ゲーマー回顧録

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フロントラインについて解説と啓蒙をしたい(漆黒のヴィランズパッチ5.18)【FF14】

これまた間隔が開いての更新だが、今回はFF14PvP(フロントライン)について書き連ねたい。

というのも、パッチ5.1で環境が変わってからと言うもののあまりにも酷い状況が続いているからである。本当は5.1からすぐに記事を書くつもりだったのだが、5.15で新ルールオンサルハカイルの追加や、それに伴うバランス調整があるだろうと思っていたのでこの時期になった(なおバランス調整は無かった、驚きである)。

なおパッチ5.18にてバランス調整がされたのでそれを加味した内容に編集してある。

酷い状況、と言っても色々あるのだが、基本的には固定PTとそれ以外の差がすさまじく、ゲームになっていない場面が多いのでそこをどうにかしたいという所に尽きる。勿論固定PTが悪だとかそんな事が言いたいのでは無く、野良で何も知らないプレイヤーが蹂躙されるままなのは面白くないという思いである。所詮おまけモードと言えばまあそれまでなのだが戦うからには勝ちたいと思うのは当然であろう。

という事でどうすればPvPに勝てるあるいはまともに戦えるようになるかを書き記す。

主に強ジョブとそれ以外の差について書く。

ルール等に関しては公式ガイドのリンクを貼っておくのでこちらをチェック。

フロントライン | FINAL FANTASY XIV, The Lodestone

 

12/24 追記編集

パッチ5.18公開とそれに伴う変更点について追記編集

2/19 注記

現在パッチ5.2において大規模なバランス調整が行われた。記事の内容は更新していないので過去こんなバランスがあったなあという思い出にしてほしい。

…が、数値の差はあれど基本的なジョブバランスは変わってないように思う。

レンジキャスを使うなメレーを使え

とにもかくにもこれに尽きる。PvEであればジョブ差はあれどプレイヤースキルによる部分が大きいのだが、PvPにおいてはそもそも覆せない性能差が存在する。

パッチ5.1の調整によってかなり手が入ったのだが、中でも大きいのはDPSのメレー(竜騎士忍者モンク侍)とレンジ(詩人機工士踊り子)キャスター(黒魔導士召喚士赤魔導士)間の立場が逆転したという事である。5.1以前は圧倒的なCC(クラウドコントロール、要するにヘビィとかスタンとかその辺の行動阻害デバフ)と火力を持つ黒と機動力(と固定における合わせ能力)を誇る踊り子の二強で、ヒラは占以外もはや存在せずタンクはほぼ一長一短といった具合。メレーは比較的小規模な戦闘の制圧戦で忍者が強かったぐらいで他は微妙の一言。

それが5.1の調整により破壊。端的に言うならDPSは忍者(メレー)一択、ヒラはだいたいどれでも、タンクは居ても居なくてもという状況である。現状レンジキャスを出すのは限りなく利敵行為に近い。以下になぜそのようなバランスなのかについて解説する。

 

 ・耐久差

これは紅蓮終盤の頃の調整からそうだったのだが、フロントラインにおいて(RWでは数値が少し小さいが)メレーとタンクは被ダメージが-30%、与ダメージが+15%される。HPがメレーは17500、レンジキャスは12500パッチ5.18からレンジキャスは15000となっているのだがこのバフの存在により実際の差はもっと大きい。元々大規模戦闘では多少の耐久差があったところで囲んで殴れば死ぬのであまり重要ではなかった。しかし、それをぶち壊したのが5.1の調整である。

それがポーションの追加である。残存HP依存で自身を2000-6000回復出来る共通スキルで、前衛用後衛用と別れており、前衛はリキャスト15sで最大3つ持て、後衛はリキャストが倍の30sで2つまでしか持てない。前述のHP差と自己回復能力差によってメレーとレンジキャスでは実効HPにとてつもない差が生まれるのである。

パッチ5.18でポーションは全ジョブ共通の軍用ポーションとなった。性能は旧前衛と同じ。

実際にどれくらい差があるか計算すると、メレーとレンジキャスが全く同じ火力で殴り合った場合、ポーションで1つ当たり3000回復出来たとすれば

メレー:(17500+3000*3)/ 0.7 = 37857

レンジキャス:(12500+3000*2)/ 1.15 = 16086

レンジキャス:(15000+3000*3)/ 1.15 = 20870

と1.8倍程の差が付く。被ダメージ軽減効果によってヒーラーからのヒール効率も伸びるのでこの差はより広がる。更にリキャスト差もあるので継戦能力にも差がある。実効HPだけの差ならまだいいのだが、ここに後述の問題が組み合わさる事によりこの差はさらに広がる。

