ゲーマー回顧録

雑食ゲーマーが色々語る

ゼノブレイド2【追加シナリオ配信への期待】

6/13のE3ダイレクトにてゼノブレイド2のDLCである追加シナリオ、「黄金の国イーラ」の配信が発表されたのでそれについて書いていく。

 

配信日

9/14との事。思ったより早い。後述するが半分以上新規のような内容だというのにこの早さとは驚き。

そしてなんと黄金の国イーラ単品でパッケージ販売もするというなかなか例を見ない追加コンテンツ。そちらは1週間遅れの9/21。

冷静に考えるとゼノブレイド2発売から半年は既に経過、配信時には9か月目という事実。恐ろしい。

 

事実上新規ソフトのような内容

シナリオ

シナリオは過去のイーラ、特に聖杯大戦を舞台として進むようである。主人公はアデルかと思いきやシン。本編で明かされた情報を考えるとバッドエンド確定のような気もするが…。どこまで見せてくれるのだろうか、期待が高まる。

少しシナリオの予想をしてみると、まず考えられるのはメツ討伐からホムラ封印で未来に託す辺りまでか。シンを主人公に据えるぐらいなのだからそこからイーラ残党の粛清までもあり得る。必要な部分はわかるものの断片的にまでしか語られなかったシンとメツの出会いに至るまでは非常に気になる所。それのみならず過去のヒカリが消滅を望むまでに至る流れやアデルとの関係もぜひ見たい。ブレイドという性質上レアブレイドの過去が見れたら嬉しい。

戦闘システム

戦闘システムも本編とは異なるようである。最初期の頃に投稿されたプロダクションノートにあったよう、ブレイドとドライバーの連携した戦闘が丁度この頃出来たようなので、その前の形式を取るようだ。本編ではアデルがヒカリの剣を持つシーンもあったのでその戦術の発案までを見れるかもしれない。

マップ

マップはイーラのアルスが新規で追加との事。PVを見た限りかなりの広さはありそうである。時代を考えるとユーキディウムも少し触れたりはしないのだろうか。

BGM

BGMも新規の物があるようで早速PVに使われていた。

 

…ほとんど新規で事実上ゼノブレイド2.5ぐらいあるのではないだろうか?パッケージ版を別途販売するのも頷ける。PV内で映った戦闘シーンのレベルを見るに30オーバーまではあるようなので、本編の進行度と照らし合わせれば(最低でも)4、5章程はあると予想出来る。

 

それにしても本編で描き切れなかった過去の話を追加コンテンツとして見せる、というのは何となくゼノギアスの本編EP5に対するソラリス戦役EP4のようなものを感じる。後から足す事が難しかった頃とは時代も技術も変わったという事なのだろう。ファンとしては嬉しい限りである。

 

現段階で明かされている情報だけでも相当な内容だと予想出来るので、今から楽しみで仕方がない。黄金の国イーラ配信前には難易度やレアブレイドの追加もあるはずなので、まだまだ遊べそうである。

 

雑記

DLC発表と同時にスマブラ新作も色々と情報が出て来たが、果たしてレックスの参戦はあり得るのだろうか。新規ファイターにはあまり期待しないでとのことだった(あの参戦キャラ数を考えればごもっともな話である)がどうなる。新規のインクリングは1準拠のようであったし、最近のキャラクターは難しいのかもしれない。ならばメツのモナドを持ってシュルクダッシュキャラクターならいけるのでは(無い)。発売は12月なのでまだまだこれからではあるのだが。

ゼノブレイド2【サウンドトラック発売!】

待望のゼノブレイド2サウンドトラックが発売、無事購入出来たので今回はBGMにサントラを流しながらゼノブレイド2のサウンドについて書いていきたい。

なお筆者が購入したのは通常盤である。特典付きは気になったのだが、資料集的なものは後に出るだろうとの予想で見送り。…したのだが、どうやらかなりしっかりした内容の読み物だったらしく後悔していないと言えば嘘になる。

 

圧倒的ボリューム

まず曲を聴く前に驚くのはサントラそのもののサイズである。DVD等のパッケージ二枚分はあろうかという厚さ。それもそのはず、本作のサントラは(通常版は)全105曲、5枚組、時間にして約5時間半というとてつもないボリュームなのである。少なくとも筆者の持っているサントラの中では断トツ。

