの転向だと竜騎士も使いやすい。モンク侍も悪くはないのだが少々機動力に欠ける為難しい。以下に筆者オススメの忍者竜騎士について簡単な解説をする。

公式のジョブガイドはこちら。

ファイナルファンタジーXIV: PvP(Player versus Player)ジョブガイド

 

忍者

言わずと知れた最強メレー。実は紅蓮の頃からひっそり強かったのは内緒。

接近出来ない場面では忍術と投刃を使い、孤立した敵や突出した敵を騙し討ちからのバーストでキルしに行く。忍術は射程が25mなのでレンジキャスと同じ距離で撃てる。攻めにも逃げにも使える縮地が重要かつ最強で、常に1つは持っておきたい。範囲沈黙(移動以外出来ない、事実上のスタン)を付与できる辻風は敵集団の行動を一時的に阻害できる強いスキルなのがだ地味に範囲が狭いのでしっかり近づくべし。また、PvPではデバフが解除されたあと一定時間耐性を持つので、使うタイミングが重要であり、敵の回復や逃げのタイミングで撃つと効果的。

隠身の術からのかくれるは(自分でスキル等使って解除しない限り)敵からの範囲攻撃以外では解除されない。従ってかくれる縮地でいきなり近付いてアドレナリンラッシュをブッパできる。そして実はデジョンは解除対象ではないため、かくれるデジョンはほぼ確実に通るので、逃げの奥の手として使える。

単体バースト:(事前に忍術で風遁を付けた状態が好ましい)

隠身の術->騙し討ち->単体コンボ->辻風、六道->単体コンボ->スマイト、活殺->氷晶(単体コンボ)->終撃

主に突出、孤立した相手に使う。辻風はタイミングをずらすとポーションを使わせずにキル出来るので相手のHPを見るべし。基本的にGCD中に1つしかアビリティを挟めないので単体コンボを続けるかGCDを回さずアビリティを撃つかはケースバイケース。終撃の硬直には注意。そこから追うか逃げるかは縮地やポーションと相談。忍術を追撃に残すのも良いが威力自体は高いので惜しむ事なかれ。

範囲バースト:(忍気は高い程良い)

劫火->口寄せの術->劫火->口寄せの術

敵集団に対して。メレーでありながら15mで使える(忍術は25mなのでレンジキャスと同じで口寄せが15m)。範囲コンボは威力がさすがに微妙なので使わない。ほとんどの場合単体よりこっちのバーストの方が脅威である。ヒーラーに範囲回復が追加されたとは言えこの火力には及ばない。ちなみに劫火はヒット毎に10忍気が溜まるので、5人に当てればもう一回カエルが呼べる。

また、忍者の範囲コンボは威力こそ低いもののターゲットせずに使えるため、どうしても土地やオブジェクトの確保を中断させたいが人数は多くてターゲットが難しい時は、オブジェクトのど真ん中で使うと誰が確保を行っていようが中断させられる。

パッチ5.18で縮地のバリア減少、騙し討ちのダメージ増加効果減少、辻風による沈黙時間減少というナーフがされた。正直な所ほとんど変わらないので気にしなくて良い。ただし、沈黙時間減少と縮地バリア減少という生存面での弱体によって今までギリギリ生き残れたような場面で死ぬ可能性はあるため気を付けたい。

 

竜騎士

なぜか遠隔攻撃であるピアシングタロンと一部アビリティの射程が20m、つまりレンジキャスと5mしか違わない上にピアシングタロンは離れると威力が増すのでレンジキャスで引き撃ちするよりよっぽど強いメレー。

忍者唯一の弱点であるホルムギャングから逃れられるイルーシブジャンプは優秀なのだが後ろにしか飛べない事に注意。忍者と比較するとCCが無くて逃げが弱い代わりに追撃性能が非常に高い。敵の位置へ20m先から移動出来るスキルが2つもある。

