ゲーマー回顧録

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ゼノブレイド2【サウンドトラック発売!】

待望のゼノブレイド2サウンドトラックが発売、無事購入出来たので今回はBGMにサントラを流しながらゼノブレイド2のサウンドについて書いていきたい。

なお筆者が購入したのは通常盤である。特典付きは気になったのだが、資料集的なものは後に出るだろうとの予想で見送り。…したのだが、どうやらかなりしっかりした内容の読み物だったらしく後悔していないと言えば嘘になる。

 

圧倒的ボリューム

まず曲を聴く前に驚くのはサントラそのもののサイズである。DVD等のパッケージ二枚分はあろうかという厚さ。それもそのはず、本作のサントラは(通常版は)全105曲、5枚組、時間にして約5時間半というとてつもないボリュームなのである。少なくとも筆者の持っているサントラの中では断トツ。

そしてそれらフィールド曲、戦闘曲、イベント曲とどれも珠玉揃いなのだからたまらない。ゲーム内で聴くのもいいのだが、曲単品で聴くと今まで聞こえていなかったような音もしっかり聞こえてくる。

サントラの構成はだいたいゲーム内で聴く順となっている。そのため順に聴く事でゲーム本編の追体験が出来るというわけである。ここからはゲーム本編を振り返りながら好きな曲の紹介を。

 

Disc1

本編開始時に流れるXenoblade2-Where it all began-、Elysium,in the skyの2曲は曲を聴くだけであのOPが脳裏に浮かぶ。

目覚め、交わる剣、Incoming!の3曲は古代船でのレックス復活からメツ、ザンテツとの殺陣の流れ通りとなっている。Incoming!はここに限らず強敵との闘いの場面(だいたいメツだったような…?)で使用され、シナリオと戦闘の両方を盛り上げてくれるいい曲である。Incoming!と来ればCounterattackを期待したいところだがDisc3までお預け。

グーラ領もどこかガウル平原を意識した雰囲気がいい。序盤を思い出すと共に鳥とゴリラの思い出が。

そして皆大好き(?)Tiger!Tiger!も収録されている。タイトル画面からゲーム内分までちゃんとある。

 

Disc2

中ボス曲のMonster Surprised Youはあのオカマ領主のイメージが強いのではないだろうか。他の戦闘曲に比べると比較的ゆっくりとしたテンポの曲である。

そしてタイトル画面でも流れるキー曲(多分メインテーマ)である在りし日の二人はここに収録されている。他のイベント曲などにも一部旋律が使われている、重要な曲である。二人とは誰と誰を指すのか…これはその時々で異なるのだろう。寂しげにも聞こえるピアノの綺麗な音色が心に響く。

シナリオ的にも戦闘的にも落ち着いて聴く事の少ないイーラ勢との戦闘曲、死闘イーラ。イーラの面々が和風モチーフなだけあり、曲も随所にそのイメージがある。

序盤のユニークモンスター曲、行く手を阻む者たち。前作にも近い名前の曲が存在するが、曲調は全く異なる。冒頭で今まで聞こえていなかった音が、と書いたが一番インパクトを受けたのはこの曲で、ゲーム内で聴いた記憶の無い旋律が所々に聞こえて来るのだ(筆者の思い違いかもしれないが…)。戦力が整わない序盤はこのイントロでなかなかの絶望感を味わうのだが、上手く戦闘が回り出して転調まで聴けると勝利が見えてくるというのはある意味前作リスペクトか。

忘れられないボーカル挿入曲、Drifting Soul。ヴァンダムさん…。シナリオ的にかなりキツイシーンで流れるこの曲。その歌詞は流れる場面も含めて考えるとホムラないしヒカリ(あるいはメツも?)の心情のように感じられる。youを神、Iを天の聖杯達と考えるとしっくりくる。自分自身を見失っている聖杯達が神にその答えを求めようとする本編での姿がぴったり歌詞に重なる。ただ、冊子内の日本語歌詞ではIを僕としている(後述するがOne Last Youでは私となっている)ので実はレックス視点だったりするのだろうか?いずれにせよ、作詞は高橋哲哉氏となっているのでシナリオに無関係ではないだろう。

 

Disc3

Drifting Soulで絶望を味わわせられた後に来るのはCounterattack。前作敵との対峙を意識した雰囲気のある曲である。本当にムービーとぴったり合っているように聞こえたがどのような作りをしているのか不思議な曲でもある。曲内での盛り上がりと落ち着いた部分との差が激しく、ゲーム内で使われる場面もタイトル通りと、とにかくテンションが上がる。