パッチ5.18でレンジキャスのHP増加、ポーション通化という調整が入ったが、結局のところ実効HPに差がある現状に変わりはない。特に被ダメージ減少バフがない都合上、若干HPが増えた所でポーションを使うまでも無く死ぬ事が予想されるので、今までとそこまで変わらないだろうと考えられる。

・機動力差

これもまた5.1で追加された共通スキルによる部分が大きい。メレーは疾駆、レンジキャスは疾走という移動速度を上げるスキルが使えるのだが、疾駆はリキャスト30s、疾走はリキャストが倍の60s。かつてはメレーが近づく前にレンジキャスにタコ殴りにされていたのだが、今となってはこのリキャスト差と前述の耐久差によりそもそも引き撃ちが成り立たなくなった。逃げる前に死ぬかそもそも前に出れないかのどちらかになる。

パッチ5.18で全ジョブ共通の疾走になった。(性能は旧疾駆、つまりリキャスト30s)そのため違いが出るのはジョブ毎のスキルによるものとなるので、踊り子黒以外のレンジキャスの機動力が微妙なのは相変わらず。むしろ機動力に欠けるモンク侍がきつい状態に。そもそも何かしらのオブジェクトの近辺で戦闘する事が多いため、このような状況ではオブジェクトに居座る事も突撃も出来ないレンジキャスが不利になるのは当然である。

一応レンジにはプロトンというPTメンバーの移動速度強化スキルがあり、その速度はなかなかのものなのでPTに一人ぐらいは居ると若干助かる場面もある(がそのレンジがメレーならもっと助かる)。

 

・火力差

前述したバフの存在により火力は元々かなりの差がついていたのだがこれに拍車を掛けたのが高揚バフの変更である。以前からも高揚バフはあったのだが、5.1の変更で徐々に溜まるゲージ制かつ途中から効果を発揮するようになった。以前はキル数でしか得られなかったのに対し今はアシストでも溜まるため、戦線にいて範囲攻撃でも撃っていれば容易に溜まる。アシストでも溜まる為レンジキャスでも恩恵がありそうなのだが、前述の耐久機動力差によってその高揚を活かす前に死ぬしメレーは生き延びる。さらに問題となるのがこのバフは前述のメレーバフと乗算である事で、例として挙げた殴り合いにすらならずレンジキャスの低いHPは消し飛ぶ。高揚は最大で与ダメージに1.5倍の補正が加わるので、これがメレー補正と合わさってすさまじい事に。

これがここまで解説してきた耐久差、機動力差と合わさるとどうなるか。メレーのスノーボール(どんどん加速的に強くなる)の完成である。逃げられないレンジキャスを轢き殺し高揚を付けて更に別の獲物を…と最終的に強高揚が付いた忍者軍団は誰にも止められない。具体的な数字を出すと、忍者の範囲バーストである劫火蛙劫火蛙という2GCDの火力は

(1600*2+1200*2)* 1.15 * 1.5 = 9660

となる。これが複数の忍者から飛んできた日にはPT壊滅も免れない。

参考までに他の範囲火力と比較すると、レンジのアドレナリンラッシュは詠唱有り直線6000、キャスターアドレナリンラッシュは忍者より広い詠唱有り円範囲4000である。前に出てアドレナリンラッシュを撃ちながら死んでいくレンジキャスはよく見るのだが、あれは要するに高揚補正無しの忍者バースト以下の火力を出すために死んでいるのである。なんと虚しい事か。

高揚有り忍者バースト(9660)>高揚無し忍者バースト(6440)>レンジAR(6000)>高揚有り忍者バーストの1GCD(4830)>キャスAR(4000)

 

さて、ここまでの解説で分かったようにレンジキャスとメレーの間には超えられない壁が存在する。それにも関わらず現環境についてこれないプレイヤーや(玉乗りですらレンジキャスを出してるのを見ると呆れてしまう)新人らしきプレイヤーはレンジキャスを愛用しているようなのだが、これは利敵行為である。なぜか。

それはまず高揚バフの存在。容易にキル出来るレンジキャスは恰好の餌であり、これによって敵の分かってるメレーがどんどん強くなる。

次いでキルポイントの存在。キルされる事で相手チームに勝利条件のポイントを献上する。

そして戦線がすぐに下がるという事。ラグの関係上撤退戦が非常に不利なのにも関わらず、レンジキャスの貧弱さでは戦線を下げなくてはならない状況になりやすい。これはレンジキャスが多ければ多い程起こり得るので、事実上レンジキャスが多いチームが負ける。加えてオブジェクトも取りにくくなる。

 

