ゲーマー回顧録

雑食ゲーマーが色々語る

ドキドキの真意【doki doki literature club】

今回は巷で話題(?)の海外産ギャルゲー、doki doki literature club について書いていく。

 

 2/10追記:日本語対応についてと外部リンク追加

海外産ギャルゲー?

文字通り。steamなどで無料配信されているpcゲーである。全編英語だがさして内容は難しくない(というかギャルゲーの文法的にわかる)ので英語が苦手でもグーグル翻訳とかに頼れば十分いける。ただし一部poemに関してはセンスがいるかもしれない。

巷で話題になるだけあってスチームアワードなど各所で賞を受賞してたりする。

2/10追記

公認の有志による日本語化パッチが配信されたとのこと。もうプレイをためらう要素はなくなった。ぜひプレイしよう。なお日本語訳の方ではドキドキ文学部ないしドキドキ文芸部とのタイトルらしい。

 

ざっくり概要

とある高校に通う主人公は幼馴染のSayoriに誘われてliterature clubに加入する事に。幼馴染に加えそこで出会うツンデレNatsuki、スタイル良好で物静かなYuri、そして優等生(と言ってもメガネとかそういうのではなくリーダーシップを取るような感じ)のMonikaら4人とクラブ活動を通して交流を深めていく。

交流は会話の選択肢を選ぶだけでなく、poemを書く事でも進む。poemを書く作業は単語を選ぶ形で行われ、それぞれのキャラクターが好む言葉を選ぶと好感度アップ、それによって分岐が…といった具合である。poemは他のキャラクターと交換をして見せあうのだが、その内容もなかなかに奥深いものだったりする。

 

 

これだけではあまりに雑な紹介?いいから黙ってプレイしましょう。何を書いてもネタバレになってしまう(という表現自体がネタバレなのだがまあ…)。

少しでも興味を持ったらぜひ遊んでみて欲しい。ただのテキストゲーなので普通にノートパソコンでも動くし、フリゲーで特にお金もかからない。

 

ただし、注意書きはきちんと読んだうえでAcceptしよう。

 

雑記

実のところスイッチ修理中にプレイしていたわけではなく、ゼノブレ2発売前にプレイして、記事も書いてはいたのだが編集中に発売日が来てしまったために放置されていたのである。MHW発売が目の前なのでその前に投稿をしておこうと思いとりあえず完成させる事に。

 

…いつも数千文字書いているブログ、この記事はここでは終わらない。

ネタバレとそれ以上の覚悟が出来たら続きを読んで欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

記事タイトル改名

プレイした人ならわかるだろう。そもそもただの海外産ギャルゲーならそこまで話題にならない事に。

 

steamストアを見た人なら気づくだろう。”精神的恐怖”という明らかに異質なタグに。

 

公式サイトを見た人なら読んでいるはずだ。どう見ても不自然な注意書きを。

 

doki doki の真意は…。

 

というわけで今回の真タイトルは「doki doki し過ぎて夜も眠れないdoki doki literature club」である。

 

プレイログ

プレイを始めた当初は至って普通のテキストゲーである。主人公の名前を入力した後、幼馴染に引っ張られるようにゲームの舞台へと行き、そしてよくあるタイプの美少女達と交流。見事なまでのテンプレート的な展開。ある意味この自然すぎる感覚が不自然だったのかもしれない。

各々の自己紹介の後にクラブ活動の一環としてpoemを書いて交換する事に。最初にpoemを書いた時は勝手がわからなかったが、その後のpoem交換でおおむねの傾向を掴み、Yuriの攻略に臨むことにした。単純でない含みを持たせたようなワードを好むようで、それさえわかれば苦労はしなかった。

読書好きで普段はシャイだが好きなこととなると熱く語り始めるタイプのキャラで、クラブ活動中には同じ本を主人公と二人で読んだり、紅茶を淹れて一緒にお菓子を食べたりといった具合のイベントが進む。やたらと展開が早く、クラブ活動で出会って数日と経たない内にずいぶんと急接近する巻き具合。この辺りで違和感を感じてはいた。肝心のパートがやたら早く、この後何が待ち受けているのかと。