もう一つのユニークモンスター曲、さらに名を冠する者たち。まさか曲タイトルを前作にほぼ被せて来るとは思わなかったが、前作にも負けず劣らず(個人的にはパワーアップしていると思う)、熱い曲で、更には1ループまでがかなり長いと落ち着く暇が無い。

アルドランのテーマ…ではなくVSドライバー。曲自体はすごくいいのだがその性質上人によっては聴き飽きていることだろう。どこかでファルコムサウンドっぽいと見たのだが最近なんとなくわかった気がする。

今作フィールド曲でもトップクラスのお気に入り、スペルビア昼の曲、スペルビア帝国~赤土を駆け抜けて~。うまく言葉にできないのだが、スペルビアの乾燥した暑い土地や工業都市、そしてその広大なフィールドを駆け抜ける感じと全てが詰まっている。

何気にジーク専用曲の雷轟!アルティメット。戦闘前のふざけた雰囲気とは一転してエレキギターが響き渡るかっこいい曲である。

最強サクラの歌はサントラでこっそりボーカルついてたりしないだろうかと期待したがそんな事はなかった。

 

Disc4

ANUNAのコーラスが心に染み渡るOur Eternal LandとWe Are The Chosen Ones。ゼノギアスコンサートの時にも思ったのだが、コーラスだけで圧倒的な表現である。宗教国家であるアーケディアにまさしくぴったり来る。

ルクスリア王国昼の曲もフィールド曲の中でかなり好きな方である。曇り時の巨大イカやらなんやらのインパクトが強かったというのもあるのだが。

意志はルクスリアでのシンとの対峙の場面で流れる曲である。無茶苦茶に強いシンの能力を見せつけられ、こんな強い設定でこの後どうなるのかと考えた事を思い出す(結果それを上回るアレが出て来た訳だが)。後の”シンの力”という曲にもフレーズが使われており、ある意味シンのテーマである。綺麗な曲調の中に交わる力強いコーラスと、”意志”のタイトルの通り、シンのイメージに合った曲だと感じる。

ニアがブレイドとしての姿を見せる場面でのDrifting Soul (Violin Version)。主旋律をヴァイオリンが奏で、ボーカルはない。ボーカルが無い曲をあの場面で流すという意味でもあの歌詞は少なくともニアの物ではないのだろう。カラオケに使えるかも。

エルピス霊洞の最後、アデルとの会話で流れる、微かな希望という曲の後半では”君との未来”(プネウマ覚醒時やラストの世界樹脱出時などに流れる)の一部フレーズがある。シナリオではホムラ達へ向き合う決心をする場面で、その曲内にホムラ達との重要なシーンで流れる曲のフレーズが使われるのは何とも深い(大好物である)。

 

Disc5

絶望と希望…そして、という曲はアイオーン戦での曲で、在りし日の二人のフレーズを使いつつ、ラスボス戦に相応しい雰囲気を持っている。

Disc5は何といっても二人の望み、決別、君との未来、脱出~雲を抜けて~、楽園、White All Around Us、One Last Youというエンディングまでノンストップの一連の曲がたまらない。ゲーム内で聴こうとするとムービーを見る必要があり、サントラにて曲単品で聴けるのはいいものである。

決別はプネウマが足場を切り離し、レックスとの別れを告げるシーン、君との未来はプネウマの独白と共に世界樹からの脱出艇が発進するシーンで流れる。ここまでの旅路を超えての別れを更に盛り上げる曲達で、筆者の涙腺にダイレクトアタックする。

One Last YouはあのEDとの組み合わせが素晴らしかったが、曲単品で聞いても涙腺が…。

Disc5はぜひともシナリオを思い出しながら聴いて欲しい曲ばかりであった。

 

最後に

改めて全体を聴き直すと(なおボリュームの関係上全ては聴けていない)、ある曲に関係した曲のフレーズや、メインテーマのフレーズが使われている曲など新たな発見もあった。また、複数人の作曲家が参加しており、それでいて全体的に統一された雰囲気があるのは流石である。

ゼノブレイド2をプレイした人はマストバイ。プレイの思い出の数々が蘇る。もしプレイしていなくてこの記事を読んでいる場合今すぐに本編をプレイしましょう。

 

雑記

サントラ書き下ろしのホムラとヒカリ、凄くいいイラストである。ただこうしてよく見るとゲーム内モデリングでやたら肉付きが良くなっているような…?

アマゾンで購入したのでポストカードが付いてきた。トラハナのデザインである。可愛い。