ゲーマー回顧録

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今更最初から最新拡張(紅蓮のリベレーター)まで遊んだ初心者の感想【FF14】

ここのところ更新が滞っていたが、それは最近ひたすらFF14をプレイしていた為である。FF14は今年でサービス5年目となるMMORPGで(新生というリニューアル後からのカウント)、つい数か月前に5周年記念のイベント等を行っていた。

何故に今更プレイしたのかといったところから、最新拡張までプレイした感想まで、いつも通り長々と書いていこうと思う。

 

FF14とは

説明の必要があるかはともかく一応書いておく。

内容はMMORPGとなっているが実際のところモンハンのようなMO形式に近く(詳細後述)、ゲームスピードやプレイした感覚としてはだいたいアクションゲームに近い(こちらも詳細後述)。

詳しい歴史に関しては外部を参照してもらった方が早いと思うので省略するが、2010年のサービス開始後、その内容の酷さから”新生”というリニューアルアップデートを行った。そこから拡張パッケージが追加され、旧→新生エオルゼア(2.X)→蒼天のイシュガルド(3.X)→紅蓮のリベレーター(4.X)という流れで今に至る。

このご時世珍しい月額タイプのオンラインゲームで、定期的なアップデートによるコンテンツ追加等が継続して行われている。なお記事を書いた現在最新はバージョン4.45となっている。

 

そして、先日新拡張パッケージの漆黒のヴィランズが発表された。

www.4gamer.net

 

何故に今更サービス5年目のMMOを?

色々と理由はあるが、まず、このブログの記事を見てもらえればわかるよう、筆者はゼノブレイドシリーズが好きである。そしてゼノブレイドシリーズの戦闘は以前よりMMOチックと言われており、これをNPCとではなく中身入りで遊んでみたいと常々思っていたのが一つ。

そして昨今多いオープンワールドのような世界が広いタイプのRPGを一人で遊んでいるとどうにも寂しいというのも一つ。

FF14はオンラインゲームには珍しくシナリオがしっかりしているだとかBGMが非常にいいと聞いた事から気になっていたのも一つ。

また、5年経ってもしっかりサービスが続いているという点からも興味を持った。

 

とまあ様々に理由が重なってプレイに至ったという訳である(また、今年の夏頃に5周年記念セールで大分値段が下がっていたのも購入に踏み切った理由でもある)。

ギスギスだの大縄跳びだのと聞いていたので、正直な所メインシナリオを走って辞めてもそれまでかと思っていたのだが、いい意味で予想を裏切られ今も熱心に遊んでいる次第。

次の項からその予想をどう裏切られたのかについて書いていく。

 

結論から述べると

相変わらず数千字以上になってしまったのでまず書いておく。

面白い。少しでも気になったらフリートライアルで遊んでみるべき。年数も経って比較的プレイヤーも落ち着いているため、ギスギスだのなんだのと言われてるほどの事はまずない。

 

*追記

最近の検索でプレイ時間を気にしている人が居るようなので補足しておくと、筆者が最後のパッチまで(この記事を書いた当時は4.4で追記時は4.5まで)かかった時間はおおよそ2-3か月といったところ。時間にして100時間は超えているはず。もっともこれは寄り道の度合いなどにも依るので一例として。どのようなプレイスタイルだったかと言うと、ムービーはスキップせずのメインシナリオ進行メインでサブクエストはあまり触っていない。ギャザラークラフターといったメイン進行に関係ないジョブのレベリングなどもしていたため、ひたすら最新パッチに追いつく事だけを考えればもっと早い。

 

オンラインゲームとは思えない程しっかりしたシナリオ

オンラインゲームのシナリオと言えば適当にスキップして…というにはあまりにも勿体ない。オフラインゲームのようにしっかり完結するシナリオが描かれている。その見せ方もムービーに限らず、イベント戦闘でシナリオの一部をアクティブに体験したり、重要な場面、ボスなどはダンジョンや討滅戦として他のプレイヤーと協力して攻略するものとなっている。ソロで行うものと他の人とPTを組んでのものとが入り交じり、オンラインゲームならではの展開を楽しめる。

そして何より一番驚いたのは世界設定の緻密さである。それぞれの都市の歴史やジョブの成り立ち等々、NPCやシナリオ、サブクエストでしっかりと語られる。ダンジョンの一つ一つにもバックグラウンドがあり、その辺りも見てみると面白い。