忍者に比べると竜血システムを気にしないといけないので解説。

WSの1段目を当てると竜血が付与、その後コンボかピアシングタロンで延長が可能。竜血状態でないと各種アビリティが使えないのでここをどうにかする必要がある。前に出て来た相手を殴るかあるいは範囲コンボの射程が10mなのでそれを当てに行くか、またはスパインジャンプで飛び込むのも良いがタイミングを誤ると囲まれて死ぬ。その後は適宜ピアシングタロンを投げればよい。ミラージュダイブを使うとドラゴンアイが付与され、2つ溜まるとゲイルスコグルないしナーストレンドが使えるようになり、使用すると蒼と紅の竜血を行き来する。

 

バースト:(単体の場合、範囲なら単体コンボを範囲コンボに置き変える、ドラゴンアイ1を想定)

単体コンボ->ミラージュダイブ、ゲイルスコグル(ナーストレンド)->単体コンボ->ハイジャンプ->単体コンボ->ミラージュダイブ(スターダイバー)

なお敵との距離次第では単体コンボをピアシングタロンに置き換える。蒼か紅かでゲイルナースは変化するが違いは威力差。また、最後にスターダイバーを加えたがスターダイバーは相手の居る位置に移動するため追うか逃げるかは見極める必要が有るのと、追撃の為に使うタイミングを早める場合もある。追う場合はスパインジャンプも使えるし、ピアシングタロンでも良い。なお、PvE同様にジャンプ系アビリティはミラージュ以外1GCD内に2つ以上挟めない。多少GCDが止まってもアビリティによる火力を重視するかはケースバイケース。

竜騎士の強みはこれを15mから行える所にある。ゲイルナースを除けば20mであり、レンジキャスをおいしく頂ける。

 

ここまでの解説で分かったと思うのだが、実はメレーの遠距離攻撃手段は多い上に強い。これもまたレンジキャスを使わなくて良い理由の一つである。

 

アディショナルスキルはフェターウォードが必須で後は牽制かアームズレングス。

キル重視の牽制か生存重視のアームズレングスかと言ったところである。牽制は大規模戦闘だとオーバーキル気味だが確実にキル出来る。アームズレングスは被ダメージ-10%と相手に与ダメージ-10%なので見た目の効果量はかなり大きいのだが、元よりメレーは-30%バフが付いているのでそこまででも無いが、生死を分ける事はある。

 

パッチ5.18調整について

前述したポーション、疾走の共通化はレンジキャスとメレーの差をわずかに埋めると考えられるが、やはり高揚付きで範囲をばらまく忍者軍団が強い現状には変わらないので、DPSに関してはそこまで影響が無いと思われる。特に火力差という面でレンジキャスには何も無いのに射程差はほぼないという時点で微妙。耐久がわずかに上がったため、元々機動力は他よりはあった(CCと移動スキルを上手く使える)踊り子か黒ならPTに一人は居てもいいかもしれないが基本的に要らない。結局オブジェクトの取り合いである事を考えればメレーが多い方が有利である。メレーが強いのは(前述した強さの下に)前線を築けるという部分にある。

それよりもヒーラーのHP上昇が大きいと思われ、しっかり自衛すれば今までよりも生き延びる確率が高まる。狙われている際はプロテスを自分に使えば一時的にメレー並みには固くなる。HPに加え、ポーション3つとリキャスト30s疾走もあるため、以前より自衛力が高まっている。

 

最後に

さて、ここまで読めばきっとレンジキャスを投げ捨ててメレーが使いたくなると思うので後はマップをしっかり見て、1位のチームを狙って(だいたい双蛇)(パッチ5.18で完全フリーのため、何もなければどこのGCが強いという事はない…はずである)、引かずに押すべき所はしっかり押していれば勝率も上がること間違いなしである。ウルヴズジェイルに行ってホットバーへスキルのセットを忘れずに。

ちなみにライバルウイングスの方もだいたい同じ感じなのでとにかくメレーを使え、とわざわざここに書くまでも無く現地にはメレーが多かった。恐らく5.0の頃からメレーの方が圧倒的に強く、今のフロントライン並みにメレーの数で勝敗が決まっていたからだろう。今キャスレンジを出したらどうなるかは言うまでも無い。

願わくばもう少しマシな環境にならん事を。

最近のゲームラッシュで遊んだタイトルの感想をまとめて書き連ねる

相変わらず更新間隔が酷い事になっているがそれもそのはず、ここのところのゲームラッシュのせいである。実のところFF14漆黒のヴィランズ、FE風花雪月の感想についても下書きに放り込まれているのだが、結局書き上げる前に次のソフトが発売されるので完成の目処が…。