そしてそれらフィールド曲、戦闘曲、イベント曲とどれも珠玉揃いなのだからたまらない。ゲーム内で聴くのもいいのだが、曲単品で聴くと今まで聞こえていなかったような音もしっかり聞こえてくる。

サントラの構成はだいたいゲーム内で聴く順となっている。そのため順に聴く事でゲーム本編の追体験が出来るというわけである。ここからはゲーム本編を振り返りながら好きな曲の紹介を。

 

Disc1

本編開始時に流れるXenoblade2-Where it all began-、Elysium,in the skyの2曲は曲を聴くだけであのOPが脳裏に浮かぶ。

目覚め、交わる剣、Incoming!の3曲は古代船でのレックス復活からメツ、ザンテツとの殺陣の流れ通りとなっている。Incoming!はここに限らず強敵との闘いの場面(だいたいメツだったような…?)で使用され、シナリオと戦闘の両方を盛り上げてくれるいい曲である。Incoming!と来ればCounterattackを期待したいところだがDisc3までお預け。

グーラ領もどこかガウル平原を意識した雰囲気がいい。序盤を思い出すと共に鳥とゴリラの思い出が。

そして皆大好き(?)Tiger!Tiger!も収録されている。タイトル画面からゲーム内分までちゃんとある。

 

Disc2

中ボス曲のMonster Surprised Youはあのオカマ領主のイメージが強いのではないだろうか。他の戦闘曲に比べると比較的ゆっくりとしたテンポの曲である。

そしてタイトル画面でも流れるキー曲(多分メインテーマ)である在りし日の二人はここに収録されている。他のイベント曲などにも一部旋律が使われている、重要な曲である。二人とは誰と誰を指すのか…これはその時々で異なるのだろう。寂しげにも聞こえるピアノの綺麗な音色が心に響く。

シナリオ的にも戦闘的にも落ち着いて聴く事の少ないイーラ勢との戦闘曲、死闘イーラ。イーラの面々が和風モチーフなだけあり、曲も随所にそのイメージがある。

序盤のユニークモンスター曲、行く手を阻む者たち。前作にも近い名前の曲が存在するが、曲調は全く異なる。冒頭で今まで聞こえていなかった音が、と書いたが一番インパクトを受けたのはこの曲で、ゲーム内で聴いた記憶の無い旋律が所々に聞こえて来るのだ(筆者の思い違いかもしれないが…)。戦力が整わない序盤はこのイントロでなかなかの絶望感を味わうのだが、上手く戦闘が回り出して転調まで聴けると勝利が見えてくるというのはある意味前作リスペクトか。

忘れられないボーカル挿入曲、Drifting Soul。ヴァンダムさん…。シナリオ的にかなりキツイシーンで流れるこの曲。その歌詞は流れる場面も含めて考えるとホムラないしヒカリ(あるいはメツも?)の心情のように感じられる。youを神、Iを天の聖杯達と考えるとしっくりくる。自分自身を見失っている聖杯達が神にその答えを求めようとする本編での姿がぴったり歌詞に重なる。ただ、冊子内の日本語歌詞ではIを僕としている(後述するがOne Last Youでは私となっている)ので実はレックス視点だったりするのだろうか?いずれにせよ、作詞は高橋哲哉氏となっているのでシナリオに無関係ではないだろう。

 

Disc3

Drifting Soulで絶望を味わわせられた後に来るのはCounterattack。前作敵との対峙を意識した雰囲気のある曲である。本当にムービーとぴったり合っているように聞こえたがどのような作りをしているのか不思議な曲でもある。曲内での盛り上がりと落ち着いた部分との差が激しく、ゲーム内で使われる場面もタイトル通りと、とにかくテンションが上がる。

もう一つのユニークモンスター曲、さらに名を冠する者たち。まさか曲タイトルを前作にほぼ被せて来るとは思わなかったが、前作にも負けず劣らず(個人的にはパワーアップしていると思う)、熱い曲で、更には1ループまでがかなり長いと落ち着く暇が無い。

アルドランのテーマ…ではなくVSドライバー。曲自体はすごくいいのだがその性質上人によっては聴き飽きていることだろう。どこかでファルコムサウンドっぽいと見たのだが最近なんとなくわかった気がする。