 

ネタバレしない程度に各パッケージでの概要を書くと

・新生エオルゼア:光の戦士のお使い。シナリオ全体の下地である。しかし終盤から一気に盛り上がる。

蒼天のイシュガルド:イシュガルド(都市名)におけるドラゴン族と人との長きに渡る戦争に終止符を打つべく光の戦士やその仲間が立ち上がる。一番ファンタジーしてる。

・紅蓮のリベレーター:帝国(FF14全体を通してプレイヤー達と敵対している国家)に支配された地域の解放を目指す。アジア風の地域が舞台だったり。内容はなかなか生々しい。

 

ただ一つ問題があるとすれば、新生エオルゼアの存在である。旧バージョンの物から”新生”して作られている関係上か、非常に長い上に退屈なお使いが連続する。しかしこれはその後の拡張パッケージでのシナリオの伏線、あるいはキャラクター、世界観の紹介となっているため、スキップするとそれはそれで味気ないという難点がある。

当然と言えば当然だが後半に行けば行くほど全体的なクオリティが高くなっている。新生のだるさも報われるというものである。

 

良くも悪くも固いシステムの戦闘

FF14では各プレイヤーはシリーズおなじみのジョブを選び、その役割に従ってPTを組み、各ダンジョンなどを攻略していく。

RPGであるとは言っても、大量にあるスキルを敵の攻撃を回避しながら素早く適切に使い戦闘を行うため、だいたいアクションゲームである。参考までに一つのスキルを使うと発生するクールタイムが2.5秒弱。そこに固有のクールタイムを持つスキルやバフデバフを入れながらとなるのでかなり忙しい。

役割、つまりロール制で、種類はアタッカーのDPS(Damage Per Secondの略のはずだが何故かFF14ではこのワードを攻撃役の名称として用いている)、盾役のタンク、回復担当のヒーラーの3つ。このロールというものがかなりきっちりしており、これに従ったプレイをしないと戦闘は基本的に成り立たない。タイトルの”固い”というのはまずこれを指している。

DPSは休みなくスキルを回して火力を追求し、タンクはしっかり敵のヘイトを稼いでPTを守り、ヒーラーはヘイトを稼ぎ過ぎないよう回復を行う、といった具合である。ただしタンクヒーラーが攻撃できないというわけではない(むしろ適切に攻撃に回る事が推奨される)。

また、それらの役割の関係上ヒーラー、タンクの責任がかなり重いというのはある。特に一般的な4人PTではヒーラーもタンクも一人だけで、もし倒れてしまった場合は(特にヒーラー)PT壊滅の可能性が高い。この辺りはある意味一般的なRPGと同様である。

”固い”と言っても完全にそのロールの仕事だけしか出来ないという意味ではない。ジョブによってはヘイトの操作やダメージを軽減、あるいは上昇させる事が出来るため、そういったスキルを使う事で他のロールの手助けをする事は可能。DPSはヒーラーの代わりにはなれないがダメージを減らす事で負担を軽減する、といった具合である。

 

巷で言われるギスギスというのは主にここに起因する。それぞれが自身の役割を果たせていないと他のPTメンバーがまともにプレイできないからである。上手い人が下手な人のカバーをし続ける、といった事が難しいため、自分はしっかりやっていても他の人のせいでクリア出来ないが故にギスギスへ、という訳である。

しかし、はっきり言うと、高難度のコンテンツでも無い限りギスギスするような事はまずないだろう。初心者であることを表すビギナーマークの存在や、初挑戦のメンバーがいる場合にはそのアナウンスがあるため、いきなり色々言われる事はそうそうない(少なくとも筆者は今までそういった事には遭遇していない)。何よりオンラインゲームなのだから何か問題があったとしてもコミュニケーションが重要である。考え方の違いや知識の差によるものであればしっかりと対話する事で解決を図るべきである。

万一にも暴言等があった場合は通報機能、そしてそれへのペナルティもあるため、その辺りの対策は行われている。

 

ここで高難度を除くといったのは、やはり難易度が上がるほど一人のミスが他の人に影響を及ぼしやすいからである。次に詳しく述べる。

 