 

かと言ってこのブログを完全放置するのもあれなのでここ8、9月で遊んだタイトルについてまとめて書き綴ろうと思う。今年は本当に豊作で嬉しい悲鳴を上げたくなる。今回の記事で触れるタイトルは以下の3つ。

・アストラルチェイン

・デモンエクスマキナ

・白き鋼鉄のX(読み:イクス)

 

ではまずアストラルチェインから。

アクションの気持ちよさは随一

アクションゲームの感想を文字で表すというのはなかなか難易度が高い行為だと思っているのだが、とにもかくにもこの一言に集約される。

プラチナらしいスタイリッシュさ、さらに今作のSFヒーロー物という雰囲気に完全にマッチしたデュアルアクション。レギオンとの一心同体な動きは様々なモーション、そして操作感その両方から感じられる。

右手がプレイヤー、左手がレギオンと操作が一貫されており、加えて攻撃ボタンはお互いに一つずつというシンプルさからとても動かしやすいというのがまず最初の印象である。徐々に増えて行くアクションを使いこなしながら戦闘をこなすわけだが、今作の戦闘評価は被弾だとかコンボだとかよりも、いかにかっこよく戦ったかという部分に重きが置かれており(それはそれとしてノーダメージボーナスは大きい)、下手にチキン戦法を取るよりも積極的に色々な武器、レギオンを切り替えながらシンクアタックやジャストレギオンを狙う方が高得点になるのである。これは個人的に嬉しい調整で、かっこいいモーションがありながらにして隙が大きいから狙わない方がいいというのはアクションゲームで一番悲しい要素だと思っているので、このような評価のされ方はいいなあと思った。

ジャストレギオンは大変面白いアクションで、自身の硬直を無視して行動出来るレギオンならではの回避方法として、いつでもキャンセルして出せるため戦闘のテンポを維持したままこちらのターンを継続出来るものである。ベヨネッタのウィッチタイムよりもある意味高性能なのだが、これを使えるようになると世界が変わる。ずっと出しっぱなしに出来ないレギオンの扱い方を上手く誘導するアクションでもあり、プレイヤー側としてもわかりやすい。ちなみに一番好きなモーションはソードレギオンでジャストレギオンからのチェインバインド、その後のシンクアタックで二人で囲んで殴るあれ。PVでもちょくちょく出ているのだが、完走した時の気持ち良さは断トツ。

ストーリーに関してはあまり期待を裏切らないというか、わかりやすいというか。アクションのモチベーションと雰囲気を十分に盛り上げてくれるものであった。兄弟対決から巨大な敵との対決、何よりラスボスでの全レギオンを動員しての戦闘からフィニッシュムーブはアドレナリンがマッハである。ただ、あれだけいい雰囲気の世界観でありながら周りの人間の掘り下げがざっくりなのは少し寂しいとも思った(特に関係が深いはずのジン、アリシア)。1作では終わらないというか次も期待しているのでそこでまた何かあればなあとも思う。

ちなみに本作はおすそ分けプレイによる2人同時プレイが可能。1人がプレイヤーの移動と攻撃、もう1人がカメラとレギオンの操作と攻撃を担当する。カメラとプレイヤーが別々という時点で察して欲しいのだが、まさしく2人がシンクロしたプレイが要求される玄人向け仕様なのである。実際にやってみると、プレイヤー側のアクションがどれも強力(回避とかジャストレギオンとか)なため、カメラが明後日の方向を向こうが、プレイヤーが謎の方向へ走り出そうが割と何とかなる。ただし捜査パートはとてつもなくダルい。本編クリア後に追加される戦闘メインのミッションなんかだと楽しめるだろう。

 

では次にデモンエクスマキナ

ロボットアクションに欲しいものがきっちり詰まっている

何かと名前が上がるACは実はプレイしていないのだが、それはそれとしてロボットゲーとしてとても面白い作品だった。

武器とパーツのアセンブリ、戦場での高速戦闘、それらがまさしくこういうのでいいんだよこういうのでと言うべきいい具合にまとまっている。

操作もシンプルで複雑さはほとんどなく、どちらかと言えばレーダーから周囲の状況を判断し、なおかつ自分の有利な射程を維持できるよう立ち回りの面で差が付けられるような感じである。