散々レンジキャスをこき下ろしたので若干フォローしておくと、レンジは単体CCとプロトン、キャスは範囲CCと遠隔騙し討ちが使える。しかしこれらは大量にいた所で活かされる要素ではないのでやはりせいぜいPTに一人要るかいらないか程度。もしどうしても宗教上の理由でメレーが使えないのなら多少機動力がある踊り子か黒を選ぶべき。

 

ここまで読んだなら恐らくレンジキャスを出そうとは考えなくなる事だろう。では何を使うべきか。メレーである(ヒラも重要だが茨の道なのは間違いない)。

いきなりメレーを使っても敵に殴られて終わりではないのかと思うかもしれないがそんな事はない。ポーションを連打しながら前線に出るだけでターゲットが散らせる上に圧力がかかるので他のメンバーの負担が減る。レンジキャスは餌なので分かってるプレイヤーから狙われやすいが、メレーならば味方と一緒に居るだけで戦線が築ける。機動力もあるので逃げる時は素早く離脱も出来る。思うにレンジキャスからメレーに転向するだけで勝率は上がるのではないだろうか。

 

メレーの扱い

さて、メレーの何を使うかという話では、忍者を使えば事足りるのだが、レンジキャスからの転向だと竜騎士も使いやすい。モンク侍も悪くはないのだが少々機動力に欠ける為難しい。以下に筆者オススメの忍者竜騎士について簡単な解説をする。

公式のジョブガイドはこちら。

ファイナルファンタジーXIV: PvP(Player versus Player)ジョブガイド

 

忍者

言わずと知れた最強メレー。実は紅蓮の頃からひっそり強かったのは内緒。

接近出来ない場面では忍術と投刃を使い、孤立した敵や突出した敵を騙し討ちからのバーストでキルしに行く。忍術は射程が25mなのでレンジキャスと同じ距離で撃てる。攻めにも逃げにも使える縮地が重要かつ最強で、常に1つは持っておきたい。範囲沈黙(移動以外出来ない、事実上のスタン)を付与できる辻風は敵集団の行動を一時的に阻害できる強いスキルなのがだ地味に範囲が狭いのでしっかり近づくべし。また、PvPではデバフが解除されたあと一定時間耐性を持つので、使うタイミングが重要であり、敵の回復や逃げのタイミングで撃つと効果的。

隠身の術からのかくれるは(自分でスキル等使って解除しない限り)敵からの範囲攻撃以外では解除されない。従ってかくれる縮地でいきなり近付いてアドレナリンラッシュをブッパできる。そして実はデジョンは解除対象ではないため、かくれるデジョンはほぼ確実に通るので、逃げの奥の手として使える。

単体バースト:(事前に忍術で風遁を付けた状態が好ましい)

隠身の術->騙し討ち->単体コンボ->辻風、六道->単体コンボ->スマイト、活殺->氷晶(単体コンボ)->終撃

主に突出、孤立した相手に使う。辻風はタイミングをずらすとポーションを使わせずにキル出来るので相手のHPを見るべし。基本的にGCD中に1つしかアビリティを挟めないので単体コンボを続けるかGCDを回さずアビリティを撃つかはケースバイケース。終撃の硬直には注意。そこから追うか逃げるかは縮地やポーションと相談。忍術を追撃に残すのも良いが威力自体は高いので惜しむ事なかれ。

範囲バースト:(忍気は高い程良い)

劫火->口寄せの術->劫火->口寄せの術

敵集団に対して。メレーでありながら15mで使える(忍術は25mなのでレンジキャスと同じで口寄せが15m)。範囲コンボは威力がさすがに微妙なので使わない。ほとんどの場合単体よりこっちのバーストの方が脅威である。ヒーラーに範囲回復が追加されたとは言えこの火力には及ばない。ちなみに劫火はヒット毎に10忍気が溜まるので、5人に当てればもう一回カエルが呼べる。

また、忍者の範囲コンボは威力こそ低いもののターゲットせずに使えるため、どうしても土地やオブジェクトの確保を中断させたいが人数は多くてターゲットが難しい時は、オブジェクトのど真ん中で使うと誰が確保を行っていようが中断させられる。

パッチ5.18で縮地のバリア減少、騙し討ちのダメージ増加効果減少、辻風による沈黙時間減少というナーフがされた。正直な所ほとんど変わらないので気にしなくて良い。ただし、沈黙時間減少と縮地バリア減少という生存面での弱体によって今までギリギリ生き残れたような場面で死ぬ可能性はあるため気を付けたい。

 

竜騎士

なぜか遠隔攻撃であるピアシングタロンと一部アビリティの射程が20m、つまりレンジキャスと5mしか違わない上にピアシングタロンは離れると威力が増すのでレンジキャスで引き撃ちするよりよっぽど強いメレー。