Yuriの攻略と言っても他のキャラクターと何もないわけではなく、同じようにpoemの交換は行う。その時々での会話には妙にメタい発言もあり、Monikaのwriting tipsと称したセーブに関する発言やMon ikaと名前を区切ってイカがどうのという発言やそれへの応答。今思えばこのメタ発言はフリではなかったのである。

Yuriの攻略に連れて幼馴染のSayoriの調子が悪そうになって行く。よくある幼馴染か新しい彼女かという葛藤のシーンである、が迷わずYuriへのアプローチを続ける。

そして文化祭が近づき、その準備を行う事に。誰の手伝いをするかはYuriを選んだ。主人公宅にて飾りつけを作るのだが、その作業用にとYuriは自身で所有しているナイフを持ち出してきた。これは後で刺されるやつか、となんとなく予想はしたが特に何も起きず。むしろそれより酷い事になるとは誰が予想できようか。

作業が終わり見送ろうと自宅から二人で出るとSayoriとばったり出くわす非常に気まずい展開。Yuriは慌てて帰宅し、主人公とSayoriが残る。近頃の不調について話すとやはり主人公の事が気になっていた模様。主人公に新しい友達が出来るのは嬉しいが自分から離れていくようで、と。ここで告白するかずっともだよと言うかの選択。あまりにいたたまれなくなってきたので告白を選び抱きしめあう。しかしSayoriには不安が残るようで、気分はあまり浮かないままその日は終了。重要そうなシーンにも関わらず、まさかこの選択が何の意味もないとは。

 

そして運命の文化祭当日

文化祭当日の朝、Sayoriが来ていない事に気づくも主人公あまり気にせず登校。この辺りで既にBGM消失。どう見てもヤバイ雰囲気しかしてこないのですかさずゲームの音量を落とし別の曲をかけ始める。とてもいい判断だった、かもしれないが未だにその曲を聴くとこれを思い出してしまう…。

学校に着くとMonikaの姿が。出し物の一つであるそれぞれのキャラクターが書いたpoemを見せてくれるのだが、Sayoriのpoemは異常の一言であった。繰り返し羅列されたGet out of my headの文字。Monikaは表情を崩さず昨日のSayoriとの出来事について話し始める。なぜMonikaはその出来事を知っているのか。なぜ異常なpoemに対して全く動揺していないのか。疑問は残るままSayori宅へ急ぐ。

 応答の無い家へ上がり、Sayoriの部屋へ入ると・・・

 

 突如流れ出すメインテーマの不穏なアレンジ

 背景にはtext not foundなど無数のエラーログ

 そしてSayoriは、首を吊っていた。

 

主人公の後悔の言葉と共にEND。

そしてタイトル画面に戻るとそこにはバグったSayoriの立ち絵が。エラー云々と出ていたのでゲームファイルを見てみると、charaterというフォルダが。そこにはキャラクター名.chrというファイルがあったのだがSayoriの物はなく。 

好奇心は身を滅ぼす

自分で雑食を名乗っておきながら、明確にプレイしないジャンルがある。スポーツ、レース、そしてホラーだ。特にサイコホラー的なのは一番ダメな部類。このショッキングなエンドとその関連を見た瞬間、これ以上のプレイは精神衛生上よろしくないとの危険信号を受信。プレイ続行を断念、そのままアンインストールしファイルも全削除。この判断は非常に賢いものであったと後に気づく。

別に窓から何か突然飛び込んでくるとかそういう類ではないのに何故恐怖を感じるのだろう。ある意味不思議な話である。プレイヤー自身の安全は確保されているというのに。

その日はあまりの恐怖に行動出来ず、よくわからないまま適当な動画を垂れ流したりしながら3時ぐらいまで眠れなかったという。RPGでの状態異常テラーとか恐怖はこういう感じかと無駄に冷静に。

恐怖と好奇心の狭間で

恐怖におののきながらもその後どうなるのかは気になってしまうのが人の性。少し探してみると海外wikiがあるようで、ストーリーを追ってみた。その後の展開をざっくりまとめると

 

バグったタイトル画面から再びスタートすると狂気の2週目に突入し、その最後で案の定というか何というかYuriとNatsukiの両名とも(ファイルごと)消去

残ったMonikaと二人だけの世界に...