協力プレイも備えており、ロードも早いため、同時期のモンハンを考えながらなんだかなあと思ってプレイしていたのは内緒。ジョニーGはどこぞの相棒より相棒してたし…。

シナリオの面に関しては終盤で急激に進むため、もう少し前に持ってきて伏線を貼るとかなんとかならなかったのかと思うのは多々ある。ロボットアクションの方に全振りと言えばまあそれまでなのだが。

今後のアプデでミッション追加やPVP追加もあるそうなので期待…なのだがPVPは色んな意味ですごい事になりそうである…。

 

最後に白き鋼鉄のX。ネタバレを含むのでまだプレイしていなければガンヴォルト本編と爪とXをプレイしてからどうぞ。

まごうことなきガンヴォルト外伝

筆者はガンヴォルト無印も爪もプレイしている上での本作だったのだが、The Out Of Gunvoltという副題に偽りは無かった。

アキュラのスピーディーなアクションはそのままに、RoRoの新曲が追加された本作。アクション面で面白いであろう事はわかっていたのだが、なかなかにショッキングだったのはそのストーリーである。今作ではライブノベルが廃止されていたため薄味かと思われたのだがそんな事は無く、むしろ周囲の状況が上手く把握出来てないが故にラストのカタルシスが倍増したとも言える。

爪で散々能力者に対するヘイトを垂れ流しにしていたアキュラが自身の妹についてはどうなのか、という問いに対してこの上ない回答が叩き付けられた。背景のカタカナ文字、有効武器がキスオブディーヴァでさらに攻撃手段がモルフォの幻影というダメ押し度合い。いくらなんでもあんまり過ぎないだろうか…。更にラスボスでのノイズに彼女の姿が一瞬混じるのも心をえぐってくる。

それにしてもまさか無印でのバッド(ノーマル?)エンドからのif派生でストーリーが進むとは。翼戦士、スメラギの存在から予想出来なくはなかったのだろうが、アキュラがやたら落ち着いていた理由、能力者がメジャーとなった世界、それらの全てに答えを出すあの瞬間の衝撃ったらない。ライブノベルが無いためアキュラの能力者に対するコメントがほとんど無い中、最後の最後に聞けたバケモノの討滅というワードはラスボスに対するプレイヤー側の感情と完全に一致して、安心感すらある。同じ最強の能力者同士の決戦、相容れない立場の主人公同士の決戦とラスボスのシチュエーションに関して過去作はどれも最高の作りだったと思うが、今作は今作でプレイヤーを揺さぶる良い物だった。やっぱりアームドブルーはチート。

展開はともかく最後に関しては救いがあったので安心した。爪のエンドはあれはあれで丸く収まったのだなという再評価が出来るのは面白い作りである。

しかしRoRoの声が変わったのは最後まで慣れなかった。アキュラに関しては背景も考えると丁度いい感じがしたのだが。

ガンヴォルト本編の三作目も期待したいがGV側のアクションももう少し何か工夫が欲しいなあと。アキュラでびゅんびゅんブリッツダッシュすると物足りない。

そして何よりそのうちガンヴォルトシリーズ全体についても触れたいところ。

 

という事で今回はここまで。FF14とFEもどこかで…。

【ゼノブレイド2 】カタログチケットなるものが出て来たのでゼノブレ2を推す話

先日ニンテンドースイッチオンライン加入者向け特典としてニンテンドーカタログチケットなるものが発表された。

加入者限定特典 | Nintendo Switch Online | Nintendo Switch | Nintendo

 

詳細は公式に任せるとして、筆者が語りたいのはこれを機に未プレイの人はぜひゼノブレイド2をプレイしましょうという話である。

カタログチケット発表当日はTwitterで"ゼノブレ2"というワードがトレンド入りし、かなりの注目を集めていた。という事は(ダイレクトマーケティングしてる人も多そうだが)購入を検討する人も一定数いるだろうからその背中を押すべしというのがこの記事のテーマである。

このブログでは過去にもゼノブレ2について熱く語った記事も存在するが、今回はDLCやアップデートが出揃った今だからこそという事で改めて。

勿論ネタバレ無しの方向で書いていくのでご心配無く。ちなみに発売当時の勢いで書いたのは以下の記事。

gamermemoirs.hatenablog.com

 

要約

ゼノブレ2が気になってわざわざ検索してこのページを開いているくらいなら迷わず買いましょう。

以上。

 

…というのはあまりに無責任なので以下Q&A方式で書いていこう。

 

 

Q&Aコーナー

・前作やってなくても大丈夫?