忍者唯一の弱点であるホルムギャングから逃れられるイルーシブジャンプは優秀なのだが後ろにしか飛べない事に注意。忍者と比較するとCCが無くて逃げが弱い代わりに追撃性能が非常に高い。敵の位置へ20m先から移動出来るスキルが2つもある。

忍者に比べると竜血システムを気にしないといけないので解説。

WSの1段目を当てると竜血が付与、その後コンボかピアシングタロンで延長が可能。竜血状態でないと各種アビリティが使えないのでここをどうにかする必要がある。前に出て来た相手を殴るかあるいは範囲コンボの射程が10mなのでそれを当てに行くか、またはスパインジャンプで飛び込むのも良いがタイミングを誤ると囲まれて死ぬ。その後は適宜ピアシングタロンを投げればよい。ミラージュダイブを使うとドラゴンアイが付与され、2つ溜まるとゲイルスコグルないしナーストレンドが使えるようになり、使用すると蒼と紅の竜血を行き来する。

 

バースト:(単体の場合、範囲なら単体コンボを範囲コンボに置き変える、ドラゴンアイ1を想定)

単体コンボ->ミラージュダイブ、ゲイルスコグル(ナーストレンド)->単体コンボ->ハイジャンプ->単体コンボ->ミラージュダイブ(スターダイバー)

なお敵との距離次第では単体コンボをピアシングタロンに置き換える。蒼か紅かでゲイルナースは変化するが違いは威力差。また、最後にスターダイバーを加えたがスターダイバーは相手の居る位置に移動するため追うか逃げるかは見極める必要が有るのと、追撃の為に使うタイミングを早める場合もある。追う場合はスパインジャンプも使えるし、ピアシングタロンでも良い。なお、PvE同様にジャンプ系アビリティはミラージュ以外1GCD内に2つ以上挟めない。多少GCDが止まってもアビリティによる火力を重視するかはケースバイケース。

竜騎士の強みはこれを15mから行える所にある。ゲイルナースを除けば20mであり、レンジキャスをおいしく頂ける。

 

ここまでの解説で分かったと思うのだが、実はメレーの遠距離攻撃手段は多い上に強い。これもまたレンジキャスを使わなくて良い理由の一つである。

 

アディショナルスキルはフェターウォードが必須で後は牽制かアームズレングス。

キル重視の牽制か生存重視のアームズレングスかと言ったところである。牽制は大規模戦闘だとオーバーキル気味だが確実にキル出来る。アームズレングスは被ダメージ-10%と相手に与ダメージ-10%なので見た目の効果量はかなり大きいのだが、元よりメレーは-30%バフが付いているのでそこまででも無いが、生死を分ける事はある。

 

パッチ5.18調整について

前述したポーション、疾走の共通化はレンジキャスとメレーの差をわずかに埋めると考えられるが、やはり高揚付きで範囲をばらまく忍者軍団が強い現状には変わらないので、DPSに関してはそこまで影響が無いと思われる。特に火力差という面でレンジキャスには何も無いのに射程差はほぼないという時点で微妙。耐久がわずかに上がったため、元々機動力は他よりはあった(CCと移動スキルを上手く使える)踊り子か黒ならPTに一人は居てもいいかもしれないが基本的に要らない。結局オブジェクトの取り合いである事を考えればメレーが多い方が有利である。メレーが強いのは(前述した強さの下に)前線を築けるという部分にある。

それよりもヒーラーのHP上昇が大きいと思われ、しっかり自衛すれば今までよりも生き延びる確率が高まる。狙われている際はプロテスを自分に使えば一時的にメレー並みには固くなる。HPに加え、ポーション3つとリキャスト30s疾走もあるため、以前より自衛力が高まっている。

 

最後に

さて、ここまで読めばきっとレンジキャスを投げ捨ててメレーが使いたくなると思うので後はマップをしっかり見て、1位のチームを狙って(だいたい双蛇)(パッチ5.18で完全フリーのため、何もなければどこのGCが強いという事はない…はずである)、引かずに押すべき所はしっかり押していれば勝率も上がること間違いなしである。ウルヴズジェイルに行ってホットバーへスキルのセットを忘れずに。

ちなみにライバルウイングスの方もだいたい同じ感じなのでとにかくメレーを使え、とわざわざここに書くまでも無く現地にはメレーが多かった。恐らく5.0の頃からメレーの方が圧倒的に強く、今のフロントライン並みにメレーの数で勝敗が決まっていたからだろう。今キャスレンジを出したらどうなるかは言うまでも無い。

願わくばもう少しマシな環境にならん事を。