もう一つ”固い”点は敵の行動等がほぼ完全に固定されている点である。行動を完全に理解していれば確実に攻略できるとも言えるし、逆に最適解がほぼ定まっているとも言える。高難度であればその最適以外認められない事がほとんどであるので、そこがギスギスの要因になり得るわけだ。筆者は最新の高難度はプレイしていないのだが、過去の高難度コンテンツをプレイした限りではそう言われるのも納得した。大縄跳びと揶揄されるのも仕方ない作りである。過去それらを経験したFCの(いわゆるギルドの)プレイヤーから聞く限りではその辺りで脱落した人はいたとの事。

蒼天以降では難度別に(ノーマルとハードモードの零式)分けられているため改善はされている。

既プレイヤーならば以下の記事が面白いかもしれない。

「FFXIV」開発チーム最強の“光の戦士、絶対殺すマン”須藤賢次氏登場! - GAME Watch

 

ここまで読むとなんだか面白いのか面白くないのかよくわからない文章になってしまったが、筆者としては好きである。

各ロール、ジョブ毎にプレイした感覚は全く異なり、それぞれの楽しさがある。また、多少ミスしたところで普通のダンジョン等ならなんとかなるし、結局のところ固いようで緩い。わからなかったら聞くなり調べるなりで解決するので言われるほどギスギスなんて事もない。

最適行動が存在する関係上”予習”などとは言われるがワンミスでPTを壊滅に追い込むほどの物はそれほどないので特に必要とも感じなかった(ただしヒーラーは除く、こればかりは死んでしまうとどうにもならないので初心者には勧められない)。

期待していたMMORPGならではの戦闘を十分に楽しめているので筆者としては満足である。

 

秀逸なBGMの数々

FFと言えばシナリオもそうだがBGMも忘れてはならない。

jp.finalfantasyxiv.com上記の公式リンクにある通りギネス認定されるほどの楽曲数。

つい最近人気投票結果を反映されたベストアルバムが販売され、筆者は迷わず購入。

戦闘曲が非常に豊富で熱いものが多い。ボス戦である蛮神戦では前半後半で敵の行動も曲も切り替わるため一気に雰囲気を盛り上げてくれる。こればかりは実際に体験してもらうのが一番だと思うので”FFXIV OST"なんかで検索して動画を見て欲しい。

ロックや和風、荘厳なコーラスが付いた曲にとそのバリエーションも様々。FF14オリジナルは勿論、過去要素が詰まったコンテンツではそのアレンジ曲も。

お気に入りはシヴァやナイツオブラウンドアレキサンダー神龍に…と挙げたらキリがない。バナナモゲラの空耳が聞こえるタイタン戦もいいものである。

 

改修が続く現代的なシステム

どういう具合に話を持っていくか悩むところだがシステム面について。

MMOというと延々とレベリングを…といった事を考えてしまうが、FF14はほぼその真逆である。

レベリングは非常に楽で、メインシナリオを進めたりダンジョンに適度に通えばあっという間にカンストする。後述する優遇サーバーでプレイすれば倍速以上。

 

渋いドロップ率と戦いながら装備を整え…といったこともない。ダンジョンで手に入る装備、クラフターというジョブで製作出来る装備、特定レベル達成後、コンテンツクリア時に貰える専用の通貨を貯めることで交換する装備、高難度のコンテンツをクリアして得る装備、といった具合なので少しずつコツコツと、という表現が合う。低いレベルの装備は入手がかなり緩和されているため、後続でも前述のレベリングの速さと合わせて簡単に追いつける。一つのゲームに割ける時間が限られている現代に合わせたシステムだと感じた。

一つこの装備に関して言いたいことがあるのは、特にカンスト後の装備更新に関しての導線がゲーム内で全くないという点である。様々な要素に関してTIPSが充実しているのだが、これに関しては本当に記述が少ない。ゲーム内コミュニティで解決しろと言われればそれまでではあるのだが。

基本的にスキルの解放がレベル、キャラクターの強さが装備といった形である。前述した通り最新へは割とすぐに追いつけるので、復帰、離脱もしやすいのが特徴とも言えるだろう。

 

名前だけ出した優遇サーバーというのは要するに過疎サーバーの人口救済である。ここでキャラクターを作ると経験値獲得量に大幅な(2倍)ボーナスがかかるので、人口バランスの調整に一役買っている。