大丈夫。むしろ前作等をプレイ済みの人間からすると雰囲気も何もかも変わり過ぎてビビった。他のシリーズ作品を遊んでいると分かるファンサービス要素はたまにある。

ゼノブレイド(無印)ともゼノブレイドクロスとも続編という訳ではない。ただ、ゼノシリーズ繋がりでゼノサーガからコスモスとテロスが参加している。また、DLCで無印とクロスからゲストキャラクターとしてシュルク、フィオルンとエルマが参加する。が、ほぼファンサービスなのでそれらについて詳しく知らなくても全然問題は無い。

ちなみに無印をプレイしていた場合は絶対にプレイして欲しい。2から入ったら今度は無印もプレイして欲しい。ついでにクロスとゼノギアスも(ry

 

 

・どんなゲームなの?

何とも説明しにくいのだが、色々ポイントを挙げて行くと

1.熱く王道を往くボーイミーツガールなシナリオに

2.立体的で様々な景観が味わえるマップを探索し

3.雰囲気を何倍にも盛り上げるBGMと共に

4.多種多様なキャラクター達と

5.圧倒的ボリュームを味わえるJRPG

と言ったところだろうか。要するに全部盛り。

 

まず1から。ネタバレしたくないので詳しく語れないのだが、とにかくいいとだけ。主人公レックスが人とは異なる生命体であるブレイドのホムラと出会う事から物語は始まり、伝説上の存在と思われていた"楽園"を目指す…。

出会いに別れ、逆境からの逆転、過去の因縁、世界の行く末…王道でありながら熱い展開には燃える事間違い無し。

恐らくこのタイミングでゼノブレ2に関して調べている人は他の媒体で何かしら見たりしているだろう(発売当初バズっていたヒカリのあれとか)。しかし、それは全体のほんの一部である。序盤から一気に引き込み、(微妙にセンスが古いネタを混ぜながら)後半に向けて伏線を貼りつつ終盤では怒涛の展開を見せていく。序盤にちょいちょいダレるポイントが混じっているのが難点ではあるものの、総合的に見て傑作であると言える。エンディングまでプレイした際にはきっと熱い物がこみ上げてくるだろう。

 

2について。今作の舞台は雲海とその上に存在する巨神獣からなり、その景観はその巨神獣毎に全く異なる。完全なオープンワールドではないが、巨神獣毎にロードを挟む事無くシームレスに歩き回れる上にファストトラベルは要所要所のポイントへいつでも出来るため、ストレスフリー。草原や砂漠と言ったある種お決まりのようなものから桜舞い散る幻想的なエリアに廃墟に…。言葉だけだと何ともよくある感じに聞こえてくるのだが、そのスケール感や作りが本当に素晴らしい。立体的な作りが特徴的で、登ったり下りたりを駆使する事で広大なマップを味わえる。探索したその先にはランドマークや秘境と言った絶景スポットだったりが用意されている事が多く、探索の楽しみの一つである。また、行けるようになる段階にはあまりに相応しくない高レベルのモンスターが居る場合もあり、緊張感ある冒険も出来たり。デスペナルティは何も無いので探索は気軽に出来る。プレイするとSSが溜まることは筆者が保証する。

 

3は他の要素全てに関わって来るのだが、筆者がゼノブレ2を推すかなり大きな理由でもある。熱い展開、シナリオを一層盛り上げるのはこのBGMあってこそ。どうやって作っているのかと聞きたくなるくらいムービーと噛み合っていて、転調とシナリオの展開がぴったり合う場面は鳥肌が立つ。フィールド曲もずっと聞いていたくなるものばかりで、曲に浸っていたいが為にあてもなくフィールドを歩き続けたのはいい思い出。戦闘曲も豊富で、通常曲、ユニークモンスターという強敵用の曲、特定のボス曲…など。そしてそのどれもがテンションを高めてくれる。特にユニークモンスター戦の曲は敵の強さも合わせてイントロから強烈なインパクト。サビの部分まで聞ければ(難易度的にもプレイヤーのテンション的にも)勝ち目があるとはよく言ったものである。