今作フィールド曲でもトップクラスのお気に入り、スペルビア昼の曲、スペルビア帝国~赤土を駆け抜けて~。うまく言葉にできないのだが、スペルビアの乾燥した暑い土地や工業都市、そしてその広大なフィールドを駆け抜ける感じと全てが詰まっている。

何気にジーク専用曲の雷轟!アルティメット。戦闘前のふざけた雰囲気とは一転してエレキギターが響き渡るかっこいい曲である。

最強サクラの歌はサントラでこっそりボーカルついてたりしないだろうかと期待したがそんな事はなかった。

 

Disc4

ANUNAのコーラスが心に染み渡るOur Eternal LandとWe Are The Chosen Ones。ゼノギアスコンサートの時にも思ったのだが、コーラスだけで圧倒的な表現である。宗教国家であるアーケディアにまさしくぴったり来る。

ルクスリア王国昼の曲もフィールド曲の中でかなり好きな方である。曇り時の巨大イカやらなんやらのインパクトが強かったというのもあるのだが。

意志はルクスリアでのシンとの対峙の場面で流れる曲である。無茶苦茶に強いシンの能力を見せつけられ、こんな強い設定でこの後どうなるのかと考えた事を思い出す(結果それを上回るアレが出て来た訳だが)。後の”シンの力”という曲にもフレーズが使われており、ある意味シンのテーマである。綺麗な曲調の中に交わる力強いコーラスと、”意志”のタイトルの通り、シンのイメージに合った曲だと感じる。

ニアがブレイドとしての姿を見せる場面でのDrifting Soul (Violin Version)。主旋律をヴァイオリンが奏で、ボーカルはない。ボーカルが無い曲をあの場面で流すという意味でもあの歌詞は少なくともニアの物ではないのだろう。カラオケに使えるかも。

エルピス霊洞の最後、アデルとの会話で流れる、微かな希望という曲の後半では”君との未来”(プネウマ覚醒時やラストの世界樹脱出時などに流れる)の一部フレーズがある。シナリオではホムラ達へ向き合う決心をする場面で、その曲内にホムラ達との重要なシーンで流れる曲のフレーズが使われるのは何とも深い(大好物である)。

 

Disc5

絶望と希望…そして、という曲はアイオーン戦での曲で、在りし日の二人のフレーズを使いつつ、ラスボス戦に相応しい雰囲気を持っている。

Disc5は何といっても二人の望み、決別、君との未来、脱出~雲を抜けて~、楽園、White All Around Us、One Last Youというエンディングまでノンストップの一連の曲がたまらない。ゲーム内で聴こうとするとムービーを見る必要があり、サントラにて曲単品で聴けるのはいいものである。

決別はプネウマが足場を切り離し、レックスとの別れを告げるシーン、君との未来はプネウマの独白と共に世界樹からの脱出艇が発進するシーンで流れる。ここまでの旅路を超えての別れを更に盛り上げる曲達で、筆者の涙腺にダイレクトアタックする。

One Last YouはあのEDとの組み合わせが素晴らしかったが、曲単品で聞いても涙腺が…。

Disc5はぜひともシナリオを思い出しながら聴いて欲しい曲ばかりであった。

 

最後に

改めて全体を聴き直すと(なおボリュームの関係上全ては聴けていない)、ある曲に関係した曲のフレーズや、メインテーマのフレーズが使われている曲など新たな発見もあった。また、複数人の作曲家が参加しており、それでいて全体的に統一された雰囲気があるのは流石である。

ゼノブレイド2をプレイした人はマストバイ。プレイの思い出の数々が蘇る。もしプレイしていなくてこの記事を読んでいる場合今すぐに本編をプレイしましょう。

 

雑記

サントラ書き下ろしのホムラとヒカリ、凄くいいイラストである。ただこうしてよく見るとゲーム内モデリングでやたら肉付きが良くなっているような…?