最後にMonikaのchrファイルも消去するとスタッフロールへ

 

といった具合である。

Monikaが黒幕であったという事は1週目終了辺りでわかるのだが、その動機がなかなかにヤバイ。前述したようにメタサイコホラーとでも呼ぶべき今作において、Monikaは自身のルートだけが存在しない事を把握しており、それをどうにかすべく他キャラクターの消去とゲームへのチートに走ったのである。そしてその好意の先は主人公、すなわちプレイヤー自身なのだ。何が理由でプレイヤー自身への好意を抱いたのかは実際にプレイしていなのでわからないが、ヤンデレとかそういう次元を突破している事は確かである(これに近いのを別のエロゲかなんかで聞いたことはあるがまた微妙にベクトルが違うような気もする)。

何が怖いと言えば、Monikaの立ち絵だけはプレイヤーの方を真っ直ぐに見ていた(一般的には微妙に斜めを向いている)という事である。プレイ当初から物凄く大きな伏線が張られていたのだ。加えてストーリー終盤ではプレイヤー自身の名前を知るべく、ログインしているアカウントの名前を取得するという暴挙に出るとか。

二人だけの世界では文字通り二人っきりの中Monikaが様々に話しかけて来るらしく、その内容はwiki内で全て見られたのだがこれがなかなかどうして深い。実際に存在しないような性格、行動をするキャラクターを何故好きになるのか。キャラクターが好きというのはその属性そのものに惹かれているだけなのではないか、と。それと同時にMonikaは自身をnormalと評するのが何とも言えない。

Delete This

今だから笑えるが、この衝撃的な行動をするMonikaのMeme(日本でいうコラ画像というかネタ定型句のような何か)が存在する。そもそも今回この記事を思い出したのはたまたまそれを目にしたからで、正直な所お蔵入りにでもしておこうかと思ったぐらいにはトラウマである。未だに茶髪で緑色の目をしたブレザーのキャラを見ると恐怖を覚える。

MonikaがDelete thisの文字と共に銃口を向けるものやファイルを消去しようとしているものなど、他にも色々あったが思い出したくない(何故調べてしまったのか)。

気になったらddlc memeなどで検索してみよう。笑えない。

 

真・雑記

記事の公開が遅くなったのはゼノブレ発売に間に合わなかったのもそうだが、それ以上に精神的な立ち直りに時間を要したからである。1週間ぐらいやばかった。恐らく筆者がピュアすぎるのだろう(?)。でも気になる。好奇心は恐ろしい。キャプチャ環境がないハードはともかく、PCゲーなのに画像の一枚もないのは恐怖故である。この記事を書いている今でさえ何とも言えない気分。

ここまで読んでネタを知った上でもなかなかに衝撃的だと思うので、興味があればぜひ。このような演出はPCゲーでしか出来ないすごいアイディアだと思う。

心残りを片付けた所でハンター稼業にいそしむ。

2/10追記

日本語化パッチが配信されたとの事で、あの辺とかあの辺(狂気のポエムとかグリッチ状態の表現とか)がどういう具合になったのか非常に気になるところだがプレイはしない。多分。フリではありません。

jp.automaton.amこっちが日本語化についての記事で

news.denfaminicogamer.jpこっちは開発者へのインタビュー記事。多少なりともネタバレを含むので記事後半に貼っておく。

 

Just Monika