 

サーバーの話に関連してコンテンツファインダーの話を。PTを組んでダンジョンなどへ、と前述した。そのPTはもちろん任意でも組めるがコンテンツファインダー(以下CF)というマッチングシステムにより勝手にPTを組んでくれる。これにより気軽にダンジョン等へ挑めるようになっている。これによって共通ではなく固有生成されるダンジョン等へ挑むのが一般的なので、MMOというよりはMOに近いという訳である。PTを組む範囲は複数のサーバーからなるデータセンター単位なので所属サーバーが過疎っていてもさほど問題にはならない。ちなみに移動もできる。

過去のコンテンツはマッチングしないのではないかという危惧もあるだろうが、このCFには特定のダンジョンだけでなく、ルーレットといってランダムにマッチ先を決めるものもあるのでこれによりある程度は大丈夫である。誰かが初見の場合はボーナスがPTメンバーにも付くので、これを目当てに来る人も多い。ただし、各ロール毎の人口差からマッチング時間に差があるのも事実。タンク<<ヒーラー<<<<<DPSの順にマッチ時間がかかる。この差を是正するために、足りないロールでプレイするとボーナスが貰えるようになっている。それでも足りないものはやはり足りないのだが。

 

こちらはパッチノートが詳しいので詳細は省くが、UIに関しても設定可能な項目が多く、かなり良いものになっている。HUD(画面の各情報表示)も細かく設定できるのは素晴らしい。

 

それと、どこに書くか迷ったのだが、PS4とパッドでプレイしても全然支障はない。パッドを前提とした作りになっており、ゲーミングマウス、キーボードが必須なんてことは全くない(チャットと一部操作的に普通のマウスキーボードは用意した方がいいが)。

 

戦闘に限らない楽しみ方

戦闘コンテンツがけっこうな割合を占めているのも事実だが、それ以外にも楽しめるものは色々とある。その中でも大きいのはクラフター、ギャザラーだろう。

ギャザラーはフィールドの特定ポイントから素材を集め、クラフターはそれらを使って装備などを作る。金策や装備更新のためはもちろん、後述するハウジングにおいてはかなり重要なジョブである。

戦闘のためのジョブとは別に、ギャザラークラフター専用のコンテンツも用意されてるため、それらを楽しむ事も出来るという訳である。

 

そしてそのハウジングだが、ゲーム内で個人の、あるいはFC(ギルド)で家を持つことができ、その内装はかなり自由にいじれる。家具の種類も豊富で、アップデート毎に追加されているためこれからも増えていくだろう。

その内装、あるいは外装はクラフターで作製が可能となっているため、そちらと連動して楽しめる。ギル(ゲーム内通貨)が動く大きなコンテンツでもある。

ただし、土地が限られているため、人の多いサーバーでは厳しいかもしれない。筆者のいるサーバーではそれなりに空いている。

結構なギルと自身のアイディアが必要なので、筆者はまだまだの状況だが、はまればかなりの”沼”であると断言出来る。

他にもFF7と同名のゴールドソーサーや、PVPなんかも実装されている。

 

5年経っても活気があるという点

オンラインゲームにおいてサービス開始から時間が経っているという事は、衰退への道をたどっている可能性を考えてしまうものである。しかし、筆者がプレイして来た感想としては、全然そのようには感じなかった。フィールドでも町でも普通に人はいるし、フリーカンパニーというギルドもかなりのアクティブが存在する。経済も普通に回っており、コンテンツも普通に遊べる、といった感じで、5年目という古さは全く感じられなかった。

最初の方に書いたよう、これから新拡張パッケージも予定されており、まだまだ楽しめる事は間違いないだろう。

 

最後に

ここまで長々と書いてきたが、とにかく面白い。ただ、人を選ぶ(特に戦闘システムの”固さ”故に)であろうことは予想される、といった感じだろうか。

今から始めてもすぐに追いつける上、十分に遊べる。

もし気になったらフリートライアルでレベル35までは完全に無料で遊べるので、試してみるのがいいだろう。

ちなみにレベル35までで、上で説明したコンテンツは一通り体験できる。出来ないものを挙げた方が早く、ハウジング、コミュニティへの加入、マーケットの利用ぐらいである。

 それではエオルゼアで。