アマゾンで購入したのでポストカードが付いてきた。トラハナのデザインである。可愛い。

欲張りなSFアニメ【楽園追放】

先日AbemaTVにて配信されていた楽園追放を見たのだがクリティカルに面白かったので書き留めておく。

 

欲しいものが全部詰まっていた

始め楽園追放の存在を知った時は際どいスタイルのヒロインで釣るだけの何かなのかと思っていたが、実際の所それだけではなく(あったにはあった)、作品全体で見ても非常に良いものであった。可愛いヒロイン、渋くてかっこいいバディ、そして何よりスタイリッシュなメカアクション。何とも欲張りなのだがそれらが全部詰まっているのだから面白い。

 

まず、筆者も結局釣られたアンジェラの可愛さ。初の生身の体という事で突然砂を舐めてみる謎行動から、徹夜した挙句目にクマを作り、うどん(?)をすすりながら七味唐辛子(?)にハマったかと思えば、高所からの偵察のためうんざりしながらもビルを登ったり、終盤のメカアクションでは負けるまいと踏ん張ったり、どの場面でも表情豊か。

ディーバのエリートである事を自負しながらも、ディンゴらとの交流を通し生身の体に興味、理解を示していくようになる流れはベタながら良い描かれ方であった。唐突な下ないし後ろからのアングルが多かった気がするが気のせい…だろう多分。

 

次にディンゴ。独特の雰囲気を持ちながらも酔狂で"仁義"溢れるいい男。仕事はきっちりこなせ、アンジェラのピンチには颯爽と駆け付け、なんだかんだで面倒見もいい、と非の打ち所がない。終盤アンジェラを再び出迎えるシーンは酔狂なんてものではないカッコよさであった。

ディンゴが色々と説明やらなんやらをする間アンジェラを多めに映す事で視聴者を飽きさせないのは上手い手法である。

 

極めつけはメカアクション。序盤のサンドワームを引きちぎったり滅多撃ちにした後しばらく出番がないのだが、終盤で一気に来た。

新型アーハン強奪から地球到達、そして廃墟での戦闘。スピード感、メカの動きにカメラワーク、何よりBGMとのマッチ。どれも素晴らしいものであった。

基地から地球到達までのシーンはシナリオ的にも反撃に移る場面で非常に興奮する。大量のコンテナを引き連れながら敵機の攻撃を全方向を使いながら捌き、回避一方の状態からフロンティアセッターの助力を得てBGMの変化と共にアーハンの変形をし、攻撃に転ずる。次々と敵機を撃墜し、ラストは機体に銃をぶち込んでの連射というカタルシス。そしてレールガンを合体、ミサイル迎撃と宇宙空間での戦闘を締めくくる。

廃墟での戦闘は地形を生かした戦闘、そしてディンゴも参戦とラストに相応しい盛り具合。戦闘もジャミングによる奇襲から銃撃戦、さらにはコンテナをもいで剣盾による接近戦と大盤振る舞い。本当に息をつく間もない展開だった。

 

シナリオも綺麗にまとまっており、見た後はとてもすっきりした気分になれる。電脳化した結果、人と機械の違いは何であるとかそんな感じのテーマもあるが、あまり小難しくはなっていない。とにかくSFアニメに欲しい物が全部詰まっていて、最後まで楽しく見る事が出来た映画であった。

 

雑記

ふとこういう映画を見ると思い出すゲームがいくつかあるがその辺りについて書くのはまた今度にする。それにしてもゼノブレイド2のキャラデザイナー、この映画を見てキャスティングしましたよね…?アンジェラっぽいヒロインどころかアーハンみたいなロボまで現れたゼノブレはどこへ行く。

最近ddlcの記事が伸びていて驚いたのだが、どうもVtuberがプレイしているらしい。記憶が正しければ配信状態でプレイしているとかなり酷いアレがあったはずなのだが果たして…。

最先なり最後なり【ゼノギアス20thコンサートの感想】

始めに断りを入れておく。今回のゼノギアスコンサートの感想を書くにあたり筆者の語彙力は圧倒的に足りない。どれくらい足りないかと言うとシタン先生に対するリコの素早さぐらいには足りない。それでも、いちファンとしての感想をまとめたい。

 

開場前から始まっていた

筆者は8日の昼公演に参戦した。グッズ先行販売があるとの事で先行販売開始直後には現地入りしたのだが、朝から物凄い人の数、行列。それもそのはず、グッズの先行販売に加えて撮影可能な数々の展示品ブースもあったからである。

1時間弱並んだ結果お目当てのパンフレットを無事購入でき、その後流れるように展示品ブースへ向かったのだが、撮影可能というだけあってなかなか列が進まず、全てを見る事が出来たのはギリギリの時間であった。展示されていたものは、田中氏の20周年書き下ろし色紙、フェイ、エリィ、ヴェルトールのフィギュア(多分新作)、作中アニメーションのセル画、各キャラクターの立ち絵やラフ画、そしてソフィアの肖像画(ちゃんと?書きかけ)とどれもファンならばじっくり眺めたくなるものばかり。