公式サイトでも試聴できるのでぜひ。

 

4はシナリオ上の主要人物達もそうなのだが、一番の目玉はブレイドであろう。本作では人に加えてブレイドという生命体が存在し、彼らと共に戦闘を行う。様々なイラストレーターによってデザインされたブレイドは総数40を超え、どれも特徴的。呪いの人形のように釘が刺さった美少女もいれば渋い墨絵のような武者に自称王、鳥や謎の球体…きっとお気に入りのブレイドが見つかるはず。何が凄いかと言えばそれぞれ特徴的なデザインでありながらどれも非常に高い再現度で、更にそれらが世界から浮いてる感じは無く、不思議とぴったりはまっている事。ブレイド達には掘り下げの為のサブクエストや会話イベントなどが準備されており、それも楽しみの一つである。

戦闘は彼らブレイドを切り替えながらPTで戦うのだがこれがまた楽しい。それぞれのブレイドは固有のスキルや役割(アタッカー、ヒーラー、タンク)を持っており、ドライバー(ブレイドと共に戦う人をこう呼ぶ)一人につきブレイドは3人セットするのでこの組み合わせで戦術ががらりと変わる。お気に入りのブレイドを生かすよう考えるも良し、PTのバランスを考えるも良しである。リアルタイムで忙しいテンポの戦闘となるが、どのブレイドも凝った動きをしており、ぜひじっくり見たい所。

 

5.何を基準とするかにもよるだろうが寄り道やらなんやらした結果筆者のクリア時プレイ時間は100時間を超えていた。メインストーリーだけ追いかけても50-60時間はかかるのではなかろうか。ブレイドの数やその作りこみ、サブクエストによるシナリオ補完など、時間に限らないボリューム面もしっかりしている。特にブレイドの作りこみという点では、どれも固有のストーリーやモーションを持ち、特定の編成で聞ける掛け合いなど全部網羅するのは大変な程である。

 

要するにRPGとしてどの点を取っても素晴らしい出来なのでキャラデザ等が苦手で無ければ間違いなく楽しめる。

 

 

・難しい?

基本的に困ったらレベルを上げればいいので何とかなる。しかし、レベル以上に戦闘システムへの理解の方が大事だったりする…のだが問題はここで、ゲーム内にチュートリアルは度々表示され、丁寧に説明されているもののそれがゲーム内で見返せないという事。これに関しては筆者が発売からちょっとした頃にネタバレ抜きでわかりにくい所の説明を書いたのでもしプレイしてわからなくなったらそちらを見て欲しい。

ゼノブレイド2【戦闘の基本やTIPS~ヘイトやスパイクなど~】 - ゲーマー回顧録

アップデートで難易度変更、つまりイージーモードが搭載されたのでシナリオに集中したい場合はそれもありだろう。ついでにオート戦闘まであるので本当にストーリーだけ追いたくなったらそれも一つの手。戦闘の進め方も何となく掴めるだろう。

 

・ガチャあるって聞いたけど?

前述したブレイドの入手はシナリオやサブクエストで確定で手に入るものとコアクリスタルというアイテムによるガチャによるものと、二種類の方法がある(どちらで入手できるかはブレイド毎に決まっている)。後者のコアクリスタルガチャが曲者で、お目当てのブレイドが出るとは限らないというかまず出ない(解析によれば疑似天井のようなものは存在し、数こなせば出るようにはなっているらしい)、とまさしくそこらのソシャゲのガチャである事は否定出来ない。お目当ての一点狙いはきついが、何かしらのレアブレイド(汎用の見た目のコモンに対しユニークなブレイドをこう呼ぶ)はある程度出るので、運良く出会えたブレイドをどう組み合わせて戦うか、というのも一つの醍醐味である。

言うまでも無くこのガチャ要素は完全にゲーム内で完結しているので課金等は存在しない。

幸いにもこのコアクリスタルは大量に稼げる方法が存在し、アプデでガチャの演出スキップも可能になったのでブレイドコンプはそこまで大変でもない。当ブログ内でも稼ぎに関してはまとめているがそれはクリアしてから覗いて欲しい(ネタバレ配慮的に)。

ガチャともなればレアな奴が居ないと厳しいのかとも思われそうだが、コモンの方が強い場合も多々ある。むしろブレイドの属性などの種類が上手く噛み合ってるかどうかの方が大事なので、レアコモン問わず手持ちの幅が広い方が色々な場面に対処出来るようになっている。ちなみにレアが強いかどうかの話をするとブレイドに依り、コモン以下と言いたくなるようなものも存在するほどピンキリで明らかに強いブレイドはほんの一握り。そう言った意味では気に入ったブレイドを使い続けられるバランス。前述の難しさについても関係するのだが、強いブレイドが居ないと難しいという事は無く、戦闘システムを上手く使いこなせるかどうかの方が大きい。

 

DLCどうなの?

DLCは本編への追加ブレイド、チャレンジバトルという特定のシチュエーションを戦う追加モード、追加サブクエスト、お役立ちアイテムに加えて、黄金の国イーラという本編の前日譚が全部一緒になったセットとして販売されている。また、黄金の国イーラはそれ一本でパッケージ版が存在し、そちらだけを購入して遊ぶ事も可能。

で、肝心の中身なのだが、いい意味でお値段不相応なボリュームである。まず、目玉である黄金の国イーラがパッケージ版でも出ている事から察して欲しいのだが、そこだけでも軽めのRPG一本ぐらいの中身。それに加えてブレイド、モード、サブクエストなども追加されているのだからお買い得なんてものではない。

そして、ゼノブレ2を購入検討してる人向けの記事なのにこんな事を書くのもどうかしてると思うのだが、今から遊ぶ新規プレイヤーなら、黄金の国イーラからプレイした方が本編をより楽しめるだろう。というのも、黄金の国イーラは本編の500年前を描いたストーリーであり、そちらを知っていた方が本編に深くのめり込めるような作りだからである。これまたネタバレ回避の為に詳しくは触れないが、本編でのキャラクター達の言動が理解しやすく、感情移入しやすくなるだろう。

 

 

 

 

・結局のところどうなの?

ここまで読んだなら買いましょう。以上です。

 

 

最後に

気になっている人なら買って後悔はしない、と断言出来る。サントラやらイラスト本やら関連商品も充実している上に、ゼノシリーズとして見ると過去作もいくつかあるのでハマったら沼…かもしれない。

ついでに付け加えると、カタログチケットが使えるタイトルの中でお値段がトップクラスにお高く、中古価格もほとんど下がってないのでそういった観点でもオススメする。

コラボ新作が出るそうなので原作の話【Crypt of Necrodancer】

先日、クリプトオブネクロダンサーとゼルダの伝説のコラボ新作、ケイデンスオブハイラルがswitch向けに発表された。

www.4gamer.net

インディーゲームとコラボとの事でかなり驚いたのだが、その前にコラボ元の原作、「クリプトオブネクロダンサー」とはなんぞやという人も居ると思われるので新作に備えるべく紹介していく。

 

概要

クリプトオブネクロダンサーがどんなゲームかと言われれば、それは

ローグライク+リズムゲーム

である。

かなり異色の組み合わせだと思うのだが、これがとてもよく噛み合っている。

記事公開時点では、PC(steam)、ps4にvita、switch、iOSと幅広いプラットフォーム向けに配信されているので遊びやすい。ただ、協力プレイやDLCに関しては若干の違いがあるかもしれない(筆者はPCにてプレイ)。

「クリプト・オブ・ネクロダンサー」本編の前日譚を描く追加DLC「アンプリファイド」がPS4/PS Vita向けに配信開始 - 4Gamer.net

この記事から見るにiOS以外にはDLCも配信されていると見て良さそうである(switchはDLCが本体に付属)。

 