展示品ブースを待つ間パンフレットを読んでいたのだが、これがもう永久保存版と言える程の物。ハードカバー製本のしっかりしたもので、I am Alpha…の言葉から始まり、ゼノギアスの物語の解説、キャラクターの立ち絵などの資料、光田氏や開発関係者へのインタビュー、コンサートのセットリストや各曲の歌詞など盛り沢山の内容で、コンサートが始まる前からもうお腹いっぱいであった。前述した展示品のラフ画なども田中氏へのインタビューの部分に差し込まれており、じっくり見る事が出来る。

並んでいる最中に驚いたのはその幅広い客層である。男女問わず、中年から若者まで本当に幅広い人達が居て、とても20年前のゲームコンサートとは思えないような光景であった。

 

音楽によるゲームの追体験

作品に引き込まれる前半~DISC1~

今回のコンサートはまるでゼノギアスを再びプレイするかの如く、ゲーム内で聞く順番と同様のセットリストとなっていた。

まずはOP曲である冥き黎明。原作でも突然のフルアニメーションから始まり、プレイヤーを一気に引き込んでくれるが、コンサートではその更に上を行っていた。背景のスクリーンに映し出されるOP映像に合わせ演奏が始まり、曲、OPの展開に合わせて照明が目まぐるしく切り替わる。なかなか言葉で説明するのは難しいが、OP映像内でのエマージェンシーに合わせて赤い照明に切り替わったり、終盤の朝焼けに合わせて淡いオレンジに切り替わり…といった具合である。この照明による演出はこの曲に限らず凄いもので、曲によっては一瞬の盛り上がりの部分(語彙力不足)に合わせて切り替えが行われたりと、前日放送での演出にもこだわっているという発言の意味が深く感じられた。照明に加えて、ステージ中央からのスモークがエルドリッジ墜落に合わせて炊かれ、そこからミァンが現れるかのようにANUNAが登場。まるでゲームのような演出がステージ上でも行われていた。オーケストラによる演奏もそうだが、ANUNAのコーラスも素晴らしいものであった。OPにおける異質さというべきか、神々しさというべきか、あの独特の雰囲気が見事なまでに伝わってきた。

その後もゲームを追うように海と炎の絆、おらが村は世界一…と続いていき、そして風の生まれる谷~遠い約束とのメドレー。遠い約束はゲーム内でも重要で、筆者もとても好きな曲なのだが、ピアノソロの美しい旋律、あの映像、更にはミラーボールを用いてゲームを再現するかのような照明演出。早くも涙腺が危うい事に。

鋼の巨人、死の舞踏といった戦闘曲は面白い演出が。ループ毎にメインとなる楽器が切り替わり、同じ曲でありながら違う雰囲気を楽しむことが出来た。

地味に嬉しかったのはグラーフ闇の覇者がセットリスト入りしていた事である。正直な所、コンサート向きではないと思っていたので選ばれないだろうと考えていたが、かっこいいギターにより原曲の良さを失うことなく素晴らしい曲となっていた。

盗めない宝石はANUNAのコーラスがメイン。パンフレットに男女それぞれのソリストによってフェイとエリィをイメージした構成になっているとあったのだが、歌詞も含めてまさしくその通りに表現されていると感じた。

その後やさしい風がうたうを挟んだ後、再びANUNAのコーラスによる傷もてるわれら光のなかを進まん。ゼノブレイド2でもアーケディアで近い物を聴いていたが、やはり生での賛美歌はその荘厳さにただただ圧倒されるばかりであった。

エンディングへと向かう後半

その後休憩を挟んでからの悔恨と安らぎの檻にて。こちらはANUNAのアカペラによるもので、筆者の音楽の良さを表現する語彙の少なさを後悔するほどの素晴らしさであった。

紅蓮の騎士はぜひ生で聞きたいと思っていた曲の一つで、期待を遥かに超えていった。通信音声のような音声をどうするのか気になっていたが演奏に合わせそのまま流していたようである。