異色の組み合わせがもたらす面白さ

ローグライク部分に関しては風来のシレン不思議のダンジョンのような有名どころとだいたい同じ。ランダムに生成されたダンジョン内を探索しながらアイテムや装備を整え、最深部を目指す。最深部には色んな意味で個性的なボス達が待ち受ける。死んだら基本全てリセットではあるものの、強力な新アイテムやパワーアップ要素をアンロック出来る通貨は持ち帰れるため、少しずつ強くなりながらプレイも出来る。

 

そして1番の要素はリズムゲーム部分。何と、このゲームではキャラクターの操作はBGMにあったリズムでしか行えないのである。1拍が1ターンのノンストップ進行。リズムに乗れない場合はキャラクターは動かず敵だけが動く(足踏みをする場合は静止するのだが)。次にどうするべきかを考える間も無く次へ次へと行動を決めなければならない。

これが最大の面白さにして難しさでもある。死んだらリセットとという都合上、ローグライク系における1ターンの重みは大きい。しかし、前述したように手を止めて考える事は許されないため、瞬時の判断と操作、そして何よりリズム感が要求される。

 

ex1.前方に敵が居て後方からも来てるけど行動が2ターンに1回だから後回しにして前方のを先に倒そう

ex2.壁掘ってたら爆弾が出て来て爆発に巻き込まれそうだけど敵も居て逃げ道無いから被弾してでも敵を倒そう

 

など、色々判断しなくてはならない場面ですぐにすぐにと行動を決めて行く。雑魚敵も個性的で、行動するターンが一定のものや、同じ場所を周回するもの、背を向けた時だけ追って来るなど多彩で、それらが組み合わさった時にどう対応するかを瞬時に判断するのが醍醐味となっている。はっきり言って脳ミソが沸騰するのだが、それだけに窮地を上手く切り抜けられた時の気持ち良さは格別(なおそれに浸るヒマはあまり無い)。

 

リズムに乗りたくなるBGM

ゲームの都合上BGMとは一心同体な訳だが、どれも秀逸な曲ばかり。リズムに乗り続けたまま敵を倒すとダンジョンの背景の演出も変わるのだが、それも相まってプレイを盛り上げてくれる。

ダンジョンの罠の中にはBGMのテンポを強制的に早くしたり遅くしたりするものも。ターン進行もそれに合わせて早く、遅くなるのでまさしくBGMと一体化したプレイが求められる。

ボス戦でもBGMに絡めた面白いギミックがあるのだが、そこは見てのお楽しみと。

PC版では特にMODとしてではなく、BGMを自分の手持ちの曲に変える事も出来る。

ちなみに、グルーヴコースターで曲が配信されてたりもする。

 

遊び方も色々

ローグライクという事で繰り返し遊ぶ事になる訳だが、色々な遊び方がある。

まずは使用キャラクターの変更である。一番最初から使えるのは主人公のケイデンスとバードというキャラクター。

ケイデンスは特に何もないスタンダードなキャラ。一番オーソドックスに遊べる。

バードは驚く事にこのゲームの根幹でもあるリズムを無視して行動出来るようになる。これで練習してまずゲームそのものの理解や、敵の行動を把握したりといった事が出来る。

他にもゲームの進行に連れてキャラクターが解禁されていき、通常攻撃が出来ない(武器を持たない)代わりに無制限に爆弾が使えるキャラなどどれもユニーク。

 

一定期間で切り替わる固定のダンジョンでスコアを競うモードもある。他人のリプレイも見れるのでなかなか面白い。

 

また、本作はソフト一つで二人同時の協力プレイが可能。制限は同じマスには立てない事と二人が別の方向へ行って画面外へは行けないことぐらいで他は一人の時と同じ。片方が死んでももう片方はそのまま継続可能で蘇生等は無い。一緒に遊ぶ事で敵が強くなったりは無いので気軽にワイワイ遊べる事間違い無しである。

 

遊び方、とは少し異なるが、個別の敵と戦い方を学ぶ練習部屋のような物も用意されているので安心。

 

最後に

ローグライクにリズムに乗る制限が加わるだけでここまで面白くなるのか、と感動した作品。プラットフォームによっては体験版も配信されているのでぜひ一度遊んでみて欲しい。

それとゼルダの伝説とのコラボは非常に楽しみにしている。ゼルダのBGMでプレイ出来るというのが最高である。

春配信との事だが春っていつまでだろうか…。