神無月の人魚、風が呼ぶ蒼穹のシェバトとフィールド曲が続き、そして飛翔~翼のメドレー。飛翔の演奏開始と共にマリアが父親に立ち向かうあのシーンが流れ出し、なんとかこらえていた涙腺も崩壊。心なしか演奏側も全体的にボリュームが上がっていたように感じた。印象的だったのはギターで、文字通り暴れるかのようにかき鳴らしていたのが後方の席からでもよく見えた。感極まっていたのは筆者だけではなかったようで、周囲でも鼻をすする音が聞こえだしたのはこの辺りであった。

静寂のオルゴール~DISC2~

ゲームもコンサートもいよいよ終盤。予感の重く、どこか神秘的な雰囲気から覚醒~神に牙むくもののメドレー。そして最先と最後。ここでもANUNAのコーラスがとてもいいピースとしてはまっていた。

最後を飾るは言うまでもなく、ジョアンヌホッグのSMALL TWO OF PIECES~軋んだ欠片~。その澄んだ歌声にもう感動したとしか言いようがない。歌詞の一部が変わっていて、but just you and I can find the answer~の部分でjust がなくなっていて、can ではなく shallであったり、最後のループではwe can run~でcanではなくwillとなっていたり、その歌詞の変更からはまるで観客へのメッセージのように感じられた。

アンコールではStars Of Tears、Balto~Lahanのメドレー。曲に合わせた観客の手拍子と光田氏の演奏者紹介。会場は最高に盛り上がっていたと思う。最終的には観客総立ちのスタンディングオベーション

演奏も終わり、演奏者達が袖へはけて行き、最後に残ったのは光田氏。おもむろに席から箱のような物を取り出し、ネジを巻くと中央の椅子に置いてステージから去って行った。流れ出したのは遠い約束のオルゴール。そしてそのオルゴールだけを照らし出す照明。筆者含め全ての観客が立ったままその音色に聴き入っていた。

 

音楽が呼び覚ますもの

今回のコンサートはゲームの音楽を聴くという以上に、1つの作品として感じられた。音楽だけでなく、映像やステージ演出も含めて1つである。最後のオルゴールが静かに流れた時はまさにゲームをクリアしてエンドテロップが出ている時のような寂しさというべきか、あの不思議な感覚が感じられた。ゲームの内容に沿ったセットリストというのも相まってなおである。本当に最高の時間を過ごす事が出来た。

悲しい事に人の記憶は脆いもので、いつの日か今日の事を鮮明には思い出せなくなっているかもしれない。しかし、またゼノギアスの曲を聴けばこの記憶がきっと浮かんで来るような気がしている。

思い出の品として、ソラリスシート特典のオルゴール。劇中のフェイのように、いつかこのオルゴールを聴いて今日の事を思い出す日が来るだろうか。

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 箱の横にはキムからエメラダへのメッセージも。

 

ゼノギアスはゼノの名を冠する続編は出ているものの、直接のシリーズとしては1作のみである。それも20年前のゲームである。それがこうして20周年記念コンサートとして開かれ、運良くチケットを手に入れられ、楽しむ事が出来たのだから何とも不思議な感覚である。まさしく最先なり、最後なり。

 

そして何より、素晴らしい音楽を、このような機会を提供してくれた光田氏、そして関係者各位に感謝したい。

ゼノギアスコンサート前夜

期待値を跳ね上げてきた直前放送

つい先ほどまでゼノギアスコンサートの直前生放送を見ていた。懐かしの映像、BGMを光田氏のコメントと共に楽しめる放送だった。

音楽だけでなく、映像、照明なども含めた演出にこだわっているとの事で、期待が高まるばかりである。

若干セットリストのネタバレもあったが予想の範疇。むしろより一層楽しみになるというもの。

会場では秘蔵の資料が見れたり、チケット所持者のみの物販であったりとコンサート本体以外にも盛り沢山のようである。

20年の歳月を経てのコンサート、まさしく最先にして最後になりそうなので十二分に堪能したいと思う。コンサート終了後にまた感想を書くつもり。

 

4/9追記

さっそく感想を書いた。語彙力が足りない。

 

gamermemoirs.hatenablog.com

雑記

更新をさぼりにさぼって久しぶりの記事。若干記事内容の追記はしていたが。

フォートナイトやらカービィスターアライズをプレイしたりとしている内に書くのが面倒に…。書きたい事は色々あれど、それを一定量の文章にまとめるとなると案外難しいものである。